七行詩
参加自由、不参加自由、パロディあたたかく容認。
どなたでもお気軽にご参加下さい♪
規定
・自由詩カテゴリに投稿
・七行であること(空行自由)
・一行が長すぎて折り返してしまわないよう注意
忘れたことを縒り合せた糸で
軌道エレベーターを作ろう
スペクトラムにロマンじみてる送話には
3歩ほど首をかしげるくらいが正直
しゃっくりのようなブレスを挟んでくれたら
じっと声が ....
水際のハレルヤ
低くて低い山頂とやら
潮風のように鼻腔をくすぐるのは
あの日撫でた仔猫の後れ毛
虹は見せられたはずだから
許すことも許されることもないのなら
終わらないかくれん ....
菱形のような輪だ
水に跳ね返るような泡沫だ
知らしめんとする言霊が
ただのこだまだと気付いていたのは
朝靄をつらぬいて啼く雉鳥か
歌うすべのない兎だったか
それでも、紡がれる糸と糸 ....
メトロ降りてガードくぐり歩道橋を渡り
平らな道は地図にしかないと語り
それでも景色を破る血気なんてなかったろ
上滑りする言葉がいちばん大嫌いだからさ
水たまりにかすれてしまった声で ....
かみさまのいちびょうをかう
どうせあなたはむげんのときがあるのだから
おれいはぼくがぬぐえたはずのなみだでいいだろ
まぁだだよ、も、もういいよ、も、しらないままで
いまもかくれんぼはつ ....
もう一度だけ胡乱のうたを重ね合おう
いいかげん取扱注意の荷札ははずしてもいいだろう
わたしは泣きもせず手の掛からない子だったといい
扁平したおまえの瞳孔がおれをなお酷薄にする
おれはひ ....
わたしはものがよくおぼえれらなんいです
ですらか思い出すとこも思い出せない
わたしはとてもとてもばかです
ばかを恥じることに恥じ入こるともありません
どこからどこでまがわすれたこなとの ....
ほんとは書くことなんてないんです
ってところから書き始めるのが定石でしょう
なんてナルシシズムなんて言外に心外で論外だから
僕のことなんて金輪際いっさい知らずにいて欲しいけど
宇宙の始 ....
余生のような顔してイエローテイル
捲くってみたスカートの裾は可逆なのかな
膝のひとつも痛まないならフェアリーテイル
しっぽから描けない物語は不可逆なのね
それでもわたしが
幸せに ....
これでもかと雨に濡れそぼっています
浅き息の根、レストインピース
エアーフィッシュがゆらゆら讃嘆
遠き夢の芽、キャッチンリリース
墓石に腰掛けてましますはわたし
寄り添うのはあな ....
とおくとおく遠江
トークの才能がないんだそう
そもそも積み藁もとよりストロー
座ろう落穂に群がるスパロー
小鳥たちは
わたしのことなど根掘りも葉掘りもしないので
わたし小鳥にな ....
わざとらしく取り落としてみた銀細工の手鏡が
ナノ秒刻みで空をムシャムシャと食べました
さぁ風の音に添って渡ろういずこ
尖り切った指先は動きをやめたがらないし
きっと数多の紙片が舞い ....
貝殻のノイズに剥がれたちいさな夜に遅すぎた痒み
シーソーのように揺れるのを忘れちまったんだ悪魔
手のひらで溶かしたはずのチョコレートが剥がれ
それは耐え難い痒みなのだ、と言い聞かせようか ....
もう一日だけ生きよう
あそこにはまだ名前を知らない花たちが咲いてる
あの山に登ればまだ数えてない星たちが瞬くだろう
あの街ではまだ聴いたことのないうたと出 ....
{引用=
真夜中の公園で素っ裸のオヤジに首輪付けて散歩させてる
あれは昼間お料理教室で一緒だった清楚なあのオンナノコ
マルキ・ド・サドって名前だけは作家気取りの性癖異常者
僕は夕暮れの公園 ....
海の胸から届いたそれは
しゃぼん玉のようにぽこぽこで
生まれくる瞬間の匂いを閉じこめたままで
いまにも弾けたがってふるえてて
まつげに触れるとやっぱり弾けて
潮の飛沫が飛び込んでくる ....
この地は楽園とまでは言えずとも地獄ではなかった
僕には探しものがあるからだった
探しているものは見つかるものであって
見つかるものが僕をして探させているのだ
いるかいないかを見分け ....
僕は嘘をついたはずなんだが
僕の嘘は誰にも見破られなかったので
僕は嘘をついていないというのが通説であり
僕自身には僕が嘘をついた認識と記憶があるのだが
嘘をついたことこそがもとより嘘 ....
妹よ
僕に妹はいなかったけど妹よ
言葉を失うたびにおまえはいくつかの言葉を失う
次第に拙くなってゆく舌先で懸命に
ぎゅっとだきしめて、という妹よ
おまえはいまも夏祭りの浴衣の薄桃色で ....
