風暮街
凪名木なぎな



わざとらしく取り落としてみた銀細工の手鏡が
ナノ秒刻みで空をムシャムシャと食べました
さぁ風の音に添って渡ろういずこ

尖り切った指先は動きをやめたがらないし
きっと数多の紙片が舞い散るでしょうね

猫を小脇で撫でながらなら謝ったりはするなよな
ウルトラヴァイオレットまでグラデーションするクレマチスの声








自由詩 風暮街 Copyright 凪名木なぎな 2011-05-10 01:06:28
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七行詩