小学生の頃
校舎と体育館の建物の間に
ピロティと呼ばれる場所があった

そこは特に何かをする場所ではなく
コンクリートの打ちっぱなしの壁があるだけで
ボール当てやドッチボールをするには
 ....
世界は しらじらしい
夢の中すら 雪がふりはじめたから
道は 白く はばまれて 遠い
雪にかわったり 曇天に変わったりする幻を
さて いくつ超えようか


カーブごとに 
ド ....
辛いという思いは

すぐに増加する

だから辛いと感じたら

すぐに目を閉じて

気がつかないふりをする

そうしているうちに

新しいちっちゃな嬉しいことが起こる

そし ....
 明日人に会うので、伸ばしに伸ばした髪を切りに床屋に出かけた。逗子駅前にある床屋で、中年の男性とその母親と思しき女性の二人でやっている。男性の方は、すっとした二枚目で、恐らくサーフィンか何かをやってい .... 【有無】
恋人の有無気にしないお年頃 好きだから好き 好きだけど好き

【墓】
墓穴を自分のぶんも掘っておく いつでも誰か呪えるように

【丈】
身の丈に合わないギャグをしたために オレ ....
ゆく指に かけられた
白い泣き霧

すねを 親から離した
裸足が 蹴り 蹴り歩く

ツノから逃げて おいでなさい
こんこんとわいて おゆきなさい

通い寄り落ち ほこらの辻道
古い ....
お昼に家に帰ると
小さな声で
ただいまを言った

黒いスカートの
ペタペタの
遠くで
おかえりの声する
廊下は冷たく
長く
知らない絵のある
知らない声の
おかえりは
うらの ....

薔薇の棘に
誘われて秘密のところへ
行くのだ

死は疎ましいが
痛みはとくとくと滲む
何故だろう、胸もとどろく

恋も仕組みも知らない
しかし脳は準備していた
麻薬と混同と効 ....
いい天気でのどかだなぁと
公園で甘じょっぱい惣菜パンを食べていると

いたずらな風が吹いてどこからか
おもちゃのゴルフボールが
抜け殻の魂のように
放っておいてもそのうち消えてしまいそうな ....
マーマレードの空瓶に挿した
残り物のクレソンに
小さな蕾がついたと
わざわざ見せにくる君

これから何年経っても
君の世界に吹く風は
遊歩道のささやかな花を香らせ
名も知らぬ草を撫 ....
空の下には何もない

空なんてものも何もない

水が腐ったのが

カラカラに渇いたような匂いがした

そういうイメージがした

それは訓練の賜物だろう

やっとここまで来れたのだ

名づけられることの ....
 転がり
 笑いにおよぐ手は
 あなたの汀(みぎわ)に触れただろうか

いつしか愛は 大きく迂回する
あなたの的は
わたしたちの的であり
なのに欲しがるわたしの瞳はもろく
瑞々しい
 ....
世界は角を曲がり
電波塔をつなぐ縁
押し寄せる流氷の高さを海豹は気にもしない
待ちきれず買い物に奔走するひと
目配りは喪主の名を通り過ぎて
気圧の変化に注意は保たれる
 ....
白々と冷えたゆびの先で
あかりを数えていた


ひとつ、ふたつ、みっつ
或いは
いちまい、にまい、さんまい
それとも
いってき、にてき、さんてき


夜の透明度が増していく
音 ....
「大食いな赤ん坊へのお仕置き」

─成長過程で必要な、あなたの分裂と
 判断不能な、わたしの分裂事項。

「ゆりかごの質量、ワタシの室量」

横棒を棒に振ってしまったのですから
もうい ....
この街には電波塔
巨大電波塔が聳える

この街の灰色の空に
何百年も前からある
天に向かって聳える塔
国芳の巨大な塔に
また、塔が現れる
その塔を見るため
無粋な見物人のために押上が ....
星屑を集めたように
煌めく光で街は飾られた
行き交う人も忙しげな
そんな季節がまたやってきた

駅前の広場には
大きなクリスマスツリー
そこは恋人たちの
密かな待ち合わせ場所

 ....
両手のひらから 掬った砂糖をこぼすように
太陽を背中にしょって 始発を待つように
便りが届く
穏やかな風が吹き
背骨がふるえる

思わせぶりを横にやること
厚みを保つ ....
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からっぽな心 / 一日の始まりに駅のホームで


