すべてのおすすめ
白い水泡立つ水がゆるやかにさくらはなびら運び去ります
眼底はきれいだそうだ わらわべもねこも目玉を狙って来るが
桜葉のトンネル抜けて(抜けないで)(ここにいたいの)孫見せに行く
のど ....
看板のペンキが文字の型どおり剥げているから読める。牛乳
げに量りがたきは寿命・生命力・必要とされる度合い(書籍の)
芝桜模様に透ける衝立の向こうに顧客管理簿が咲く
寝る前に読ん ....
鉄塔が一・二・三・四・五・六・七冬の畑を遠巻きに走る
壁を見るたびに震える目の中の双子の振り子。時計、こわれた
毎日の電話 かならず接続後二分五秒で圏外になる
うつむいて、馬なでて、 ....
夜明け前から降る雨に冷やされて知らず固化するわたしであるよ
いえぬちにいるとき雨は沁みてくる。知ってる、外に出ればいいのだ
見上げれば雨がざーざー降っている 染みひとつないしろうい天井
....
ふたりだけのフィクションを食い破りつつ一秒前が次々燃える
「コンティニューしますか」神父は微笑んで湖に差す光が嫌い
除染した区域の薔薇も薔薇だからぼくらは何を殴ればいい ....
きみの腕の湾曲に身をゆだねてた UFOみたいにさみしいかたち
ひだまりの造花の庭で三輪車が錆びていくのをみつめていたね
てのひらがちいさいとこぼれおちていく色とりどりの ....
{引用=
パーティ
}
さらりーまん・まんいんでんしゃ・はいいろのエレクトリカルパレードみたい
ニセモノの綾波レイにサヨナラを これもぼくらの作詞作曲
は ....
見渡せばひろい病室
ぼくたちの知覚過敏の火花がきれい
真夜中のシンクに細く漏れている
何処か遠くの国に降る雨
つかいかたおしえてもらった錆びた鋏
おま ....
{引用=ありがとう、でも「がんばって」だけじゃもう救いようのないとこに来ている}
「自殺用絹ごし豆腐」夢見てた、豆腐程度に殺される日を
明日死ぬつもりで払う ....
知恵の輪は2つでひとつお互いの隙をかさねて溶け合ってゆく
陽を透かし夢幻の彩を紡ぎだす色無き二重はカゲロウの翅
夢にむかう列車を乗せた二本線つかぬはなれぬ轍のこころ
....
磨かれた空に足跡つけていくいたずら小僧のような雲たち
なんにでもなれる人がやわらかく五月の樹々の若葉となって
この指をアンテナとして建てました心のスイッチ押して下さい
まなこから鱗は ....
{引用=
Femme fairytale}
死に際の蝉は毎日発情期(「「「死に際だから許されるのよ?」」」)
五反田の渋滞待ちのトロイカがスマートフォンのシャッターまみれ ....
買えません愛がどこかで売ってても お金が無いし働けないし
拾っては捨てる神しかいないのか次は死ぬまで愛されてたい
本なんて読んでる場合ちゃうかった正面の席美女座ってる
右腕にマリコ命 ....
たよりない軸をつかんでわらってた 人工衛星みたいに遠くで
罵倒してもよかったんだよ ボディソープの淡い匂いのぬけがらを抱く
かみさまの代わりにネオンの消えた街へ ....
水死体すいしたいって言ってるけど避妊すべきか考えている
水族館すいぞくってだれだろうできればぼくを愛してほしい
てつさびのにおいがするねむかしわたし植物園で死んだとおもう
雨のふる遊 ....
屑星で汚れた夜空に投下するスペースデブリ(わたしがみえる?)
「まってたよ」わたしの形をした猫に殺されて世界はなにもないまま
それあげる、ドーナツ型のクッションの血液の匂いしみつい ....
淡雪は炎のように降りつもりきみの素肌の灼熱を知る
凍蝶の滑り落ちゆく黒髪にかかる吐息は結晶化して
性愛の天を凌いで伸びる蔓 凌霄花は空にまみれ ....
ぼくはまだいちご泥棒と眠りたい置き忘れたものばかりの園で
衝動を積み上げていく指先に梶井のレモンわたしのオレンジ
気だるさはインクに滲み水底の青い散文髪に絡まる
....
冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない
やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる
ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない ....
本当に死者がおばけになるのなら君はアダムになるしかないね
アッパーな曲でノってるあの娘から流れる涙の味が知りたい
みんないなくなればいいって二億年ほんとにいなくなって豪遊
....
適当にご飯は済ませろその代わりたけのこの里は噛みしめて食え
ペケをするマルをするまたペケをする答案用紙が涙ぐむまで
カゴの中震える果物くださいなろくでもない日に ....
稚児みたくみるみる泣いてすぐ笑うきょうもお空は赤くて青い
甘いのが商売なのよべっべつにあんたのためのいちごなんかじゃ
如何様に甘える猫もなぎ払いお前の布団にもぐる試練だ
....
「立て膝であの日たくさんの宇宙船がスクラップにされるのを見てました」
{引用=
思い出は、グレイと紫と青のまじった夕焼け。鉄条網の向こうには、カブトムシの死骸のような宇宙船たちがにぶく銀で光っ ....
{引用=
いち
}
深海のエントランスがここにある(キスは壊れた鍵音がする)
ニセモノをニセモノとして愛しなさい 商店街は長すぎるけど
足元を見ながらいきてくしかなく ....
喪ったあなたの窪みで横になる 心電図のように遠い雷
さびしい は離断されてて(誘蛾灯)ファミリーマートの緑青白
きもちいいね、きもちいいね、とよびあえばガーゼにとびちるさみ ....
ばかやろうパウンドケーキのデコレーション 崩壊 マイ・ディア・チョップスティックス
きみのむねの不整脈をただ聞いている 静かにまかれるこうふくの糸
保健室のひか ....
「林檎ってちょっと女に似てるから歯を立てるときぞくっとするね。」
夕暮れに秋刀魚さばいてみるのですふと血が見たくなりましたので
夜遅い夫の帰りを待ちながら深く深く爪を切るわたし
....
黒目がち腕はまっすぐ一六三センチの背で天使もどき
ヘルメット転がりやすい日に暗示もえるこころはもえつきるもの
満月を伸縮させる術を知る女子大生の手まだらもよう
「遠いってダレコーてい ....
陽炎を踏み越え君は手を振って、あちら側へと行ってしまった
家じゅうを掻きまわしつつ探したが、あの日の記憶が見つかりません
路傍にはいつも死骸が落ちている、人かも知れぬ、見ない振りす ....
「この深い泥の中から拾い上げた錆びたマイクで自己紹介です」
胸と胸を押しつけても重なれなくて 鼓動の数は決められていて
灰の舞うプラットフォームを走りだせばほろびる前の ....
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