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かばんを一つだけ持って
やって来たのはさびれたバー
水を恵んでもらおうと
立ち寄ってからもう7日

クツはとっくに無くなったし
国もとっくに無くなった
埃が風で集まるように
なぜかこの ....
その時開いた異空への扉は
やすやすとやすやすと
ベッドから抜け出すように
(あまりに楽しみでいつもより
 ずっとはやく抜け出してしまった)
やすやすと少女を引き込む
少女は慌て ....
夜のプールで
水音だけ響かせ
泳いでいたのだ
足がつって
息苦しさに気が遠くなる
魚になりたかった

暗い水底どこまでも落ち
全ての境界があやふやになる
開放は絶望のかわいい双子
 ....
いくつも詩を読んでくうちに
詩なんてくそくらえと思う
飾っちゃってさ




君をもっと知るために君の陰部を見せてくれないか
君は呆れ身構えるが
そうしないと僕には君が見えないんだ
 ....
何年かぶりに奴と二人で酒を飲んだ
奴に二人目の子が生まれ俺は大事な人を失った
ということは話さなくてもわかっている
からんとタンブラーが鳴いて
ターキーが空いて
みんなおんなじ時間を生きてい ....
あなたがまたやって来た。
やって来たっていうのはちょっと違う。わたしはいつもあなたの側にいるもの。
わたしの顔のレリーフが彫られた石があるこの場所、かつてわたしの肉体があった場所にあなたは今年も訪 ....
僕のうちにおいでよと誘う
酔い醒ましのコーヒーでも
でも女は2分の1の確率で断る
2分の1の確率で遠慮なさるのさ
明日早いんだろう

でも僕は僕のうちにおいでよと
蒼い目でじっと見つめ誘 ....
涙の分だけ人は強くなるだなんていいます
どうも僕は例外のようだ
どんどん浸食されるかのようにぼろぼろになるのです
涙の塩分が錆びさせていくようです
そして今や海綿のように穴だらけで涙を吸ってぶ ....
愚か者が乗っている
彼は陽気に笛を吹く
”なんて素敵な船旅だ”
頭には赤い尖がった帽子
足踏みして笛を吹く

左側にはご老人
ブツブツとなにかつぶやいてる
波の間に間に消え隠れ
よく ....
ラストチャンスだ
神はいった
これはおまえにやるラストチャンスだ

お手上げですだ
右や左の旦那様
おいらにゃ信じるものがねえ
右往左往の道程でさぁ
もう痛い目はあいたくねえんだ旦那様 ....
?

言葉を信じることが出来なかった
”ダイジョウブ”といったその裏で悲しみが蝕んでいたり
”ズット”の言葉のすぐ後にお別れが待っていたり
ではなんで言葉を紡ぐんだろう
言葉に縋るんだろう ....
彼女は知らない国へ行きたがった
そこは常夏でこんな梅雨などなく
フルーツを食べて踊るんだそうだ
だけど僕は太陽の下
彼女が小麦色に輝きながら
踊る姿が想像できない


しばらく彼女はそ ....
河の上の花びらが知らない街に引っ掛かっている
海を見ずにその美しい清純さは汚れてゆくんだろう
死んだ女が通りを歩いている
雑踏はいつもと同じ取り立て騒ぐ事はない
恋人達が誇らしげな顔で ....
お前が転がりこんできて2ヵ月がたつ。俺達は毎日やってるんだ。
表を行く人達は寒そうに白い息。俺達はこの部屋ではだかで過ごすのさ。
それこそ息も出来ないくらい、やってやりまくる毎日さ。

お前は ....
たちばなまことさんの王さんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
バックドロップ・カフェ- 自由詩307-6-28
無題- 自由詩406-8-2
夜のプール- 自由詩305-10-24
いんぶ- 自由詩905-10-16
オンナジコト- 自由詩305-10-9
楽しいお墓2- 自由詩4*05-10-9
- 自由詩305-7-27
浄土ヶ浜- 自由詩605-7-26
酔ひどれ船- 自由詩205-6-25
ラストチャンス- 自由詩305-6-11
言葉と肉体- 自由詩305-5-31
初夏- 自由詩105-5-24
- 自由詩305-5-23
12月- 自由詩204-12-17

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