わたしは、あなたが思うよりも深く、沈んで、いる。
 それは深海のようであり、深遠のようでもある。
 あなたはあなたが嫌いで、いつも誰かを、装って、いる。
 あな ....
夜明けとともに
失ってしまう事におびえて
冬の星座がのぼる前にと
眠りにつくふたりには
体温だけが必要で
かたむいていく、その先に
今日の終わりは信じないのです

夜がきます
恐ろし ....
子宮から産道を通って思いっきり息を吐いたら
絶望が打ち寄せてきた
だけどまだ、母の温もりを知らないので
知るまでは死なないでおこうと思った


階段を登ろうとしたら
絶望が打ち寄せてきた ....
18世紀のフランスに
アドニスという画家がいた。
貿易商の家に生まれた彼は
教育熱心な母親に育てらたため
学校での成績は優秀だった。
17歳の時に訪れた美術館で
向日葵の絵画を目にした彼は ....
遠いのは
距離じゃなかったのに
測ろうとしてしまうから
道のりはわからない
暗闇をいいわけにして
風に吹かれる案山子
守る実りは刈り取られ
朽ちていく
それが老いるということだと
思 ....
森林の中
ひっそり潜む
小さな月


あさい眠りの
はざ間を泳ぐ
黒い魚影が


ゆらり と
身体をしならせ
ついばんでいく


冷たい魚の接吻に
吸いとられていく
 ....
初夏〜秋



初夏よりも光る男が耳に触れそっと私のピアスで遊ぶ

瑞々し背中に並ぶ脊椎を一つ一つ数えて眠る

マスカラをしない瞳が好きだというそれは誰の瞳の話?


背中から ....
明るい照葉樹の森で
点滴を打ちながら
二酸化炭素には気をつかっている
ロハスな昼下がり

生き方にまで
流行があるのだから
死に方にも流行があるのだろう
思いのままに生きられない
狭 ....
ねぇきいてね
だれもみんなわたしの元を去ってしまった
そのあとでしずかに寄り添って
落ちてくる空の下で

いつもたよりなくって
いつもだらしなかった
雑然とした日々のなかで
たしか、ち ....
認めてしまうと苦しくて
感じてしまうと切なくて
だから
胸と肌の一部を削除して
空白で埋め尽くした


時間をずらして
目を逸らして
記憶を丸ごと塗り替えたなら
振り出しからやり直せそうな
儚い安楽を ....
教室の斜め後ろの席から
窓の外を眺めるふりして
本当は君だけを見ていた

机の隅に書いた相合傘
先生が通るたびに隠して
ずっと君の事を考えていた

それだけで良かった
 ....
両手で水をすくうように
反射鏡は映し出すけれど
のぞき込むたびに奥歯で噛む
這いつくばって
いいわけ、うつむき加減に

   明るい星空の下に
   私の居場所はないのです

車窓に ....
おもいは目線のさきにあり
よそう前に 両手あわせます
名前も住所もしらずに ここにきたこと

目線のさきは しろいしろーい もちもちのふんわり
とどきすぎる、炊けるにおい
今夜 いっぱいぶ ....
欲望絡みつくアラビアンナイト
踊り子の華麗なるベリーダンス

マハラジャは結婚を申し込むが
踊り子は首を縦に振らない

彼は強大な財力を使い
あらゆるものをプレゼントした
 ....
消えゆく光と
生まれゆく光
すべての光を救いたいなんて
無機質な優しさを振りかざしては
何も出来ずに立ち尽くす

アルタイル
ベガ
アンタレス
それ以外は皆同じ星でし ....
涙一つ零れ落ちて

水溜りに広がる波紋

何度後悔を重ねても

繰り返してしまう悲しみを

すべて抱きしめて生きていけるほど

この両腕は強くはないけど


雨上 ....
野菜を切る音で目が覚めた
炊飯器からは蒸気が上がっている
優しい声に誘われるように
欠伸と同時に体を起こして
山吹色のカーテンを開けた

物干し竿には雀が二羽
番を組んで仲良 ....
世界とか行方とかについて
疲れてしまったから
無限とゼロの類似性は
数えられないことだと
簡単に片づけてしまう
いつのまにか求め合うことに
せっかちになった二人は

不要になる地平を燃 ....
確かに
迷ってばかりだった

確かに
寂しさ感じてた

確かに
見失ってた



先行するものに不安を抱いて
笑うこと、忘れてた
弱さは歪みを生んで
余計なものを詰め込んで ....
忘れかけてた
ブレーキランプ
“未来予想図”は
一瞬にして
脳裏を独占したこと

蘇り始めた過去


否定し続けて過ごした年月
今更、受け入れても遅いこと
幼さの過ちが痛い

 ....
さっきから押し黙ってばかりいる私の
ばかばかしい淋しがりに気付いて
なお不安定な距離感に揺れながら
愛にまかせて微笑っているのはふたり

希望に恐怖が染まる頃
恐怖は色鮮やかに花開いて
 ....
金色の野に魅せられた夕刻の空

どこかで産声をあげ
どこかで、
永い眠りへと就いた

心の奥底は昔
表面は今

曖昧な生の狭間で
何を見、
何を聞き、
何を残す


手元 ....
顔のパーツから

五臓六腑まで

余すとこなく

君にあげるよ




その代わり

ただ一つだけ

君の心が欲しい
1枚めには
あなたに会える喜びを
風に吹かれて待っている

2枚めには
悲しみが潜んでいる
私のことを忘れないでいて

3枚めには
胸いっぱいの愛を
あなただけにあげるの

そ ....
さあ 耳を澄まして 心を静めて
金木犀の香りにだまされないで
こちらをじっと見つめて
あなたの手のひらにのっている
この罪は何の罪?


そう 口を噤んで 囀り止めて
秋桜の可憐さにま ....
あの日
いつもより10分早く起きた

あの日
朝食はトーストとポテトサラダを食べた

あの日
うお座の運勢は第三位だった

あの日
重要な会議があるからと
君は三 ....
久しぶりに地元に帰り
ふらっと立ち寄った飲み屋で
幼なじみの電信柱と会った
人なつっこい笑顔は相変わらずで
そんなことが妙に嬉しい
カウンターに腰掛け
街や人や時間の流れ、それから
その ....
降り出した季節のはじめのひとしずく 僕は知らずに踏みつける夜


おぼえてるもうわすれてる ふりだしではじめにふったさいころのめは


泣き出した君の最初の一滴を 知って知らずか{ルビ宇宙 ....
乱痴気で

 カッパと騒ぐ大手筋

  伏見の酒とキュウリを持って
静寂という
無音に垂れた水
眠りを解くように
柔らかな粒となり
夜明けと共に
地上の陽と化す

何かを補うように
鮮やかで
何かを満たすように
光りを乗せていく


成し始めた音
空に木々に草原に
わ ....
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