しんしん、と
二月の雪の中に 母は溶けた
ゆうゆう、とした その表情は
茜色のきおくと 夜の闇が混ざった
やさしい 混沌、だった
(冷たい、真っ黒な腕で その先で 飴玉みたいな瞳がゆらゆ ...
疲れてきたのかな?
女子マラソン観てたあの人がつぶやいた
どれどれとテレビの画面を見やれば
折り返しまで先頭グループにいた選手が何度も後ろを振り返った
背後に見えるのは何なんだろう ...
冬の終わり、夕暮れの川原に
少しさびしそうな背中をした旅人がひとり
その背中を今日も
夕陽がじんわり染めています
雨の日も雪の日も
夕陽はいつも
旅人の ...
「恋」ってなに?
「愛してる」ってなに?
「恋」と「好き」ってどう違うの?
「一目惚れ」ってどうして?
「付き合う」ってなに?
どうしてドキドキしてるの?
...
白い指が花びらをちぎる
好き 嫌い 好き 嫌い
痛いのは
細く尖った指と
あなたの眼差し
好き 嫌い 好き 嫌い
怖いのは
冷たく濡れた指と
あなたの思 ...
光が蒸発していく駅舎
待合室の隅のほうで
一匹のエンマコオロギが
行き場をなくしている
他に行くところのない子供たち
髪にきれいに飾られた赤いリボン
鼻から伸びているチュー ...
腹が立ちすぎて鬱
揚げ足ばかりとられて、
見過ごされてる形のないもの
つぶされていくものの多さ
自分以外の人のことでも
木の幹に守られた樹上の猿みたいな
生活が必要だ
...
鳴き雪がきゅっきゅとうたう銀の道、負けじと春の歌くちずさむ。
奇数行:萌木 碧水
偶数行:奥主 榮
するり とすぎた
形がないまま ふわりと
いま なにが流れたの
...
世間では今枕絵が熱いらしい
見たことのない景色みしてよ
わがままだけどいいじゃないか
こんな広い宇宙の中なら一つくらい
夢物語りの世界が合ってもいいじゃないかな
通り魔は ...
ため息まじりの雪が
音もたてずに降り積もってゆく
そうよ
ため息は空気よりも重いのよ
あなた知っていたでしょう?
でも変わらず
雪は何も語らず
ただ街を白くする
白くする…
...
丸投げされた洗濯物に埋もれている
わたしたちの日常の色というもの
どんどこどんどこ
どんどこ、まざりあう
洗濯かごいっぱいで
家族団欒としているよう
わたしの目尻がほんのり
...
寅の君 顔の湿りゆくサルコメア暑く冷たくて無しを知るなり
古典読む 時の幼児に脅えてるタールのなかの私のワイフ
乳母の声叩いて叩いて海苔を撒く明日の涙に雪は降りつつ
九つの晴れの ...
だれの悲しみも
きっと癒せない
アルファベットは知ってはいても
心をうつ
その言葉の意味をわかって
この言葉は生まれないの
だれかのために
うたうことはない
そうだと 言ってしまっ ...
昼時をちょうど過ぎようかという時間
決して長くはない行列の最後尾で
ただぼーっと店内を見ている
忙しなく揺れるエプロンと
食べ終わった食器のガチャガチャは
去年のマレーシアを思い出させる
...
てのひらに乗るくらい
小さな桃色の巻貝だけ
あなたに送ったのは
あなたがくれたお手紙が
あまりに優しすぎて
どうご返事してよいのか、思いつかなかったから
その貝は、私が小学生の ...
浴槽に声を浮かべて
その上澄みから
綺麗なものだけを選んで
束ねたあと
それを
誰かの届く距離より
少しだけ、遠いところに放る
そして、わたしは
誰かがそれを追 ...
みつけた。やっと。
し、あなたはいったいどんな顔をしているのだろう。
僕はあなたのことをこんなにも知りたがっているけれど、まだ会う勇気がないよ。
し、僕はいろんな人に聞いてみたけど、あなたに会ったことのある人はい ...
海水パンツの強靭さを確かめようと
長兄に声をかけた弟たち
海水パンツの一方の端を踏みつけて
反対の端を力任せに長兄は
ぐいと引っ張った
ハトがそれを見ていた
耳を傾けて
そっとあなたを転がすから
ゆっくりと熱を伝えて
あなたをいただきます
そっと首を撫で
あなたの首の凹凸を探す
私の唇はあなたを味わう為にあるのだろう
...
僕の後ろから明日が僕を追い抜いていく
僕は明日にしがみつこうと
なんとか捕えようとするけれど
ケタケタ明日は笑いながら
どんどん先へと進んでいく
僕は走るのが嫌いだから
と ...
