小学生のころのある夏のこと
田舎のじぃちゃんばぁちゃんの家へゆき
なぜか大人用のサンダルで
近所のひまわり畑をまっすぐに走った
むせかえる草花の匂いがし
刺すような太陽が眩し過 ....
(短歌八首)

花が咲き
小鳥が歌う森の奥
そんな嘘だけ酸っぱく聴こえた


生々しい
味するみたいな君の部屋
くつろげるんだ本の匂いが


お日様の
残り香を吸 ....
夏至の8時まえごろはまだ闇夜ではなくてもう少しで闇になろうとするうっすら微かに水色が残る東の空にまだ低い朧月を眺めつつどうやら「かぐや」って名前らしいとあるホテルの看板を横目に車を走らせつつ詠んだ ....   

トロイメライみたいな幸せが
どの扉を開けてやって来るのか
わからないままに
幸せなんて要らないと云い切っていた
心に杖をつかなければ
真っ直ぐに歩けなくなった
あの ....
 

快晴の青空に
真っ黒なちいさな穴がみえる
なになのかは
わからないけれど
細胞が怯えているのは感じる
けれど
なにを対処できるわけもなく
時はただただ過ぎてゆくだけ

 ....
  

さいきんノンアルコールビールを
飲み始めて
むろんアルコールの代わりにだから
あまり勧められる話じゃ無いんだけど
だいたいのノンアルは
けっこう美味しくて
おまけにアル ....
バッカだなぁ
永遠なんて
ありっこないじゃないか

忘れられない永遠みたいな約束を
かたくなに憶え込んでしまって
そうじゃなくなった罪を
嘘みたいだと詰るくちびるわずかにふる ....
 
遠くから笑い声だけ聴こえて来たんだ


(短歌五首)


月を待つ
予定を無かったことにして
鯖寿司を食べ眺める夕焼け



紙芝居
みたのはちいさな会所での
一度だ ....
(短歌十一首)



いつの日か
あの青空をペンギンが
飛べる夢さえもぎ取られてた


底のない
悲しみみたいな雨が降る
夜に力に屈したやすらぎ


公園で
行列 ....
 

「ある愛の詩」って
とっても古びた映画があって
原作が小説だったような気もするけど
ちゃんとは知らない
そんなことを知らなくてもかまわないのは
云いたいことが
「ある愛の詩」の話 ....
よく晴れて
風の無い日は
気温が高くなるという意味を知った朝のこと
いつまでも中空を舞いながら
夏色の真実として神さまに植えられている
緑の覆う野山の草花の繁栄を
このかたくな ....
その音がどこから聴こえるのか
気づかないうちに
漆黒の海鳴りの悲鳴が聴こえて来る
海辺はいわば
心を脱ぎ棄てられる秘密の岩場なのだと
知る限りのもっともらしい言葉を操る
僕がい ....
 

許されないはぐれものが
めぐり逢った輪のなかで
忘れられない約束をした

長いときを経てすこしも
信じられなかったという
悲しみで結びあう旧世界

やつれ果てた希望の ....
  暗い目をして 海へ

暗い目をして ブツブツ云う
私を嫌ったひとは 嫌いかえしたいな
いつまでも好きと想うな 自惚れないで
わからないなら べつに良いけど
わからな ....
 

風が吹く
青葉の音を聴く白昼
眩しさに負け目を瞑りつつ



海峡へ
飛ぶ蝶々が群れ舞って
螺旋の時間がぐるぐる回って



メロメロに
なりたい夜は懐かし ....
 

私を嫌ったひとを 好きなのは
いつまでもつづく地獄の道なのか
わからないまま 忘れられないなら
忘れてはならないのだろうか


夜が好き
傷つくことが怖いのに
闇の匂いが ....
 

鬼の
仕舞いかたを忘れた夜に
やっと帰り着いて鏡をみるときには

ぜったい
泣くな!


絶交
とか懐かしい言葉の響きだなって
ほろほろ する


さみしさも
 ....
  

首周りが
ちょっとだけ寒い
ストリート歩く バイト帰り 朝焼け
カラン!
とどこかで空き缶転がる音が鳴った



生きること
前を向くことあゆむこと
風に向かっ ....
 

