つきあかりはぼんやりと
わすれたころに潤む
はむしがとぶ白光のなかに
かわいたかげがみえる
それはまちわびたわが子のこいかげ
といかけをしなければきえてなくなるまえに
....
青色の蛍光色が光ります
あなたと歩く 一本のみち
じゃあ俺はさきに帰るといわないで
その眼を閉じて もう一度だけ
オレンジの酸いも甘いも知ったのに
まだ声を聴く 恋 ....
突風で
崩れる身体を抱きしめて
貴女は信じる 泣いてもいいのに
かぜはふく。
ふときがつくと、あなたはいない。
永久凍土にあこがれている、
じぶんをまるで ....
街は、あなたが必要です。
かたあしで立つと、揺れる街
みあげればみえる
幾千幾万の銀河系の白い糸の模様たち
星座となのる用意があるものたちです。
街の灯が深く味わいもされず ....
ららぽーとに、お買い物に行くと
優しい気持ちになれる。
終わらない日々の暮らしの水の流れは
ゆっくりと、でもかくじつに、
私をなにも持たないお手軽なストーリーに
スキップす ....
落ち込んでるときに、
自分も嫌いになって、
何もかもが嫌になって、
胸のあたりも苦しくなって、
何をどうしても起き上がれなかった。
そんなとき普段はしないんだけど、
....
鳶がとび回る冷たい空は灰色です。
大きな声で言ってはいない。
イヤな人がいて
言葉はホログラム、清潔で、
ちいさな血のようなものが
ヤスリで間引かれる瞬間の悲鳴、
墓場までも ....
なぜこんなかなしみだけがのこるならアソビの恋などするんじゃなかった
珍しい気持ちを私に向けたときふたりのママゴト教えてあげるわ
罪と言う女のこの花可愛らしい私もあんなピンクで枯れたい
....
趣味は雲を眺めること。
と公言して、
変人扱いされている
テレビタレントさんがいたが、
ちょっと真似してやってみた。
風が冷たい、名のみの春だが、
川辺の土手に ....
1
照れてたわけじゃないと思う。
かつて見たこともない、
美しいこころの人に出会って、
「………」
言葉を詰まらせて、うつむいてしまってた。
初めて出逢った人の ....
よろこびに おぼれそうだね
情熱が このみおおい
薄雲よ ひを隠すなよ
よろこびに おぼれそうだね
青春の 扉まぶしく
灯(ともしび)の 静かなけはい
あれ ....
恥ずかしいその手の言葉言っちゃった
苦しいだとか死にたいんだとか
心には表と裏があるという
裏って自分を騙していること?
ならそんな裏の心は要らないよ
きっと自分に嘘はつかな ....
蛇が川の上を駆け、
葦の草むらへと向かっている。
冷たい小雨をはじき、
さまよう古代の戦士の亡霊たちとともに。
詩人には見えない明るい涙の笑顔が
誰の読み物をも読めな ....
週末、夜明けまえに電線にとまり
カラスが餌を探してキョロキョロとして
カラスよけのネットのないゴミのところへ行った。
タバコの吸い殻や
丸めたティシューが散らばり
食べものとして ....
愛を直視して、みせて
僕が君を好きな理由を
勢いにまかせて、告げようとした。
私もそうなの、と、
味のないガムを吐き出すより早く
目も見ないで言ってくれて
好きな理由を言わ ....
左の信号機の下
信号待ちの黒い傘のなかに
髪の毛乱したあの女がいる
憎しみの眼つきで
フロントガラスごしに
僕の目を焼こうとする
さらさらと降る小雨のなか
小さな涙粒のよ ....
とくべつな愛されかたをしたかった
紅色の、燃えるような声で。
まるで悲しみをすべて暴き出してしまう
慈悲のかけらもない冷たい蛙の眼つきで。
寂しいひとり寝の暮らしなど
....
あの 夜はひとりで寂しくなかった。
ただ、貴女がいないのでとまどった。
どこへいったのかな
さがしてもさがしても
風の音しか聞こえてこない
あたたかい声が夜空から ....
なぜ悲しみばかり
流れるのだろう?
遠い夜の街を歩く人の
みやびで正しい歩調があり、
この国のよどんだ人の心に
ひとつの透きとおったメロディーを流す
ありきたりな流行 ....
知ってたつもりだったけど、
ほんとうは、知らなかったんだ。
みんな、ほんとうに、蛇が嫌い、なんだ?
蛇が消えた。
戻って来てくれと願う。
もう、無理かもしれな ....
赤い三日月が東、
その尖った切っ先から
なにかを滴らせている。
舌足らずなきみの言葉では
心に届かないなにかを。
この街にある
この国でもっとも高い建物のせいで
ほんの少 ....
おほえて
いなければ
ならないものだ。
それは、
ぼくなんかの
手では
つかめない。
そんな、
こどくなんて
きれいな
かんそうではすまされない。
....
ちいさく囁くのは、
この街に染められた心が勝手に、
懸命に悲鳴を我慢して漏れた
生き残るための
こころの絶叫のひとひらの花びら。
樹氷のビルの屋上に立ち、
過去の私の ....
遠い空に漂う
気球のような不思議に問う。
雲の上に立つと
世界が広がってみえますか?
みえないものは、
憎しみの黒い鎖くらいのものですか?
平和がそこには
転 ....
ふたり初めて目と目があって、
月天のもと、四月馬鹿の日、
ま白の光を浴びながら。
ふたりして、
ふたりとも、
ふたり出逢って
一目で恋して
泣いて、笑って、ケン ....
涙ぽろ、ぽろぽろぽろぽろ雪の中
ここが新宿ゴールデン街
アルコール消毒なんてオヤジギャグ
潰れるまで飲み記憶を消毒
嫌なことを避けて忘れて明くる朝
「しん」と心が聞き耳たてて ....
騒がしい夜の街に背を向け
ひとり、僕は、
顔こわばらせて屋上から星空を見上げる。
なにを得て、なにを無くしたと思っているのか?
この街を出られない、
よからぬことを ....
その夜店のトウモロコシは
あたたかくって
なんどか塗った醤油の香りが
香ばしくって
チープなくせに割高な値段設定は、
その夜の特別なお祭りの熱気代も
込み込みなんだよね?
....
みおろすこの街の
眺めは最高のイルミネーション、
頽廃のタワーマンションに
どんな正義も眠るころ、
さまよう夜のいっぴきの黒い猫
あなたを求めて黒い影に化ける。
逃げているわけでは ....
そして、あのキャンプ場で出会った
囲われた星空の、
子どもたちをぞろぞろと引き連れて
詩の匂い漂うコンクリートで囲われた
夜の無人の街を歩いていく。
「あすなき暗闇の」
キラ ....
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