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近くの家で赤子が大泣きしている
苛立って母親の叱りつける声が重なる

空には紅い満月
まるで血にずぶ濡れたボロ船みたいに浮かんでいる

この地球は
この世界は
いつ粉々に砕けるん ....
真実の仕合わせと
偽物の仕合わせを
きちんと見分ける眼なんて
持ってなかった

ひとときの感情に振り回されて
見失った大切なもの

振り返れば
ずっとずっとずっと
続いている自分の ....
昔の古い人
今となっては

産まれたばかりの赤ちゃん

産まれていないときは母親になる人のお腹を
よく蹴った

今となっては昔の古い人も
まだ産まれていないときは同じようにお腹を蹴っ ....
結局、俺はいったい何者なんだ
その答えはかいもくわからない

人間始めて
今日まで人間続けているけどさ
明日は人間やめてるかもわからない

勿論
このまま人間続けていたいけどさ

 ....
道だから
途中凸があったし凹もあった
緩やかな登り坂
同じく緩やかな下り坂
勿論
急な登りと下りの坂もあったさ

いつまでも
どこまでも
平坦な道なったらいつの間にか
嫌気が差した ....
今日と言う日が
昨日の続編で明日の予告編だとし
ても

脚本は先が読めないし
台本は先が読めてしまう

その表紙は綺麗じゃなくなってるし
捲ってきた頁は
汗と涙
鼻水さえも垂れてい ....
飛行機に乗ったのはハネムーンの一回だけ
幸せの絶頂期
まさに天にも昇る気持ちだった

でもね
その時はまだ入籍してなかった

お金なかった
けど
式をあげてささやかに披露宴はした
 ....
言葉には
口から出る言葉と
思いや考えを文字に託す言葉
以外に

口には出せず
口には出さず
日記にも残せない
残したくない

言葉を持っている

人は生きているあいだに
死 ....
かたちだけ人なんて
腐るくらいにいる

もしかしたら
もしかしなくても

人のたましいには
汚れきった血液と
清みきった空があるんだろ

かたちだけ人だけど
どうすればいい

 ....
子供の頃に母親の財布から小銭を抜いた。
母親はそれを知ってか知らないか何も言われなかった。
勿論、紙幣には絶体手を出さなかった。バレてしまうし、それ以上に私んちが貧乏なのはイヤと言うほどわかってい ....
いつでも蛇口を捻れば水は出るのに、スーパーマーケットにミネラルウォーターを買いにいく人たち。ちまたにあふれている。
私は含まれない。

非常事態になるほど売れるのはなぜだ?

いつでもLIN ....
遊びトモダチ
トモダチ意識が煮詰まったマブダチ
仕事仲間
仕事以外で
趣味が同じ 夢がいっしょの
気持ちのあう仲間

一切私にはおりません
なので余計な気は使わないし
お金も出ていき ....
公平と平等
当然ある筈のものがなかった

肝心な人の命を計る物差しにさえ
公平と平等に目盛りが刻まれていなかったと
思い知らされた

それぞれの人には
それぞれの値札がついていて

 ....
十三歳
中学生でした

担任の男性教師は怖い先生でした
柔道部の顧問をしていて有段者でした

先生の口癖は
人間は感情の生き物だ
でした

その言葉が出ると
クラスの中の誰かが頬 ....
美しい男にはトゲがある
それ相応のトゲがある

女は普通に暮らしていた
普通に化粧して
普通の長さに髪を伸ばして
普通に髪を洗って
普通に髪を乾かした

美しい男にはトゲがある
女 ....
知らない街を夢の中で歩いていた

背後から声をかけられた
ような気がした
立ち止まって振り返ると
自分の知らない誰かが知らない誰かと
偶然再会した様子だった

何だつまらない
自分の ....
人生の負け犬も
人生の勝ち犬も

最期は一緒だよ
ダスターシュートに落とされて
焼却炉まで運ばれて
燃やされるのさ

果たして俺はどっちだよ
負け犬か
勝ち犬か

人生の負け犬 ....
スマホ時刻午前六時十九分
目が覚めたらその時間

連休二日目の朝
日曜日

スマホは肌身から片時も離せない
まるで自分の分身

スマホから得られる情報
スマホから得られる娯楽
L ....
蟻みたいに地道に生きてきた筈なのに
キリギリスみたいに何も蓄えられなかった

冬が訪れてきて
寒さがしみじみと身にも心にもこたえる

冬の先に春は待ち構えてない
季節は断崖に続いているだ ....
雨上がりの空から雲が一掃されて
青空があらわれて
お日様が顔を出しても
美しい七色の虹が橋のようにかかるなんて
事はなくなってしまったな

