なにもかもうそっぱちでもひりひりするひふ1ミリの世界がいとしい



プレパラートに君の死骸をとじこめて春のしずかな羽化をみている



透明なマグニチュードが浚う朝 ひとつの骨 ....
 
 
遊歩道 風化の隅にももいろの雨が逝く午後 そっと手つなぐ




触れられるそばから羽化をした 二度と同じではない スプリング・イズ・ヒア
ぼくたちは春を起点に遠ざかる公転軌道を失った星






君という病を喪いかたかたと瘧(おこり)のように震える柱



便箋を一枚一枚丁寧に破ればただ ....
プランクトン)もろくほほえむ あいまいなかたまりをなんとよべば(さみしさ


月を浴びて淡く首筋に穿たれる窓の格子の十字架の影


切れかけの単三電池の瞬きをそっとつつんだきみのてのひ ....
{引用=
目が覚めたのは君だけださあ早く、首のバーコードをひっぺがせ!



もどれないことはしってた 朝のこないうちに固く結んだ靴ひも


どこまでいってもどこまでいってもこの道は ....
アルコールランプのあかりでキスをする



黒煙を上げる町角 ガムを噛む



星を映す海 静まってゆく宇宙葬



まちじゅうのガラスを割ろうよ 春来る



家 ....
水葬の教室
鱗を捨てた冬
シーラカンスの鳴き声を聞く



バス停の一駅ごとに君がいて
みんな逆方向を指さしてる



からだじゅう絶縁テープをまきつけて
ひとのか ....
1という字のように立ち 一という字のように眠れ 孤独な無限



0なんて発見するからいつまでも君の不在が消えないままだ



ON/OFFのあいだに広がる宇宙にて親指は祈る メール、 ....
自転車で法定速度はこえられない/次のカーブを鋭く曲がる




風船に君の息が入っていく入っていく
やさしい すこし こわい




屋根裏でなくした白紙の古い絵本
握りつ ....
モノクロの廊下の先にきえていく
ひかりを背負った僕の残像




何不自由なく育ちました。
ピストルの撃ち方だけを教わりました。




ガス室で呼吸ができないきみのため
 ....
聞こえる穿つ音星空に連結する

鴫死す幾たびかは女の群

戸がある不埒な佇まいに兎の介在

風に晒す砂の柩の航路に蛾

雑な渓谷横たわる眼の下から吐息

疾く運ばれ溶ける緑脳裏で阻 ....
ぼくたちの名残ゆく冬も湯気になる ちゃんどらぐぷたと煮立つ雑炊


「れん点ね!」でかでかとマルを描きなぐり 正しい答えをぶっとばす君


これが冬?じゃああの頃のチルチル ....
剃髪に立ち会った日の陽の光 淡く結んだらせんのつづき



葉脈にミシンをかける神様は季節のすきまは縫い合わせない



にんにくで追い払うんだ君のこと季節外れの桜の匂い



 ....
早朝に剃刀を買うコンビニで 剃髪用です 袋いいです


昼下がり主婦がミシンを踏む音は 人を撃ち抜く練習に似て


夕暮れが鼻血のような色してた 鉄のにおいが漂って、冬


 ....
廃校の探検隊だぼくたちは廊下がミシンと鳴るアンダンテ


イチゴにも砂糖をかけるアキちゃんが横目で見ているスターバックス


算数が誰より得意なユウくんは今日も釦を掛け違えている


 ....
真っ白な雪がつもった何もかも間違いなのにわたしは生きてる


縄梯子少女はおりるどこまでも夢の終わりへ釦は落ちて


にんにくを口うつしする秘めごとは口からださず噛み砕くだけ

 ....
三度の飯を三角に並べて呼ぶ声

水張る桶に垂直に竹槍背後尖らせ

ナッツ噛む海辺は巨大な透明な墓

迂回して絶える血筋の脆い煮沸

傘潰したトンネルに死後鉄パイプ詰めに

泡に寄せ ....
まじない交わす曲がり道射す日とがらす影

振り子の振り幅そっくりに積むごみの管

鴉の纏う銀朝焼けの一カ所に脱ぐ

