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きりすとが赤くきれいに咲いている
きりすとが青々と茂っている
一本の樹齢二千年の木のように
立っているきりすとは
大きな丸い世界を{ルビ蒼=あお}く包む空にとけゆき
無限の宇宙へと広がりゆく ....
俺は犬になりたくない
誰かに仕えたくないんだ
たとえそれが幸せなのだとしても
なりたくない
振る尻尾が無くってよかった


俺は電柱になりたくない
立ち尽くせば宇宙のように包めるのだろ ....
すっかり乾いてしまった
硝子の向こうに
展示 された
あなたのてのひらは
何もかもを与えてくれるような
あたたかさを持っていて
その実
何も 与えてはくれない

硝子の模様は
夜空 ....
 僕は季節の花を知らない
 風に乗って飛んでくる 
 その日その日の荒波の日常
 生きていくのに四苦八苦

 でも死に憧れるほどでもない
 それほど深刻でもない
 共有する時間だけが ....
赤頭巾 お前の指は 
技巧にはしりやすい

あの人々は棘だらけの岩の間で
すっかり虚ろだ
勇敢ささえ捨ててしまった
願いましては
彼らにふさわしいドキュメントを
彼らの目にミラクルを
 ....
光が 走る為
私の 光源は
泣かないで
戯言の 偽善

泥に 撒かれた
泥を 撒いた
花が 咲く
石の 花だ

光が 走る為
妄想上の 虚偽
笑って
悪人の 言動

泥の ....
贅肉のついた比喩を乗りこなして
ぼくの頭は蛍光灯に刺された
きみをミリ単位では計算できない今宵
骨に染み付いたほほえみ

知り合いもしくは友人らしきひとに
強要される愛想なんて5円くらいか ....
わたしは歌っていない。
わたしは呪文を持っていないの。

あの子が勝手に毒入り林檎に手を伸ばしたんだわ。
声が枯れてしまったから、魔女にはなれなかったの。

ふわふわ浮いていたかったの。
 ....
メールでは返信を促しているようで
そんなことを期待しない今日の私は
便箋に走らせてみようと思うのです


書き出しは、季節のことや天気のこと
やわらかに二人がつながっている
なんてことを ....
かみさまようちえんはお空の上にあります
今日は楽しい運動会
お母さんもお父さんもいませんが
こどもたちはみんな元気です
かみさまようちえんにはお花もおやつもおもちゃも
たくさんたくさんありま ....
  僕は
  子供の頃
  父と母を見て
  はやく
  はやく
  大人になりたかった

  なのに
  大人になると
  一年
  一年
  と
  何年、歳を重ねても ....
それは
優しいあいさつだから
きっと、優しい手紙

まっしろな封筒には
ほんわりと香りのこして
優しい君からの言葉
ほかのどこでもない宛先
おげんきですか、
なんて素敵な手紙

 ....
負けない
だが 勝つつもりもない
同じくらいになりたい
世界と

戦いには意味がある
だが
勝利にも敗北にも
たいした意味があるとは思えない

世界とは何か
わかるまで 
世界 ....
幼い妹の髪を結いながら
長い髪を結いながら
きっとこの髪は
風に{ルビ凪=な}がれて
哀しみを絡みつけているんだろうなぁ
なんて思う

それでもあんまり
真っ直ぐしているから
私には ....
何年かぶりに奴と二人で酒を飲んだ
奴に二人目の子が生まれ俺は大事な人を失った
ということは話さなくてもわかっている
からんとタンブラーが鳴いて
ターキーが空いて
みんなおんなじ時間を生きてい ....
あなたがまたやって来た。
やって来たっていうのはちょっと違う。わたしはいつもあなたの側にいるもの。
わたしの顔のレリーフが彫られた石があるこの場所、かつてわたしの肉体があった場所にあなたは今年も訪 ....
あいするなんて、
けっきょくくるしいだけでしょ。
あいされることだって。

ななさいのおんなのこが
ませたことをいいながら、げこうしています。

くるしいことを
あえてもとめるなんてば ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
「マンダリン奏者(1)」

  フロリダな笑顔で
  指を震わせる
  琴線って
  小指が触れるとこらしい



「マンダリン奏者(2)」

  今日は
  マリンバと一騎討 ....
あまり過保護になっては
ひとり立ちできないなどと
父母が 孫の話をする

だんだん 友人との付き合いが
目の届かないところまでいき
不安そうだが
あまり しばりつけても
本人のためにな ....
 夜の帳がおりて
 静けさの中
 意味のない今に
 沈む