あの夕焼けを誰よりも美しくしたためることが出来るなら
まかり間違って詩人になってもいいと思ったわけだし
ポジティブシンキングで幸せになることはないことぐらい
鱗を散らして空に溺れた魚の目を見るよ ....
季節はずれのリンゴ売り
川面に映る枯れススキ
砂丘に夕日の色があり
辿り着けなかったパラレルとして
鐘が三度鳴らされて
おまえを愛していたという
あなたは器用に哀しめばいい
....
声を拾い集めてみます
盲目の私には広々としすぎる
歩くことさえ困難なこの街で
途方もない結果を残したい
私の耳がぎゅうぎゅう詰めになるほど
たくさんの声を繋いでみたのなら
....
トロイメライの草いきれ
揚げ花火の調べ
命の水源から零れ出す、フラクタルな哀しみと
誰にでも、生きている限り、幸せになる権利がある
ということ
花火が落ちた焼け跡の空にも
....
{引用=
よせるみちしお
いわばをわたり
にじをみにゆく
まんげつのほお
かりのとぶそら
せなかにくらく
るりいろひかる
}
黄昏に生まれた人と木たちよ
空に憧れるのを同じくならえ
一足ごとに掌を赤く染めれば
四角いテーブルを共に囲もう
凍った時計を溶かすことなく
戯けた踊りを明日ならおうよ
同じ過ちから ....
渡り雲を映し出す
水鏡を
ひとつひとつ踏みつけて
鏡には
誰かがつくった落とし穴があって
地球の裏まで繋がっていたら
僕は跳ね続けられる
終わることのない歌がある
地虫のように地を這うつぶやき
泥の纏のようなボレロ
リズムを踏んで女たちは集い
韻を踏んで男たちは散る
引き裂かれた舞踏の群は紙人形にも似て
伽藍にて響きだけをい ....
カラシニコフを提げた土気色の顔と服
委ねられた/から、死に、乞ふ。
知らないはずはないけどいうよ
あれ、あの木が文字だ。
あれ、あの雲が文字だ。
朋友に放つ弾丸ひとつひとつにこれらの言葉 ....
あそこに咲いた桜は
果たして、何分咲きなのだろうか
一つ、間の抜けた提灯と
手を繋ぐ親子の声が
きらきらと光る、岸辺の話
鳩を気にかける少年の上で
、あ。
....
こねこ
このねこ
ここのねこ?
こねこどこなのどのねここねこ?
こここここねこ
こここここのねこ
こねこここ
『落書き禁止』と書き付けてある壁を見つけては
落書き禁止。とラクガキする
『張り紙禁止』と貼り付けてある壁を見つけては
張り紙禁止。とハリガミする
『言葉』はあらゆるものを形容できると ....
水と銀をころがしたらびぃだまになって
予定調和がうつくし過ぎてシケモクに火を点ける
昔日の積雪がこげついた肉をやわらかくして
おみおつけのかおりのようにささやかな音
出窓を押し開けたなら風 ....
世界遺産を遺産と呼ぶのをやめさせられましょう
携帯ナビから愉快な匂いがしてたまりませるる
藤原さんから蓬莱の玉の枝をいただかせられました
馥郁たる味わいに舌鼓を乱打して満点大笑う
枕木 ....
塩コショウは悪魔で少々です
天使がクシャミをしない程度です
最後に小さじ一杯のレモン汁を加えて下さい
残りのレモンはシャウトしましょう
この書簡は開封された十五秒後に焼失します
しかるに ....
アルカリ電池をシリアルで接続するのはやめてくれ、
理科の時間が割り振られるたび豆電球は叫び
エコ!エコ!エコロジーに気を配れ!!
孤独を測るには小学校の30センチ定規で十分、
天体望遠鏡も ....
シーソーシーソーの音階で
救急車のサイレンが頭蓋の蝸牛で螺旋を描く
シーが何をソーしたのだろうか
目的語のいらない自動詞で言い切っているしかも過去形。
竹箒でレレレのレーで長三和音 ....
あしたはほしをひとつかくしておきます
あなたにはどのほしだったか
みえることはないでしょう
かわりにひとつ
なみだのしずくをかいておきます
てるてるぼうずのひとみのしたに
そちらで ....
猫舌というのは生まれつきではないらしいのだが
ホットコーヒーは冷めて薫りが抜けた頃に飲み始めて
たとえば電車で網棚にバッグを置き忘れないために
心の片隅に重さをにじませておく程度に
飲み干して ....
描かずに絵を色づけて
鏡は銀色なのだとばかり
教えられて信じ込んでいた
小さな絵描きの子供らに
切実な悲しみを下さい
空気を食べて生きている
ごく正直な咎人に
壊れてゆく銀の月は
わたしたちやけものたちについて
興味がないことなど当然だったが
うす青く鮮やかな道標が指し示す
矢印だらけの波打つ街道で
みなが彷徨うのをほくそ笑むわけじゃない
闇の中 ....
ハンプティ・ダンプティが
公園の芝生で柔軟体操をしていた
何の比喩もいらないから
一日中雑談だけをすることにした
TOPIXとDOWとNASDAQの値動きについて
あいつもずっと笑わない ....
