きみの
  女性器のまえに屈んで
  カリリと酸の肉を噛んだ。



  淫れ髪から香るは春、
  その物語をそっと吸うと
  ぼくらの時間はふいに、
  反復横跳をはじ ....
  かさ重なった
  野良犬のむくろに抱かれ、
  牛乳を飲んだ。



  嘘をつく唇は
  ふる震えてる、
  蛋白質。



  汗が乾いたあとの
  つめたさ ....
  だれかが死んだ
  数字に埋もれ
  僕はずっと
  血のにおいを忘れていた



  東京の蒼の下
  ふるえが止まらないよ
  明日を
  少しも疑えなくて

 ....
  シロい空を研いで、
  そのままで問う。
  コトバの後に何が来るのか、
  やさしさに終りや、
  始まりはあったのか。



  セカイ、きみは素っ裸だ。
  ぼくは ....
 愛の力で メシ食わせろ
 愛の力で 金稼げ
 愛の力で クソを出せ
 愛の力で 暇つぶし
 愛の力で 幸せにしろ



 愛の力で 犯罪なくせ
 愛の力で ○○殺せ
 愛 ....
  部屋で
  死ぬ
  小さな
  しろい雨のあと



  音、
  壁を打ち
  忘れ
  透明に腐ってゆく



  君が
  待っていた
  空椅子に ....
   パラダイス イズ インサイジュー
   パラダイス イズ インサイジュー
   さあ、マイムマイム、舞え。
   心持たぬ人の群れ
   王国にいま集え



   ビト ....
  くだらないこと思い出しながら
  透明な月を見つめていた


  サランラップにつつんで息の根をとめた
  かなしみのはりついた君の顔


  ぼくは何になれるんだろう
 ....
  水から
  あふれた水


  長い
  道をつたって
  きみは
  こぼれてきた


  みずから
  あふれたみず


  朝は
  みじかくていい
 ....
  木々のそよぎ、
  風が通り抜け、
  夢の気配、
  朝露、
  日は差し、
  蝉の声、
  水が匂い、
  きみと歌をうたった。



  なくさないよう、
 ....
  川辺で
  黒い指が
  内臓を洗っている



  夜が
  温かな口をひらいて
  言葉を吸っている



  女たちが
  此処に横たわり
  草のように ....
  埃をかぶったブラインド越しに
  夕しずむ風景がちらばって
  きらる



  あちらは
  ひかり、
  骨のようにしずかな
  風のようにとうめいな
  夢のようにふくざ ....
  現実のなかのさまざまのもののけ
  すべすべした
  あるいはごつごつした
  ひとの頬のぬくみ
  ゴミ山



  雨あめ降れ降れもっとふれよと
  だいだい色の子どもたちは ....
  駅の裏に停めたはずなのに
  おれの自転車がぬすまれていた
  空から雨が落っこちてきて
  もうほんとうに最悪だ

  死ね 死ね 死ね
  みんな死ね 死ね



   ....
  ぼくの胸のなかには
  夕ぐれのかたまりが埋まっている


  まだ少し青い
  おさないトマトのような
  ゆううつを潰していく
  苦笑いに似た音をたてて


  きみ ....
  あつい夜
  壁にもたれて
  女が一人
  しゃがんでいた



  街灯が
  女の髪を乾かしていた



  化粧気のない
  山芋のような顔で
  その ....
  背中の曲がった老人が
  夕暮れに向かって歩いている
  歩きたいのだ
  だれも
  彼に杖を貸してはいけない



  赤ん坊を抱いた女が
  夕暮れに向かって歩いて ....
  川に流れる。
  水が流れる。
  石ころが
  魚たちが
  鴨が流れる。



  川に流れる。
  夕焼けが流れる。
  燃えるような
  色の群れが
  と ....
  いびつに
  きみをだきしめる
  できるだけ身ぢかく
  みつめるため



