色画用紙に一日の花を描くよに



夏服の少女の贅沢なアトリエは
少し柔らかなメイプルの
敷き詰められた木床の上で
重なるパウダービーズのクッションが
転がる足先まで受け止めた ....
この皮膚
だけでは足りないんだ

さかなのように
うろこをもたない
ボクらは
そんな生き物だから

だから
あらゆる皮膚と皮膚
重ねて

重ねて

夕暮れと
ひとつになっ ....
しく、しく、しく、は
いつも夜で
いつも雨で


それらの夜の
それらの雨の
夏呼びの音が度重なり
しく、しく、しく、が、ひとつの
酷く暗い気体となり


ねえ、午 ....
うそつきは泥棒の始まり
あなたが

かわいい、なんて言うもんだから
私は
あなたが誠実に
嘘までついてくれるのを

どうした
私の疑いスイッチ
どうしてあなたに作動しない

あ ....
何から何まで荒野
古めかしいおめかし
隣の客はよく柿食うけど
柿以外のものもよく食う
要するに食いしん坊
何でも欲しがる
だから荒野
何も残らない 残さない
はずなのに
文句を言う
 ....
アホの振る舞いは
小さい頃に母に叩き込まれたから
自然と所作として表れる

でもバイパスを渡るときは
高校球児のようにお守り握って
全てを忘れて決死の勝負
渡りきって汗をぬぐい安堵感いっ ....
ぬるい湯につかって
雨の音を聞いた
誰かが来るまで
ここでこうしていようね
体温の方が暖かいから
わたしたちはゆっくり交じり合う
探さないでください

そんな手紙を残して
君がいなくなってしまったから

僕はちまなこになって探したんだ

押入れ、風呂場、トイレ
良く行くレストラン、レンタルビデオ屋

何処にも ....
生まれ変わったら何になる?

カイリ(娘5歳)を連れて業務用センターというお店へ買い物によく行く。
仕事で毎日漬け物を使用するのだが、この店が一番安いからだ。
カイリは店内に設けられた100円 ....
少女は壊れた人形を抱き、
死んだように海底を歩く

行き先などないのでしょう
目的は?夢は?憧れは?
と、そんなものも当然なく

穢れなき君の容姿
傷だらけの君は

穢れだらけの僕 ....
札幌という街に何度か足を運んだことがある
スマートで、ざわついていて
そして自負の感じられる街

札幌に住んでいるわけではないので
本当のことはよくわからないのだけど
(札幌の次は東京)
 ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
 ....
昨日までは夢だと言う
あなたは夏に向けて静かに融解していく
水をたっぷりと含んだ世界で
それはとても自然なことのように


梅雨の中にいる
紫陽花が咲いた


午後にゆっくりと傾斜 ....
あなたの白いスカートが
ひととき夏色に見えたのは
うすぐもりの雲の切れ間から
気まぐれに顔を出した
あの眩しい日差しのせいではなく
あれはそう
道をさえぎるようにもたれかかる紫陽花に
語 ....
ラストチャンスだ
神はいった
これはおまえにやるラストチャンスだ

お手上げですだ
右や左の旦那様
おいらにゃ信じるものがねえ
右往左往の道程でさぁ
もう痛い目はあいたくねえんだ旦那様 ....
深呼吸の意味を教えて下さい
と、遥か空に問うのです。



朝鳥が木々を揺らして
飛び立つ足元から 追いかけてくる
化学物質を溶かし空 空間を
切り裂き 切り裂き飛んで行く


 ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
瞬き一つで
百の竜巻と
千の地震が起きるくらい
長いあなたのまつげ
震わせて
百万の津波と
いちおくの洪水
引き起こす涙で

「心配になるくらい好きだった、たまに
それしか出来なく ....
ひさしぶりに親父に会った
釣ったばかりの岩魚をぶらさげて
反りかえって山道を下りてくる
いつかの河童に似ていた

秋になると
川からあがって山へ帰ってゆくという
そんな河童を村人はセ ....
知らない足音がわたしたちを追い越し
立ち止まっていることに気づく
群れるものたちのすべてが
居場所を持っているように見えて
小さな声でいることに
少しだけ疲れて