音波が空中を飛び交っているのを
二枚におろされた俺は見た
腐る憧れと嫌悪の中間地点で
空がビリジアンに染まるのを
ニルヴァーナが無性に聴きたくなる
夜が老いていくのが
半身獣にはい ....
別れのない日などなかった
夢の覚めない日もなかった
真夜中の貨物列車の車輪の響きが
テノールのビブラートの余韻となった
日々に慰安が欲しいと言ったら
スプラウトは笑い、シルフが慰 ....
物干し竿に並んだ肉を持たない白の骨たちは
濡れたカシミヤのセーターが掛けられるのを待っている
あるいは真白いワイシャツでも
季節はずれのノースリーブでも良いのだけれど
記念写真を撮 ....
右目の具合がとても悪くて
海の半分は紫に染まりました
群青の端っこが零れてしまいそうで
左目は心配をしておりました
きみの瞳で水平線を眺めて
夕日が沈まぬ東の海を嘆きました
....
鰯雲が砂丘に斑な影を落とし励起する
空中分解した未来
ヴィヴィッドなゼラニウムが更に産む
我々のものではない今
空の色なんてどうでもいい
愛の性質は満ち足りたりするものではないこと
ニ ....
あえて描かないことは描ききることと同じで
透明にはじける炭酸水が吹き上げる泡のように
この七行に込めるものは
あなたを愛する、ということではなく
砂時計が流れ落ちるのを眺め続けている
....
雪の降らない夏は
やさしく壊れる背中が丸くて撫でた
ソフトクリームより黒髪が甘くて舐めた
去ったり去られたり
さらわれたりしながらも
おれは海に拾われたグニャグニャのあめふらしで
また ....
置き去りにされた愛のように
ロックグラスはひび割れて
紫陽花のように水を欲しがる
日々の我らの営みが零れて
絨毯に染みが増えてゆく
地球が檸檬だなんて嘘
誰も信じちゃくれないよ
....
初夏の軒下に凍った氷柱から
こぼれ落ちた六角形の石英は
夕立に濡れた野良犬の毛皮に
すいと吸い取られていった
すえた匂いがする
帰りたいおうちなんてどこにもないと
知った十八回目の ....
絹のペチコートの恥じらいで
揺れるペチュニア
私がおまえを摘み取る時、
断末魔の叫びのひとつも
上げて見せよ
傷痕残るこの右拳を
雌しべの涙で染めうるならば
....
不在はふるえている
{ルビ科白=セリフ}が青く染まるとき
語る言葉をもたない左手で
おまえの一番やわらかいところ
をつなぎ止める
そうだ不在よ
ここにいろ
こたつにはみかんがあるから
あかねこはまるくなり
さまざまな約束事によって
針が回り続けているのを
ゆるしている
やさしい
そして、かなしい
夜毎、彷徨い叫ぶ人々のために
砂漠にはリンゴの木が植えられた
その木には
赤い赤い実がなるという
ごらん、
リンゴの血が滴るのを
あれを苦しみの美という
水の歌が滴って
綺麗な虹が瞬いた
瓦斯灯の下を
進みゆく足音が
木々達を歓喜でささめかす
黙って耳を澄ませば
夜の音符降る道
おまえは「エメラルドグリーンだ!」と言った。
が俺にとってこれはクリムゾンと呼ぶんだが、
その程度の齟齬はどうでもいい。
俺はこのカンバスにはいつも
どうでもいい真実を描く事にして ....
桜木町の高架下の落書きの暗黙の了解
新しい絵を描くものは前の絵よりも
素晴らしいものを描かなきゃいけない
それなりに自由を享受していたし
黒光りした鋭利を持ってた俺は
高架下、そ ....
深い藍を伴った夕霧はルリスズメダイの色
イルミネーションは腐臭のする街灯の影を逸らす
架せられた子への賛美歌は誰しもを赦す
だが、その子ひとりを守ろうとはしない
誰だって誰かの命を救い ....
朝、出勤しようと思ったら靴がない
玄関脇の靴箱に尋ねてみると
「皆様、長旅に出て往かれました」と言う
そうか、長旅に出たなら仕方ない
履き潰す前で良かったそういえば、
俺が最後に旅に出た ....
天球を半ば覆った夕暮れが燃え
肺胞には空気が足りぬ自明の理
お天気予報に言わせれば
あと十五年は夕暮れらしい
結局は息の仕方も忘れちまったし、
吸うなら吸うで煙草があるから
ど ....
『食べられません』のラベルを貼り続けました。
あらゆる無生物に。
よくよく考えてみれば、
生きるというのはたったそれだけのことでした。
樹氷の白にくるまれながら、
ぼくがぼくの姿 ....
散りはらう街路樹のもとに傘はない
銀杏の枯葉をしとど踏みしめながら
右の黄金瞳が枝葉と灰色の彼岸を見透く
代名詞を求めない陽光に臨めたとしたなら
ひとつの名前できみを翡翠と数えただろう
....
テーマ詩集(自由参加) 作成編集:
しろう 11/7/4
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