夏が夏だから
しろう

初夏の軒下に凍った氷柱から
こぼれ落ちた六角形の石英は
夕立に濡れた野良犬の毛皮に
すいと吸い取られていった

すえた匂いがする

帰りたいおうちなんてどこにもないと
知った十八回目の夏のこと





自由詩 夏が夏だから Copyright しろう 2008-07-06 16:57:19
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七行詩