桜ならぶ坂道の夢のごとき明るさを此は上る時なり 朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技

わたしが何を考えていようとも
お構いなし

空気のような存在

親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
海を目指した割り箸は
川の途中で石にひっかかった
体を縦にしても横にしても
前に進まなかった
石を超えられるほどの水かさもなく
ただその場に押さえつけられた
自分が目指したのは
こんな壁 ....
なげつけて
ながして
つぶやいて
つたえて
ささやいて
はきすてて
ないて
どなって
たたきつけて
ないて
つたわらない


こみあげて
かざして
みせて
どれだけを
 ....
夕暮れ誰かの輪回しが
カラカラカラと泣いていた
知らない少女の影法師
カラカラカラと泣いていた
だあれもいない街の角
人恋しいと泣いていた

街の広場の古井戸が
カラカラカラと泣いてい ....
月の明かりが猛獣の目のように
この街を怪しく照らすよる
一台のバイクが唸りをあげて
幹線道路を駆け抜けていく

正義も悪も無いというなら
戦う事に意味はあるのか
考えるほどに ....
私は小鳥。

ぴぴぴ
ちちち

天使のような歌声だと
よく言われるけれど
妖精のような小さな体だと
よく言われるけれど

私、本当は悪魔なのよ。
「かわいい」だなんて言われ飽きた ....
未来なんて見てきたもんだから
毎日が退屈になっちゃった

未来なんて見てきたもんだから
想像する楽しみが減っちゃった

未来なんて見てきたもんだから
選択肢がなくなっちゃった
 ....
どんよりと低い空に 
ふうっ、と 溜息をもらし
雨を吸った暗いモルタルの壁は
重々しい匂いを滲ませて湿ったまま

窓枠に収められた日々を嘲い
片付いた雑事に安堵を覚えると
たちまち、身体 ....
夜の街で闇をさがし
身を隠す暗がりにも
灯りを求めたりして
中途半端なままだね
いつもぼくらは

   言葉の空白にふるえて
   粋な単語たちをあつめ
   草の実に糸を通すようにつ ....
生きている もーん
――だから?

 いえ・・・・

でもなお、生きているよ

煙草を一本、吸って
屁をする ブー

 さら
    さら

潮の匂いにみちた風が
木々の枝 ....
コンビニの入口脇で。
ホームレス風情のおじさんが。
焼きそばパンを貪り食う姿を見た。

よく分からないけれど。

こんな光景を見るといつも。
僕は胸を締めつけられてしまい悲しくなる。
 ....
不思議だね 断られたはずなのに
今こうしてふたり 笑いながら歩いてる
擦れ違うひとはどう思うのだろう  君は気にならないのかな

気持ちを言った後からとても親しくなって
付き合うわけでも ....
ある日、ドアを開けるとそこには
私の知らない、子供が2人居ました

わがままで
まだ大人かどうかも分からない曖昧な存在の私に
自分の弱さを訴えてくる子供達

面倒な子ねと切り捨てることは ....
ツイてない分だけ

良い事がある。

マイナス2つで

プラスに変わる。

それなら進んで

マイナス集め。

笑顔が大きく

咲き誇る。
おぉいえぃ
だなんて叫びながら
あなた。わたしのひみつをかき回す

そこじゃないけど
そこも。いい

ひみつはひみつ

おんなのひとは
おとこのひとと愛しあったなら
うー。だなん ....
春が来たねって
タンポポを眺めてるのかな

そう思ったとたん

君はタンポポを
踏んづけていった
 夏――。
 とある賃貸マンションの一室に若者が二人。
 その一人、もとい彼は、ファミコンのスーパーマリオ3をやっている。
 もう一人、もとい彼女は、彼の横であぐらをかき、アイスを食ってい ....
グレーのさぎょうぎを きた

ぶかぶかの 

ニッカをはいた

ぼうずあたまの

よく あせをかく

うつくしい はならびをした

しょくにんになりたい




ぎを ....
簡単な言葉しか思いつかないけど
貴方に電波を送ってみるよ
上手く伝わるか分からないから
慎重に言葉を選別する

「届いていますか 私のメッセージ」

気持ちに整理がつかないのな ....
折りたたまれてゆく季節は
いつか振り返れば
一瞬なのかもしれない
湧きいずる水におされて
いま
雲母のいちまいが
なめらかに遠ざかる


使いきれなかったノートの白さ
描ききれなか ....
春がきたら お花見に行こうよ
ふたり並んで 桜見て歩こう

哲学の道や嵐山行こうよ
春がきたら 春が来たら...


春がきたら お花見に行こうよ
木屋町通りや 京都御苑行こうよ

 ....
戸に立ってウクレレ弾いている菫

石鹸玉ウクレレ弾いて眠りけり

朝寝してウクレレ弾いて日暮れかな

ウクレレと珈琲のある日永かな

雨の日もウクレレ弾いている菫
綺麗にしか飾れない僕の言葉なんて
まるで役に立ちやしないだろうから
君がこの丸い地球の片隅で泣くのなら
僕も君と共に泣こう

君のもとへ行くには
この地球はあまりにも広いから
君を見つけ ....
ファッション雑誌
いくらめくってみたって
同じこと
 
高い保湿液使ってみたけど
夜更かしと
チョコレートの食べ過ぎで
台無し
 
努力はした
と、呟いてみた
が、何一つ変わる気 ....
いまここに
来たるべき夜の紺青は
誰しもの
奥深くに眠る
逃れられない
悲哀の色をして


春はいつのときも
悲しみ覚えたかたちを
おぼろに映すから
すこし涙もろくなる

さ ....
このいっしゅん、いっしゅんが、

かけがえのないものだってことは 
知っている




ぼくたちが、離ればなれに
別れていくことは 
知っている



何気なく過ぎて ....
きこえるよ きこえるよ
君の声 君の鼓動 君の体温

どんなに遠くの場所にいても
目を閉じれば すぐそこに

君を感じる

日常はあくまでも 日常で
スクリーンの中のようにロマンシチ ....
春になりましたねぇ
と叫んだら
おまえっていつもじゃん
と言われてしまった
それって何なの

グラデュエーション

今の季節
はっきりとした区切りのようなものを感じる

北の国よ ....
どんよりとした午後
気だるくジャズを聴きながら
ふと コーヒー・ミル引く手を休めると
ポツポツと出窓を鳴らして合図する
気まぐれな訪問者がやってくる

いつのまにか
部屋にながれるジャム ....
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