ミュージシャンを夢見て
君はひとり
こんにゃくを背負って
旅立っていくのだった
あれからどれくらい経つだろう
生きていれば
誰もが思う
あの日
何かを間違えていたのかも ...
ただただ、好きだということが。
真っ直ぐだったら良いんだよ。
みなさんこんにちは。ことこです。
ショートレビュー・サンデーのお時間がやってまいりました。
今日も元気にいってみましょう!
今回は、
◆正三角形 / 石畑由紀子さん
◆砂の埋葬。 ...
{引用=
紺碧の空が紅く燃えている
何かを予言するように
逆方向に流れていく 蜂蜜色の雲を眺めていた
握り締めている 何度も確認した時刻表は
文字が見えなくなるほどかすれて 消えて
蝶 ...
みなさん祭の後は如何お過ごしでしょうか。こんばんは。批評祭主催者の相田九龍です。
大変時間が空いてしまいましたが、新人賞の発表をしたいと思います。
いやーかなり迷いました。自分で選考す ...
【メタモルフォーゼ】
変わるのかい
変わるのさ
オマエに愛して欲しいから
出来るだろう
出来るはず
オマエを ...
明け方だった
水色に流れていく川の 悪魔のような
ぼんやり流れていく様子に 眺めていた公園は
子供たちが遊んでいる 僕だったのかもしれない
滑り台が ぼんやりと立ちつくしている
少年にもいた ...
心配もない
財布が没収される橋を越える
レアなコインには大麻だと思った警官にすし詰めになっているから
大震災のニューヨークからブルックリンへと
一台の車に乗って出て行く街を
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
雪と母
ゆるこ
自由詩
4
10/2/1 20:55
振り返るひと
恋月 ぴの
自由詩
30*
10/2/1 20:29
やさしい夕焼け
楽恵
自由詩
5*
10/2/1 19:40
教えてください
ありす
自由詩
2
10/2/1 18:57
マーガレット
ハイドパーク
自由詩
5*
10/2/1 18:56
蒸発
たもつ
自由詩
6
10/2/1 18:48
木の幹に守られた樹上の猿みたいな生活が必要だ
フミタケ
自由詩
5*
10/2/1 18:07
-17℃(swinging snow)
ことり ま菜
短歌
4*
10/2/1 17:48
交錯詩「風」奥主 榮 萌木 碧水
鵜飼千代子
自由詩
5*
10/2/1 15:54
枕絵
こめ
自由詩
12
10/2/1 15:43
雪の白とため息の白
麻生ゆり
自由詩
3*
10/2/1 14:55
母鬼
窓枠
自由詩
7*
10/2/1 14:45
小春日和
CAMILL...
短歌
0
10/2/1 14:01
天然果汁
朧月
自由詩
4
10/2/1 10:18
吉野家にて
中原 那由多
自由詩
9+*
10/2/1 9:30
なぎさ便り
楽恵
自由詩
8*
10/2/1 7:11
上澄み
山中 烏流
自由詩
3*
10/2/1 6:27
。
十二支蝶
自由詩
1
10/2/1 4:39
し
uwyeda
自由詩
1
10/2/1 4:06
ハトの目
サトタロ
自由詩
1
10/2/1 3:17
ベッド
伽茶
自由詩
2
10/2/1 2:49
明日
なかがわひろ...
自由詩
0
10/2/1 2:27
こんにゃく(に)
小川 葉
自由詩
1
10/2/1 2:08
Answer。
狠志
携帯写真+...
3
10/2/1 2:02
ショートレビュー・サンデー+++あやふやな均衡。
ことこ
散文(批評...
5*
10/2/1 0:59
辿り着きたい
高梁サトル
自由詩
4*
10/2/1 0:50
受賞者発表(2)
相田 九龍
散文(批評...
2+
10/2/1 0:33
メタモルフォーゼ
綾瀬たかし
自由詩
1
10/1/31 23:51
ある日
番田
自由詩
2
10/1/31 23:46
検問
〃
自由詩
1
10/1/31 23:45
4063
4064
4065
4066
4067
4068
4069
4070
4071
4072
4073
4074
4075
4076
4077
4078
4079
4080
4081
4082
4083
4084
4085
4086
4087
4088
4089
4090
4091
4092
4093
4094
4095
4096
4097
4098
4099
4100
4101
4102
4103
加筆訂正:
母鬼
/
窓枠
[10/2/1 15:40]
一文修筆致しました。
吉野家にて
/
中原 那由多
[10/2/1 11:03]
少し加筆修正。
まどわく
/
窓枠
[10/2/1 2:08]
括弧内を少々修正致しました。
4.86sec.