  しろい
  しろい
  息できない
  うまく笑えない
  とても、
  ビュー ....
  むかし、近所に住んでいた
  髪のながい女の人が
  ことばはオモチャじゃありません
  そういって
  心に両手をつっこんで
  僕の言葉を持っていってしまった



 ....
  ジャングルジムのぽつんとある
  くらい公園
  ここが最後だ
  ここからこころはどこへもゆけない



  ざらついた月の下で
  気がすむまで
  煙草を吸ったら
 ....
  六月の光が君の
  最後のてのひらで混ざって
  うすぐらい雨になって
  降りしきった
  君の小さな声や
  僕のくだらない夢は
  もう誰にも
  聞こえたりしなかった ....
  朽ち終えたような、
  もう、動くことのないベッド
  朽ち終えたような、
  もう、動くことのない
  ひとつ、カラダ……
  男なの女なの?
  ヒトなの、サルなの?
  ....
  81.

  太陽の真実を
  月が省察している

  82.

  会議室のホワイトボードに掲げた
  サハラ砂漠のレントゲン写真
  言葉は保冷剤ほどの値打ちもない
 ....
  

  61.

  半規管の殺風景
  宇宙を感じ
  宇宙に感じられること

  62.

  包帯を巻かれたマイクロフォンで
  肋骨にヒビが入った空気を震わす

 ....
  

  41.

  光のうちに
  五つどころか、六つも八つも
  感覚は踊り
  誘う

  42.

  空き缶の塔に住む五十七歳の老人

  43.

  失 ....
  

  21.

  緑色の金属に囲まれた空間が
  ハニカム構造で互いに結びつき
  誰もが知っている簡単な方程式を合言葉に
  夜の扉がひらく

  22.

  春のJ ....
  1.

  海岸に
  打ち上げられたふたりの詩人が
  詩の話をしている
  金持ちが金の話をするように

  2.

  都市を撃ちぬく
  弾丸
  僕たちの指 ....
  夜になると
  忘れていたものが僕の
  心を重くする



  夜になると
  僕たちはせっせと産みを始める
  明日はどうせやって来て
  握り潰してしまうのに
  ....
  果物ナイフできみの
  胎のあたりをちょっと切ったら
  どろどろとした詩がこぼれてきた
  その飴色の液体は
  ぼくの手のうえを這い
  フローリングに落ちて広がった
 ....
草野春心(1124)
タイトル カテゴリ Point 日付
嘔吐自由詩2*11/3/18 17:59
新月自由詩311/3/17 23:14
ジンジャーエール自由詩1*11/3/15 1:13
十一℃、曇天自由詩1*11/3/7 23:27
愛の力で自由詩011/1/26 0:51
静謐自由詩311/1/12 0:12
王国自由詩211/1/10 23:44
サランラップ自由詩2*11/1/7 17:34
うつわ自由詩4*11/1/5 18:16
夏の宝物自由詩2*10/12/17 11:16
川辺で[group]自由詩2*10/9/6 15:01
きらる自由詩2*10/8/18 23:14
あいについて自由詩110/8/18 22:48
カレーライス賛歌自由詩110/8/16 21:47
ゆううつ自由詩4*10/8/8 23:09
しゃがむ女自由詩010/7/30 0:07
帰り道自由詩110/7/24 1:04
川に流れる自由詩410/7/19 2:35
ビューティフル[group]自由詩4*10/7/13 23:27
初恋[group]自由詩410/7/13 11:24
ジャングルジム自由詩4*10/7/10 20:07
君のアパート自由詩110/7/8 17:30
太陽[group]自由詩010/7/6 20:21
都市風景(81〜100)[group]自由詩1*10/7/3 14:15
都市風景(61〜80)[group]自由詩310/7/2 11:00
都市風景(41〜60)[group]自由詩210/7/1 5:36
都市風景(21〜40)[group]自由詩210/6/30 15:21
都市風景(1〜20)[group]自由詩410/6/29 16:20
夜になると自由詩210/6/27 14:22
[group]自由詩210/6/16 23:15

Home 戻る 最新へ 次へ
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 
0.12sec.