子供の頃は頻繁に虹を見たような記憶があるのに
 ....
恐竜の時代に生まれて
恐竜にはなれなかった

人間の時代に生まれて
ヒトに選ばれて産まれたんだが

次の時代は
巨大な隕石になって
この地球に衝突したい

そして次の時代は
地中 ....
夜道
突然何かがヘッドライトに浮かび上がった
猫だと直感した
避ける暇もなくブレーキを踏む間もなかった
瞬間、タイヤが踏んで ぐしゃり 鈍い感触があった

そのまま通り過ぎてしまった
 ....
私じゃないもう一人の私が
私が眠る頃を見計らって枕元に現れる

私じゃないもう一人の
私の顔色はいつもわるくて
薬の袋を手に持っている

私じゃないもう一人の私は
薬の袋から錠剤を取り ....
鬼灯の実が紅くなると中身を綺麗に抜き取って空にした
それを口に含んで上手に鳴らした

脳裏に仄かな明かり
思い出には靄がかかっていた

子供らはとても無邪気
数人の男のこのなかに女のこが ....
たとえ
俺が歩けなくなったとしても
路は途切れないさ
たとえ
俺に朝が来なくなっても
街路の樹木は立っているさ
たとえ
俺が夜に溜め息をつけなくなっても
繁華街の立て看板に明かりはつく ....
一人にたった一つしか持たされていなかった
それを
いつかは黄泉の国に落としていまうとわかっていても
一分でも一秒でも長く持っていたいのは
誰しも切に願う事

名を呼んだけれど応答がなかった ....
時間も空間も遠く離れてしまっていた
けれど
思いが強く残っていたから
時に
目を瞑ると
その人が
その人の顔と体 そして何気ないしぐさが
記憶の動画や静止画に現れた

すると感情が浸 ....
生きているのが辛くなって
今朝は食欲もない

生きているのが辛くなって
気持ちが凹んでる

生きているのが辛くなって
今日は一日何もしたくない

生きているのが辛くなって
仕事を休 ....
子供のころ
川原で投げた水切りの石が
ついさっき
彼女の顔をギリギリかすめて飛んでいった

意味解らない
夕方の駅でホームで電車を待っていたのに
時間の経過を無視して
こんな場所まで飛 ....
さびしさを一個に丸め
見えない屑入れめがけて放り投げた
その度に外れる

さびしさは埃のように立ち上ってくるから
毛玉のようにまとわりついてくるから
いっぱいになって辛くなったら
コロコ ....
もとこさんのこたきひろしさんおすすめリスト(31)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
紅い満月- こたきひ ...自由詩320-9-12
あの日あの夜あの時の感傷- こたきひ ...自由詩220-7-18
昔の古い人だから- こたきひ ...自由詩120-6-28
サイトを開いて閉じる迄に- こたきひ ...自由詩120-6-27
途中凸もあって凹もあった- こたきひ ...自由詩120-6-12
ストーリー- こたきひ ...自由詩620-6-11
飛行機- こたきひ ...自由詩420-5-23
はじめに言葉があった- こたきひ ...自由詩320-5-21
人のかたち- こたきひ ...自由詩320-5-15
子供の頃駄菓子屋で- こたきひ ...自由詩420-5-10
私も含まれる。- こたきひ ...自由詩520-5-7
空気が読めない- こたきひ ...自由詩320-5-3
明と暗- こたきひ ...自由詩220-4-20
感謝しない心- こたきひ ...自由詩220-3-22
美しい男には- こたきひ ...自由詩320-3-8
知らない誰かが知らない誰かを- こたきひ ...自由詩220-3-8
ノイズ- こたきひ ...自由詩520-3-7
スマホ時刻午前六時十九分- こたきひ ...自由詩320-2-23
泥濘が何処までも続く- こたきひ ...自由詩320-2-12
雨上がりの空に- こたきひ ...自由詩420-2-9
時代- こたきひ ...自由詩519-5-6
眩しくて一瞬前が見えなくなった- こたきひ ...自由詩719-5-5
私じゃないもう一人の私が- こたきひ ...自由詩319-4-27
鬼灯が紅くなる頃には- こたきひ ...自由詩619-2-20
俺が歩かなくても- こたきひ ...自由詩1119-2-14
時の経過を待っていたから- こたきひ ...自由詩319-2-1
時間も空間も遠く離れて- こたきひ ...自由詩719-1-24
生きているのが- こたきひ ...自由詩218-9-6
意味解らないけれど- こたきひ ...自由詩318-3-4
さびしさを- こたきひ ...自由詩418-2-18

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