糸車
凪名木なぎな



菱形のような輪だ
水に跳ね返るような泡沫だ
知らしめんとする言霊が
ただのこだまだと気付いていたのは
朝靄をつらぬいて啼く雉鳥か
歌うすべのない兎だったか
それでも、紡がれる糸と糸車









自由詩 糸車 Copyright 凪名木なぎな 2013-04-29 02:52:33
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七行詩