 気持ち良さそうに
 寝ている仔猫は
 寝返りをうつ

 僕はおもちゃを
 壊してしまって
 泣いている

 いつ ....
低いオクターブで
朝を告げながら
高いところを
水が流れている
知らないあいだに またひとつ
季節をまたいでしまった


雲と空に距離が生じてゆく
そのすきまを
縫いながら、通過す ....
眠れない夜の少女
夜は少女に小さな嘘をつき
少女は静かに夜に眠った
次の夜
夜にかかった虹を
少女は見た
夜はいつだって蒼く永い
それだけでも
少女は良いと思ったけれど
そっと渡って ....
繰り返される
果実の落下・落下・落下、の
地面で重複してゆく破裂の匂い


それだけを呼吸し、それだけを呼吸したら
わざと気化したくなるほどの、それはひとつの悦びか
 ....
仕事に疲れたおまえが
こんなわたくしの部屋に帰り着くと
雨にぬれたおまえは
いつものように静かに服を脱いだ
行き場のない案山子のようなジャケットを
お前はハンガーにかける
遊んでもらえない ....
ここは誰かの土地だから
入ってはダメよ
ほら2センチはみ出して
男の子がひとさし指を削がれたよ
にこにこ笑いながら
誘うおじいさんとおばあさん
ダメよ入ったら
ほらまたはみ出して
きれ ....
{ルビ夥=おびただ}しく降り注ぐのは
湿り気のある眼球たち

あまりにも優しい成分なので
それらは
{ルビ容易=たやす}く踏み潰せてしまうのだが
悲鳴に私は恐怖する

オアシスはすぐ其 ....
冒涜の 証の 器が
生まれていたので
宗教の違いを 感じる

私は 打つ
あの 人物という名の 恐れを
あの 人物という恐れ 多いまで

満月が 明るいので
一人の 男が 歩いている ....
 ねじまげられた心の滑走路
 遠くまで飛べなくなってしまった
 黄色い太陽はタマゴのキミ
 一度食べようとしたらやけどした
 大きな荷物を背負って
 友人は異国に旅立った
 誠実で唯一 ....
タケヤガヤケタ!
新聞紙をひろげたら
焼けたのは竹野の外れ

焼け爛れたタイヤが燻り
きつい硫黄の匂いが林の
中にしつこく漂っている台所で
焦がしてこびり付いた黒こげの
手鍋の底を ....
るかさんの自由詩おすすめリスト(1778)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
顕現の人_〜マザー・テレサの瞳に映る病者の内に〜- 服部 剛自由詩5*05-10-12
石川になりたくない- 自由詩305-10-12
展覧会- ゆみ自由詩305-10-11
この星の片隅で- 炭本 樹 ...自由詩10*05-10-11
赤頭巾- 鏡文字自由詩305-10-11
光源「笑って、泣かないで」- 奥津強自由詩305-10-11
ラテ- 船田 仰自由詩405-10-11
黒い傘を持って- 浅野 す ...自由詩5*05-10-10
星空の宛先- たりぽん ...自由詩20*05-10-10
かみさまようちえん- チアーヌ自由詩405-10-10
おとな- 沢村 俊 ...自由詩405-10-10
空想するきりん- なつ自由詩9*05-10-9
君たちへ_(世界の隙間から)- 第2の地 ...自由詩205-10-9
手櫛- 日和自由詩14*05-10-9
オンナジコト- 自由詩305-10-9
楽しいお墓2- 自由詩4*05-10-9
しんえんにふれて- ブルース ...自由詩4*05-10-9
風葬- 落合朱美自由詩42*05-10-8
けろっと(4)- umineko自由詩4*05-10-8
ああ- 砂木自由詩12*05-10-7
楽園- 炭本 樹 ...自由詩205-10-7
流れてく、頭上の、- 望月 ゆ ...自由詩22+05-10-6
夜の虹と「少女」- 第2の地 ...自由詩505-10-6
悦楽連鎖- A道化自由詩8*05-10-6
秋の乳房- 黒田康之自由詩505-10-6
ここは誰かの土地だから- チアーヌ自由詩905-10-5
砂嵐- 千波 一 ...自由詩11*05-10-5
toi_la_rock- 奥津強自由詩4*05-10-5
夜への用意- 炭本 樹 ...自由詩9*05-10-5
椋鳥- あおば自由詩3*05-10-5

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