からっぽな心は何で量ればいいのか
朝日 ....
とどくきみ電話の声にねころんで
正しく蒔いたわたしの母音


はじまりの予感にまみれ匂い立つ
いとおしい小さな過ちよ


今日もやっぱり晴れたよねわたしたち
多摩一番の ....
似た人
意識しあう二人
見つめあう二人
無駄な時間が
規則正しく
過去に変わってゆく

 というのも、
電子レンジで温める様を見つめても
眼球が爆発しないだとか

鼻水をすすった ....
夜の海をゆらゆらと私は舟を漕いでいた
天球の子宮のような空間
おだやかな潮の香りがおびただしい生を封じ込めている
櫂の力を緩めると島が見える
オレンジ色のひかりを放ち島がゆらめいている
火の ....
涙を流して石になる

横で女も泣いている

生き物たちは銀河だ

生き物たちの銀河だ

本当にもうにどと

会えない人なんているのだろうか

誰か教えてくれないか


天 ....
もう
ゆっくり
静かに

時を
過ごそうと
いたの


何故

何故


風が吹き
木々が揺れ
水面が


波打つの


何故

何故


一滴の ....
つぼみの色が明るくなるとき
もうすぐだよって
私が言う

みどり色がうすくなるとき
もうすぐだよって
季節の風が話している

明るい色が
はなびらから生まれるとき

私が咲く
 ....

性細胞が減数分裂するとき
一対の染色体はランダムに遺伝子を混ぜる
個人を規定していた遺伝子の組み合わせが
千差万別となる

劣性遺伝が突然発現するチャンスだ
隔世遺伝と呼ばれたりして ....
逆立ちしてみれば
総てが180度 別世界であります

たった一人 逆さまな様は
見ず知らずの者から見れば 滑稽であります

この視線で眺めれば
ぞんざいな気の流れが
清浄な気の流れに見 ....
 

好きやってんでと、うつむくわたし

知ってたよと、うそぶくあなた

きらめくネオンの街で、さようなら、さようなら、




 
むかし少女は白いひとだった

おひとよしの少女は
なんでもひとに奪われた

普通というのがわからずに
怒りということを理解されずに
それが社会なのかと思った

ただ祈りだけ
願うこ ....
真夜中自転車を走らせ
小さな橋の上から
欄干に身体を預けのけ反る

晴れた夜空のてっぺんに
仄かに橙月がぶらさがる

雲ひとつなく銀河の河から流れる
ホシボシの瞬きは淀みなく美しい
 ....
恋月 ぴのさんのおすすめリスト(17884)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ピロティ- 灰泥軽茶自由詩6+*11-12-18
最弱- るるりら自由詩20*11-12-18
辛いときは目を閉じる- 桜 歩美自由詩6*11-12-17
ボクのマスターベーション(3)- 花形新次散文(批評 ...17*11-12-17
題詠blog2011_061-070- 北大路京 ...短歌15*11-12-17
夢の中- 砂木自由詩8*11-12-16
夏の遠さ- 塩崎みあ ...自由詩7*11-12-16
脳内の場所- 木原東子自由詩14+*11-12-16
おもちゃのゴルフボール- 灰泥軽茶自由詩8*11-12-16
君の世界の風下で- nonya自由詩24*11-12-15
夕暮れの青のなかに- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...4+11-12-15
隻影- 乾 加津 ...自由詩27*11-12-15
宙達磨- アラガイ ...自由詩7*11-12-15
いち- あ。自由詩711-12-15
角度のきつい座椅子にて- yuugao自由詩2*11-12-14
オールウェイズ下町- ……とあ ...自由詩10*11-12-14
【_クリスマスローズ_】- 泡沫恋歌自由詩8*11-12-14
未満- たちばな ...自由詩21*11-12-14
からっぽな心_/_一日の始まりに駅のホームで- beebee自由詩23+*11-12-13
多摩のうた十二月- たちばな ...短歌1811-12-13
似た人- 七味とう ...自由詩611-12-13
燃える島- 山人自由詩8*11-12-13
生き物たちの銀河- 吉岡ペペ ...自由詩3+11-12-12
- りり自由詩4*11-12-12
- みどり自由詩811-12-12
遺伝子解読- 木原東子自由詩10+*11-12-12
十二月十二日の水- subaru★自由詩19*11-12-12
さようなら- 殿上 童自由詩24*11-12-11
祈り- みどり自由詩511-12-11
零時皆既月食- 灰泥軽茶自由詩4*11-12-11

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