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ぎらぎらとした太陽の光を
何も遮るものもなく
そのまま受けながら
アスファルトの道を
ひたすらと歩き続ける
たらたらと頭から汗が落ち
体がべとべとする
道からはむらむらとした熱が
浮き ....
未来に
あくびをさせるな
過去なんかに
囚われるな
高ぶる感情のまま音を紡ぎ上げ
楽器を演奏するジャズメンのように
その瞬間に熱狂しろ
目一杯着飾って
トランペットを持ち
....
涙のかわりに詩を書く
泣きたいなら泣けばいいと
言ってくれた人の前で
泣く事ができなかった
感情だけが
私の取り柄です
おとなしいと言われる
雰囲気などは全く
この胸の深層とは
....
信じて強くなると
君は榴花色の口紅で
グラスの縁を彩って
それは渡航への朱印
暗く激しい海流を渡っていく
見知らぬ海鳥の呼ぶこえ
さきほどから
波のこえが聞こ ....
一期一会
だなんて、ことばでは語りきれない
こんなデジタルの時代だからこそ
0と1の狭間にあるものを
あなたに伝えたい
それは
感動に震える心臓の鼓動であり
汗ばんでしまった掌の ....
沙漠から取り寄せた砂を
僕たちは浴槽に撒く
言葉に塗布された意味を
一つずつ丁寧に
酷くゆっくりと落としながら
シャボン玉を
空間を埋めるために飛ばす
乾いた砂に埋もれた言葉を
....
植物園まで
あと40000キロ
悲しみの海を越える
憎しみの山を越える
いいんだもん
たくさんの優しさが
そこにはあると信じて
植物園まで
あと30000キロ
へたくそ歌を
き ....
初めて通る道なのに
なぜだかどこか知っている
誰が通るか知らないけれど
笑顔はどこか懐かしい
ここはもしかすると
故郷なのかもしれない
ほんの短い道だけど
本当はものすごく長 ....
耳から
抹茶がこぼれてしまうという
朝になるとシーツは
たっぷり緑を含んでいて
洗うたびに
深みを増していくのだという
(この時期だけなんですの
と
さして困ったふうでもなく
さらさ ....
君がチョコの包み紙で折った鶴が
私の部屋にいて
羽を休めている
君に置いてきぼりにされて
これからどこに飛んでゆこうかと考えている
触れて離れて
覚醒の夜風は君を連れ去る
....
スーパーマーケットの入口で
マンゴウを手にした瞬間、
子宮が微かに痙攣したのを
見逃すことができなかった
雨の、せいかもしれない
外からは背すじを正すような
水しぶきが響いている
....
掃き清められた玄関先に打ち水しませんか?
天井にファンをつけても
南国特有の怠惰な湿った雰囲気は味わえない
そう、
空調で管理された夏が
置き去りにしてしまった夏もある
蝉時雨 ....
+四杯目から+
店の一番奥に大きな真っ黒なドアがあって
それはちょっとやそっとでは動かせそうにもないタンスで蓋をされてる
さらにはドナセラなんたらとかいう幸せの木の鉢植えでカムフラージ ....
バルサミコソースが複雑に酸っぱくて
関係ないのにあの汗の味に似ていたからって
ああもうぜんぶだめなんだとフォークを置いた
まったく大げさな話だ
こうやって一日中町をふらついたあと
溶けた飴で ....
遠くにそびえる
黒い山々
深い緑の杉林に入る
つんとする匂い
冷気が身体を包む
見上げても空は少なく
灰色で
まるで薄荷の中にいるように
涼しい
林の中では遠くまでは見えないのに ....
雨音は冷やかな旋律を奏で
五線譜に無数に付いた蕾は
一瞬、水晶となり地表に還る
傘は持たないのだと
わらって言い切るきみの肩は
今頃震えていまいか
そう告げればまた
きみはわらって
....
?
祭りが始まった
それは緑の旗をかかげ
歌うのは風ばかり
踊るのは風ばかり
萌え出た命の露を
しとどに湿らせ祭りは始まる
?
若葉揺れて 君の髪のように
や ....
おもてはどこですか
みぎは
ひだりは
うらがわは
問いかけるほど
しずかになるから
物言わずには
いられない
すぐにも
あしたは来るけれど
ちいさな点 ....
( 錆びた鉄筋を剥き出しにした、
崩れかけた支柱が夕映えの空へと伸びる )
すでに蝕まれたコンクリートの構造物に滲みる、声
絶間ない、呪いにも似たその響き )))
おそらく、何ら ....
全てを
全てを白紙に出来たなら
頭痛の晴れない日中を
捨て去り忘れて眠れるのにね
目が合って
すぐに逸らして何事も
無かったように振る舞えば
報わぬ恋は夢物語
簡単に拭えない
築いた ....
朗々と響きわたる
近代文学の子守唄
木漏れ陽の差す教室
初夏の午睡の時間
嬉々とした休講の掲示
なくしてしまったカレッジ・リング
合コンとい ....
いつも暖かい心でいられるのは 難しいね
逢えない時間が長いと 切なさが積もっていくよ
魔法が解けていく 儚さを知っている
僕らの想いは 同じような色だろう
今の僕らに大事なのは 信 ....
パンドラの箱だったのか定かではない
黒い魔法の小箱の扉を開けてしまった
目新しい冒険談のまっただ中をうろうろ
見る物聴くものうきうき楽しくって
実体験しなくても経験値が倍増していく
....
今日の風は西から湿り気と
憂鬱の温度を運んで
まだ頑ななガクアジサイの毬に
青、を少しずつ与える
日増しに色濃いぼんぼりを灯して
夏空の予感を語るのは
滲む青と翠と
傘の冷た ....
五月のかぜを渡るとき
遠いひかりは
よみがえる
あおたちの名の
車輪のなかで
一斉に
いま
みどりはかえる
日にかわる
かじかむばかりの
指だったのに
いつ ....
夕暮れ色の飛行船、
たくさん空に浮かんでいたけれど
空と一緒の色だったので
誰にも気付かれないままでした。
*
毎朝、起きたらすぐに顔を洗います。
....
ヴィルへルム・F の それの ような
白い タクトが
曖昧な ままに {ルビ空=くう}を 振って
プロムナード・ウォークの テンポに
からだと リズムを 泳ぐと
....
木曜日の朝の雫が絶叫をあげている。
尖った街頭の佇まい。
通勤の熱気をはおったDNAのひかる螺旋の群は、
わたしの散漫な視覚のなかに、
同じ足音、同じ顔を描いていく。
振子のようなまなざ ....
見えているものは
ただ単に
見えているだけであって
見るものを
見ていないのかもしれない
見えているものから
見えるものを見えたとき
初めて見えるのだと思う
目を開けなくても
見 ....
僕は何も分かっていなかった
彼女が苦しんでいた事も
そのせいで去って行かなければならなかったことも
僕は理解できなかった
彼女が何を考えていたのか
何を感じていたのか ....
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