彩られた樹木たち ....
残していったものが
背中でまだ疼いている
一日の始まり
蝶のような揺らめきで飛び立っていったのは
形にならない荷物を抱えた人
遠くへと呼びかけた
朝の挨拶をすり抜けて


ここで何か ....
愛は儚いけれど
愛がある瞬間は
永遠のようです

愛の言葉は
幾度聞いても
古くはならず

季節が来るごとに
咲く花の様に
新鮮で

不規則に打つ心を
いつも安定させま ....
主旋律はもう
ピアノを離れた

(羽をインクにつけたとき
諦念が私に絡みつく)

幼き日々よ
最終楽章に向かうのか
草原を駆ける二人の影は
五線譜の上を踊る

アマデウスの傍
 ....
このメガネについて来い なぜなら私も妄想派のアキバ系だったから
このメガネについて来い なぜなら私もユニクロが永遠にトレンドだと思っていたから
このメガネについて来い なぜなら私もアニメだけ見てれ ....
雨は嫌いだ
なんてうそぶきながら
ちいさな人らが踊り始める
あかやあおやきいろやみどりの
ちいさな傘をくるくる回して
水溜りに波紋をつくる

ステップ ターン ステップ
ちいさな人らの ....
引っ越すと言うので
貰った8角形のコップ
口づける度
あなたの味して
使えません
把みきれない現実に
心が過剰で収拾がつけられない
はみ出してゆく言葉たちが
僕を取り囲む時空に傷をつけてゆく
瞳はいつも怯えたように見開かれてしまう
何故対峙してしまうのだろう
何故融合で ....
かなりむかし
子どもの頃には神様がたくさんいた
崩れそうな石段を登ってゆくと
空がだんだん近くなって神様が降りてくる
樹齢千年の銀杏の樹のてっぺんに
神様はいらっしゃるのだ と神様が言った
 ....
何度目かの電話の奥で
口笛が聞こえた気がする
鼻歌だったのかもしれないけれど
もう遠くて追いつけない

近づいてくる海岸線からは、遠くは見えない
近くなら、というとそうでもない
指先はど ....
たちばなまことさんのおすすめリスト(1472)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花模様スケッチ- 千月 話 ...自由詩9*05-6-19
皮膚- umineko自由詩6*05-6-19
燕の子- A道化自由詩1105-6-18
うそつきは泥棒の始まり- umineko自由詩5*05-6-18
昼夜問わず- マスイジ ...自由詩5*05-6-17
意外とバイパス- 木葉 揺自由詩8*05-6-16
避難訓練- チアーヌ自由詩605-6-15
グラタンをあたためながら- ベンジャ ...自由詩13*05-6-15
生まれ変わったら何になる?- 瓜田タカ ...散文(批評 ...1205-6-15
歌声は海に響かない- 完食自由詩3*05-6-14
夕暮れメガロポリス- umineko自由詩4*05-6-14
夜になると、魚は- いとう未詩・独白3905-6-13
とどがいます- チアーヌ自由詩2805-6-13
そこから溶けていくあなたの- 霜天自由詩1305-6-12
紫陽花が咲く頃に- ベンジャ ...自由詩10*05-6-11
ラストチャンス- 自由詩305-6-11
ブルー・ハーツ- 千月 話 ...自由詩11*05-6-8
空をみていた午後- 望月 ゆ ...自由詩49*05-6-8
誰にも読まれる事の無かった詩- 月山一天自由詩8*05-6-8
河童- yo-yo自由詩705-6-8
都市伝説- いとう自由詩22*05-6-7
着地点- 霜天自由詩1105-6-7
LOVE_NEVER_FAILS- 月山一天自由詩6*05-6-4
天使の羽が折れるまで- 木葉 揺自由詩13*05-6-4
民衆を導くジュウのメガネ- マスイジ ...自由詩8*05-6-3
ふりつづく夏の雫に- 竹節一二 ...自由詩205-6-3
MALCOLM- 月山一天自由詩10*05-6-2
scratches- 塔野夏子自由詩8*05-5-31
ぼくたちの神様- yo-yo自由詩5*05-5-31
- 霜天自由詩905-5-31

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