きみとぬすんだごがつのかぜのゼリーをクマがぽろんとおってしまったスプーンのたまでやわらかくすくったらす(く)われてしまいました、夏。 花火のおとだけ聞いている

火災ビルからひとが落ちてくるような

ドスンとも

ガタンとも

なんとも言いようのない破裂音がする

夏の湿気とうごかない風

花火大会

浴 ....
葡萄色のゼリーのような海と空は
きっと絵のように美しい 
いいえ きっと海の ほんとうは 絵なんかでは 表わせない
憶万の色と光と影を 海と空は もっているのだろうから

けれど わ ....
虚空に延びる重機の
股間が避けて
爪が大地をかきむしり
破壊された生きものたちの
未来
見とれていた風の色が変わり
大きく揺れる大気
陰は葉の間をかすめて活きている
組まれた枝は立体を崩すなと囁き
丸めた幹のテレスコープ
尾根を鳥瞰したとき

落ちるような光

しかし天 ....
防犯のカメラはダミー守宮飼う まだ足りない

融け出しそうなアスファルトに
全てを投げ出した缶コーヒー
プルトップ付近から流れ出す
真っ黒な涙
この世の暗い暗い所を
かき集めて固めて挽いて
それでも足りない ....
ドラムンベース 片耳で聴く
日常の心地よい雑音をもう片方の耳で聴く

私は両利きでバイリンガル
ドラムを叩きながら指揮をとる

 芸術に殺されない半端な安全圏
 一人旋風を創り満足して死 ....
掛け軸の中に残された想い

夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
        しろくあわく

現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
        し ....
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ まばたきは
シャッターだから
夜になると
わたしのなかは写真だらけになる

そうやって
撮り続けた
日常のいくつもの場面を
夜の川に流していく
笹舟のゆくえを追えないように
それら ....
暑いとはいわぬトマトの涼しげな頬に紅さす今朝の顔
中味は見えないスイカは呆けた顔をして叩いてもほら知らん顔
おいしいトウモロコシにコガネムシの幼虫半分っこする
見てみてこれは甘唐辛子そのとなりの ....
北に向かって高い 炎天下の坂道を 登り続けると
頂は、遠くからは見えていたはずなのに近くに来ると てんで見えない。
とほうもない時間を歩いたはずだよ ほら もう頂が見える‥‥きがした。
五 ....

母が自分の年と変わらない少女の顔をし
祖母と写真を撮ってくれと言った

今も見直すその写真に二人の入れない絆や愛情
を見る

その何とも言えない暖かさが何だか悲しい
何だか苦しい寂 ....
いつの間にか
自分の背丈を越えていた
髭も生え
身体はすっかり青年に
心と眼差しは
あの頃のままに

今年の夏も
京都から
近鉄線で祝園駅に行くのかい?
何もない駅なのに
 ....
田楽や宇宙の隅のフリーター おかあさん覚えていますか
私が生まれた夏の夕暮れ

たった一枚残る写真に
疲れ果てやつれた様子の
寝巻の母に見守られ
同じように疲れた顔の
小さな赤ちゃん
夏のお産は大変だったことでし ....
 
見せびらかす愛なんて くそっくらえ

語る愛なんて 持ち合わしちゃいねー

でも感じあう愛なら、あるぜ



 
{画像=140720232423.jpg}



言葉に傾き
ほら歩く姿に
傾きがありませんか?


真っ直ぐ歩いて来た
自分はそう思って来た
でもある時
人に言われたんだ
 ....
受け入れられない世界が急ぎ足 飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
許せ ただ一途に夢見た道を進んだ幼き我よ
笑え 自ら選んだ世界に敗北したか弱き我を
眠れ もはや立ち直る気配もない我が心よ

陽が昇ろうと
風が吹こうと
暗く静かな
隠れ家にて

光 ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった

骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた

きみの替わりに朝
新聞配達をやった
 ....
7月
銀と銅が錆び付いた海
夜の埠頭は鉛の影をちらつかし、張りつめられた石板に重奏が刻まれる
圧力で押しつぶした風/
/蒸れを嫌う羽虫
ヘッドライトの灯りが波を照らす/閉じた垂直窓
 ....
尾鰭も背鰭もない者だから
スクラップブックから拾ってきました

この気怠さの海を泳ぐ
艶めかしい夏の生き物たちを横目に

白い爪痕も心地よい
日焼けした空をまる齧りにします

スイカ ....
何度、心から良い人になろうとしたか
ちゃんと話を聞こうとしたか解らないのに
カスだからかな スカスカに ぬけてしまう

重い漬物石のような思い おなさいころからの
もっとも親しい人たちから  ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた

オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
 ....
言葉を持たない
ほどけゆくはなびらに顔を寄せる
月曜日のこんにちはが
金曜にはさようならになって
まだ夏は来ないというのに
固い棘に触れた
わたしの指先に
染みのような血だけを残して
 ....
タクが失踪した
親にも知らせず彼女ものこしたまま行方不明

刑務所から出て保護監察下ながらM工業で働いていた
将来独立するという意欲もこめて作った名刺ももらったのだが

僕が名義を貸して彼 ....
オマエが銃を取り
生者にその銃口を向けるなら
オレは花を摘み
生者にも死者にも手向けよう

生者には「生き抜け」と伝え
死者には「マシな世を作ってみせる」と誓う

オマエは上官の命令だ ....
ichirouさんのおすすめリスト(2068)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゼリー色の夏- 阿ト理恵自由詩11*14-7-27
花火のおと- 吉岡ペペ ...自由詩914-7-26
ゼリー色の夏- るるりら自由詩24+*14-7-26
排水工事- イナエ自由詩9*14-7-26
昇る雷- 水素自由詩6*14-7-25
防犯のカメラはダミー守宮飼う- 北大路京 ...俳句114-7-25
握り潰された缶コーヒー- 凍月自由詩6*14-7-24
架橋の踊場- 朝焼彩茜 ...自由詩12*14-7-24
こだわり- ただのみ ...自由詩18*14-7-23
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ- 北大路京 ...自由詩514-7-23
小鳥の歌_【詩人サークル群青・七月の課題『歌』へ提出作品】- そらの珊 ...自由詩28*14-7-23
夏野菜のひと- たま短歌14*14-7-23
時の坂道- るるりら携帯写真+ ...13*14-7-23
溢れる- しおさい自由詩614-7-22
祝園駅- 花形新次自由詩214-7-22
田楽や宇宙の隅のフリーター- 北大路京 ...俳句414-7-22
7月生まれ- Lucy自由詩17*14-7-21
あるぜ- 殿上 童自由詩20*14-7-21
言葉に傾いている- beebee自由詩29*14-7-20
受け入れられない世界が急ぎ足- 北大路京 ...自由詩214-7-20
花火- そらの珊 ...自由詩20*14-7-20
我よ- 森川美咲自由詩3*14-7-20
- 梅昆布茶自由詩1914-7-20
コンテナの夜- アラガイ ...自由詩8*14-7-20
夏の幽霊- ただのみ ...自由詩21*14-7-19
漬物石を放り投げた小さな手- るるりら自由詩13*14-7-19
ブランコの調律- 凍月自由詩15*14-7-18
おもかげ- そらの珊 ...自由詩13*14-7-18
ある失踪- 梅昆布茶自由詩1014-7-13
武器よ去らば- 蒲生万寿自由詩4*14-7-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69