この不景気で
「ありがとう」は
あまり回ってこないから
大事に大事に抱え込んでいた


街中の
誰もがそうやっていたら
いつしか
「ありがとう」は
街から消えてしまった


 ....
歯に詰まった小骨をとろうと指入れる
全くもって取れないで
爪楊枝
歯の隙間増えたなんて思うけど
赤ん坊
吸わない乳首の色合いは
まだまだ女と言わせるようで
しらばっくれて抜け出す路傍の片 ....
カコン、と落ちる軽快な音。

どこかに引っかかっているんじゃないかと心配で、何度も手をつっこんでしまう。

甘い気持ち、苦い気持ちありのままに全部書いたつもりだ。
あの人のところへ飛んでいけ ....
雨日の闇は

底の見えぬ程に、深く



傘を打つ雫は
ひどく乾いた音をたてて


心まで

濡らそうとしてる



それは

儚いものを称え
明滅の郭を喩え
移ろう時を湛えて



恋しい者 ....
   あなたを見つめていたいだけ
           あなたに刹那でも振り向いてほしいだけ

 こんな淡いだけの中途半端な気持ちじゃ伝わらない

      触れるより近くあなたの視界の全 ....
砂漠の砂の来歴を誰も知らない
かつて花だったかもしれない砂
かつて森だったかもしれない砂
あなたは知らない
何も知らない
あなたの舞に
砂漠が潜んでいることを
そうしてあなたは激しく舞い ....
僕は迷わず選んでいこう
来るはずの明日の為に

*

何をしたらよいのだろうと戸惑ったまま流れていく
海に向かって

揺れ落ちて溶け行く陽を
君とふたりで見ていたのは

**
 ....
ころころ転がる
ボールのような毎日を
思うように転がせなくて

焦ってしまったり
怒ってしまったり

ぶつけて傷ついたり
気が抜けて凹んだり

それでもまた
弾みをつけて出かける ....
ぽつり ぽつりと
雨が小さく落ちてくる
いまだ線にならない幼い雨は
歩いていた人々の足を速くさせた
あまりにも突然のことだったので
傘を持つ人は少なく
みんな冷たい思いをしながら
仕方な ....
暑さにうなだれている名も知らない花は
剥がれかけたマニキュアと同じ色をしていた

使われているひとつひとつの配色が
くっきりとしたものばかりなのは何故だろう
まぜこぜしないのがこの季節で
 ....
海面を泳ぐ光の青を捕まえようとして手を伸ばしてみる
伸ばしても
伸ばしても
届かない両手をばたつかせて
それでも懸命にもがく君の
溺れそうな
沈みそうな平泳ぎが僕は好きなのさ

夏はもう、
すぐ ....
灯が川を流れてゆく

灯はたましいだ

青い川を流れてゆく


悲しみが胸や鼻をつまらせる

あなたをコピーする

それをたましいに貼り付ける

あなたが見つめている

 ....
見知らぬ地方で
街路樹の道を歩いていた
誰かが私を見ているような気がして
後ろを振り向いたが
誰もいない

南国特有の強い日差しが
こんもりと茂った
緑の街路樹たちを照りつけていた
 ....
世界は円で完結する




民族も
思想も
姿かたちも




些細な異差の
凝縮された拡大




あなたのどこかが
もしも欠けてしまったとしたら


誰かと
手をつなぐとよいのです



 ....
例によって煩う空間

屋上から堕ちる君の手を掴む

この糞熱い時に

体と体を密着させるなんて

キチガチだろうと答えを出した

喉が痛い苦しく悲鳴をあげるよ

叫び声は神にも ....
放任してはならない

読書にふけていようと
トマトを食らっていようと

あの人のリズミカルなノックが
私の耳をいびるから

あの人のこころは
この時のみ
私の中の
遠いどこかまで ....
かたく凍った夢を砕いて
画用紙に宇宙を描いて暴れだす
果てのない星々の海は瞬き、
チビけた鉛筆が一本
煌く銀河を縦横無断に奔る


つめたく凍った言葉を融かして
原稿用紙に文字を紡いで ....
6月25日 0:17am

パパとママが罵りあう声が床を転がってる。


なんで朝まで帰ってこないの、からはじまって
どんどん醜くなる言葉たち。やがて高周波に達する。

悲鳴は床にたた ....
キラキラしない雫が
後頭部の歪な曲線を
未練がましく伝い落ちて
塩辛い影を作っている

無頼な陽射しと
馴れ馴れしい湿気に
言い返す言葉もなく
帰り道の上をボトボト歩く

いく ....
わたしは

     待っているのです

   朝がたに
     たんぽぽが咲いているでしょう

わたしは

     聞いていたいのです

   橋の向こうから
    ....
「あんなもんなのか」
と舅は言った


夫の祖母が亡くなって
納骨も終わって
夏が始まろうとしていた


できたばかりのわたしたちの庭には
ちょこちょこと
なんやかやが芽生えだし ....
 *
昼に停まった季節の便りは
いつぞやの名残を含んだセピア色の背景に、日向に生まれ落ちたパステルの淡い配色と、幼子の視線のラフなスケッチとなって
単色に描かれていた風景画を小さな額縁の中から取 ....
摩訶不思議な自然にぐるりと包囲されて
板ばさみ
三分の一
いや、二分の三

なんだか無性にガリガリ君が食べたくなってきた、と言って
わたしはわためかな、と返して
あの雲はきっと竜の巣だと ....
それぞれの速さで歩む人の群れ

その何割が自分の速さでであるいていて

その何割が他人の速さに合わせているのだろうか

僕が生きている内にすれちがった人は

世界のの人口の大体何%かな ....
きっと

この世のすべては

過程なのよ

肩の力も必要さ


誤解は和解のために

平衡は無限遠点で交わる

ユークリッドなんて大嫌い


幾何学に愛を

未 ....
  心

自分の宗教を心の中で
否定しだした
一から十まで数え上げた
自分の宗教の欠点

今朝は目覚めて
妻のため歌を作った
二首の歌を
妻の携帯に送った

心って不思議だ
 ....
オレの胸の奥底に深海魚が眠っている
時折目を覚まし尾ひれを影のように揺らす
鬼灯を口に含んだように頬をふくらませて

きゅっきゅっ 
と小さく鳴く

月を見る猫の目のような
 ....
のぼるくんはある時ふと思いました。

知りたいと思ったことを知りたいと思ったときに調べられる環境と時間があることは本当は幸せなことなんだ。

当たり前過ぎで気づかなかった。


そう思っ ....
むしを食べ 手指を舐め 詩思をうたう
飢えた怪物のような向日葵だ
仲間外れの罠にもかからぬふりで
グラウンドを睨んで揺れている

なまぬるい呼気を吐却して
腫れぼったいくちびるから
高ら ....
たなごころに
すとんと収まるその笛は
尊い土の重さと
ほのかな内空の軽さを
同時に伝える

私は
澄んだ森の気配に
肺胞を湿らせ
惹きつけられるように
ほっこりとしたぬくもりに
 ....
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