紫色の
声が出なくなったのは、

冷気に触れた安らかな眠り薬の価値を
あらためて知ってしまって苦しんで
その罰に身を委ねてしまいたくなった
あのとき突然に、だ。

胸の中 ....
山の夜、

(きみが行ったことの無いところに
連れて行ってあげたいけれど)

このままで
生きてゆくのは一歩ずつ
底無し沼に進むにも似て。
ちょっと、ヨー、
笑っちゃう、リズム、なんて、アトム。
といっても、鉄腕じゃ、ネー。
大嫌いだった《物理》で習った、原子って。
原理はみんな、じぶんが好きさ、
便利な言葉は、ひら ....
《鏡の中のじぶんを斬る》、みたいな
過去に書いた短歌がなぜか読みたくなり

過去作を探して読み返しているうちに、
めっちゃいいタイトル(あ、むろん自画自賛)
みつけて。

そ ....
 

それは知ってる僕のせい
ひとみな僕から遠ざかる

むろん知ってる君のせい
僕のこころは泣いている

国の初めが天国ならば
僕の初めは君とのくちづけ

世界が突然キラ ....
 
 

朝日まで
田舎の道を歩いてた
疲れ倒れるかもねと、気軽に

いちまいの
葉書を胸にたいせつに
仕舞っているのは、なにするためかな?

あれもそう
じぶんで書いたうただ ....
罪を
ね、
時間がやさしい風で
洗い流してくれるよ

これは
ほんとうの経験さ


恋愛も
ね、
そんな風に忘れられるなら
憎しみも
悲しみも
ね、
透明になるま ....
いまとなっては
すこし悲しいくらいの
干からびた笑い話だが
僕は
じつは
二十歳になるまでに
死にたかったから
世界をバカにするのも当然だと
信じていた

どんなあたた ....
  

カサヲサセバ
素直になれるだろうか

オチテシマエバ
寂しさは治るだろうか

アメガフレバ
消えてなくなるだろうか

ヨルニナレバ
子どもに戻れるだろうか

 ....
  

とある休日
ひとり
グランドを走りつづけた少女は
急に立ち止まると
雲ひとつない青空をみあげました

そこには空しかみえなかったけれど
しあわせのすべてがみえた気がしたの ....
ちょっとだけ
疲れた休みの夜の部屋
君の小声といっしょに寝たいな
 たとえばこんな朝の来ない街をみおろす悲しみの夜の果てに

その夜は山に登った。
みおろすと日の出のまだの夜の街に、
穏やかで幸せな眠りが訪れており、
すこしでも起きているそこここには、 ....
秋葉竹(1255)
タイトル カテゴリ Point 日付
夏休み自由詩124/6/22 11:33
ため息も蒼く冷たいひとりの部屋で短歌124/6/22 9:39
夏至のかぐや短歌124/6/22 2:45
夏の幻の自由詩124/6/20 22:59
破急自由詩324/6/19 8:19
自由詩124/6/19 8:18
叫ばないなら永遠なんてない自由詩124/6/18 22:14
遠くの笑い声だけ聴こえた短歌124/6/18 0:44
夢のあとさき短歌224/6/16 6:46
ある愛の詩 なぁんてね自由詩024/6/15 10:34
夏なのですって自由詩024/6/15 6:45
中天の夢自由詩124/6/14 3:35
闇の道を照らせない灯火自由詩224/6/13 20:34
疾風の世界自由詩324/6/12 22:44
螺旋の回転短歌1+24/6/11 20:34
自嘲短歌124/6/11 5:34
生きてりゃ 笑える自由詩124/6/11 5:24
やっぱ 笑って自由詩324/6/11 5:10
涙色の声自由詩224/6/10 22:32
山の夜短歌224/6/10 8:28
朝の夜月自由詩024/6/8 10:22
化石恋《改》短歌324/6/8 9:29
振り返っても自由詩024/6/8 7:50
「生きたい」短歌124/6/8 7:46
ひとつまみの恋愛のはなし自由詩224/6/7 8:10
綺麗な声自由詩224/6/6 22:33
自由詩224/6/6 21:51
終わりのうた自由詩224/6/5 20:07
おやすみ短歌024/6/5 8:05
たとえばこんな朝の来ない街をみおろす悲しみの夜の果てに自由詩124/6/2 5:42

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