家族ローソク持ちビルから材木突き落とす

有無の調べが聞こえる窓辺の ....
指組みのように身体を絡めゆく 二人で今日の夜空をつくる



ひとつずつ舌でたどれば直列の熱に融かされてゆくビイドロ



「ねえ、君にアイスピック突き立てたらブラックホールができたの ....
降り出しにうずくまる背を滴る石

姫が繊細なこころを殴っておしまいにする

ビル食う 草の巨人 林業はさぞかし

火の元に花咲き火の粉が列なす河

泡雪崩平野で拮抗する海女へ

叔 ....
おやすみから始まったからこれは夢さよならのないまぼろしの夢


40度のほとぼり込めて君の口はたまに一人が怖いといった


めくれないページに書いてあることは           

 ....
貸切の回転木馬に乗る僕を規則正しく眺める夜空



アスファルトに落としたラブレターいつ堆肥になるかなってずっと眺めてるだけ



得意げに「こんなんだったらいくらでも、」黒こげチーズ ....
水打たれ倒れる薪 街の火がゆらゆら

反射面多彩に円をえがき地階の水

風に旗食蛾に耽る部下隠す

意中の目からビーム・矢印・分母より増え

鮮やかなトラック走査線で歪む

薪割り ....
ひねったら水が出ます ひかっています で? 好き、に理由なんてないよ


踊り場の全員うえを向いている スカートの嬌声がひびく、午後


うす目あけて口をあけてぎゅっとにぎってゴムふうせん ....
踊っている天使のなかに私はいない私はいない私はいない


いつまでも滑り落ち続ける光ふと鳥の声双子が消える


(網の目のように重ねられる)キス((すり抜けていく私


冷凍用トラッ ....
片足を曳いて
空を登る
これは頂上から下げる予定の頭
導く、斜陽は赤く、大きく
目を伏せる、花は白く、不気味に
大きく
わたしを
きみを
祝福して
大きく散るだろう花の学術名を手探っ ....
のちの世に現る大つむじへ遷都

空洞に発律した胸開く響き

絞め終えた腕青紫まだ蕾

円盤消ゆ数年後の同じ景色へ

生命に結ぶ糸縦穴に垂らす

白夜の森に吊られたくす玉鈍く映る
 ....
君は歯のないイルカと同じと云われ意味を問うたら笑って去った


すっぱりとアルバムみたいな白い花陽はみそらより夏を焼きつけ


待望の立ち食い寿司でしゃれた服行き先聞かれ図書館と云い


たとえば読み ....
年号は覚えやすいねにせんはち年におこった(できごと)ならば



蛙の降る梅雨も終わって空蝉の降る夏の瀬も埋葬されて



上階に行けば行くほど高くなるベランダに立つ柵の高さは

 ....
列につく羽ある係から鶉

時雨の色を尋ねられ戦慄く銀行前

舟作り海ひけらかしに発つおとつい

鳴きもせず竃のそばをうろつく山羊

産卵終え肩からだらんと垂れる鳥

染めたての布か ....
本木はじめさんのおすすめリスト(1021)
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_________- 石畑由紀 ...短歌6*09-4-2
春を密輸- しろいろ短歌1609-3-15
空き瓶- しろいろ短歌909-3-4
バミューダ海峡一番乗り- しろいろ短歌509-2-28
逃走経路- しろいろ川柳609-2-27
マザーグース- しろいろ短歌1109-2-8
number- 石畑由紀 ...短歌33+*09-2-3
方向転換禁止- しろいろ短歌1009-1-25
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採通- 黒川排除 ...川柳108-12-26
ウィンタ・タンカ- あすくれ ...短歌3*08-12-15
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