すべてのおすすめ
 キリンの頭の上から飛び降りて
 勇気をもっておやつの時間にした
 ねむってるあの娘をむりに起こさない 
 時計の針はからまって
 かわいいビスケットの形をしている

 ....
江戸川の此岸で
成瀬川土左衛門をかたどった青白い風船が目印
その下
”ようこそ!江戸川タンゲロピューレランドへ”との黄ばんだ看板を雑巾で拭い
やれブルーだやれピンクだといったチラシを一枚ずつ剥 ....
奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
もう、ずっと、葬列のターンだ
山裾から行儀よく
山頂までの道のりを進む
お前たちの名前は
アダルベロ
だったり
クロデガンク
だったり
ジグラム
だったりする
高貴な熊や
有名な ....
*
黄昏のおわりの瞬きに、大いなる怒りにみちた光の星雲
が交差しあう天蓋にむかい、傷ついた男たちが大声で叫
びあう。その声に応じて晴れてゆく天空には、たえず
うつくしくしみわたる遠い霧のような ....
ポケットティッシュに
詩を印刷して配ったらいい
一枚一枚にでも
広告の裏紙部分だけにでも
やる気ないときは
通りすがりの一人一人に
二ついっぺんに無言で突き出したりね

それでそれもら ....
窓辺の四角い夜に うなだれた手をかざすと
しずかに風は 
終わりの夏を打ちつけてくる

部屋中を駆け巡る息づかいは
いつもそこに置き忘れてあるから
死をつつましく夢の先に灯して
ただ耳を ....
死のように
強い
反復のなかで、きみは
夜にはむかっている

それぞれは
一回限りである
という
絶対が、すべての反復を
不帰にしている
いま、
ここで





 ....
しめった風が頬をなでるのをやめ、
埃のような雲霧が二人の呼吸を失わせていく
白くかすんだ記憶の中で
街灯だけは飴玉のように赤く潤んでいたが
  
  私はそこにいるはずなのか
  そうでな ....
彼が君ではない
              李欣欣
  ?    

 誕生日前の二日、江とドアを修理していた。なかなか開かないドアだ。わたしの家のドアか、彼の家のドアに ....
 午前一時 机に肘ついて 見えない国道を眺める
 建物の奥には陰険がある そして街中にもそれはあった
 ブランコをこいでるときに 
 どこか知らないとこへ飛んでしまうおそれなんか抱かなか ....
開かれている場所こそ決して散乱することはないのであって
息の硬直した穴蔵には倒立する鱒の居場所はないのであって


検閲と
網膜

  検閲と
    小さ
      な
    ....
「かんちゃんはさぁ」

まどろんでた保健室で突然に話しかけられたんだっけ。
アダムとイブがどうとか、
ノアの箱舟がどうとかこうとか、
新約聖書と旧約聖書の区別もついてない私には
さっぱりわ ....
  夜の頃
  いよいよ視力を盗まれて 往生する そう幾つもない階段を
  丁寧に降りていく 16,17,18,19,と数えていった
  山の神様が 遠い方からしょっぱい種を飛ばし
  加 ....
埃のように浮かんでいる
幾多ものかなしさを
君の代わりに受け取ります

郵便受けにはそんな毎日以外は
何も配達されない代わりに
仰ぎ見た夜空には
少なくとも名前を呼べる者達が
いくつか ....
ひときわあかるくなっていった、
きみが
彼方にいる、そのとき
繰り返すことが
できるものだけが
ある

たしかに、彼方というものはなかった、
彼方にはだれもいなかった、きみが
そ ....
   僕はあまり夕焼けが好きではなくて
   海は群青であってほしくて
   たとえ
   双手にすくう水が透明であったとしても
   きみには蒼であってほしくて



  ....
前髪が濡れていて、うまく夜風に
流れてくれないのを感じながら
腕を軽く上げた先の
線香花火に、視線を戻した


断末魔の産声が
チリチリと聞こえていたはず
かつての夏の夜
赤い輪郭を ....
裏木戸を開けると
ひぐらしがないている
あの木の下
薄暗い桜の木の下で


闇間に鼻緒が見えている
そり返った白い足の指が
細い脛が折れそうにのびて
あの時もひぐらしがないていた
 ....
祖母へのお手紙                                                                                       .... 失われるものなど
なかったかのように、ここ
では
きみに
味方するものはなく、ただ
運ばれていくためだけの時間のみ
が残されて
いる、途切れて
いる、失われるということ
自体 ....
 急ぐ足はコンクリートで固めて 消防車が来るより早く根を下ろす
 崩れ落ちて 天を仰ぎ見た 背もたれは腐って 朽ち果てていた
 火曜日の夜は 国道の渋滞で行き先を見失った
 コンビニ ....
僅かな希望を視界の端にとらえる。
子供の頃夢にみた幻想に、未だ憧れているなんて。
細やかな気遣いだ。
夜は、さらに暗く更ける。


蛍光灯、蛾。
光るのをやめた。


化学物質 ....
 
五月雨た空が悲しい日、
君は誰かに捨てられた猫のように
俺を求めてきた
 
都心のベッドで戯れて
埋まらない隙間に二人、
必死に何を詰めていたのだろうか
 
*
 
お前の一 ....
つぎはぎだらけのオニオンパイ
心に何もなくても 白紙があるから 散乱しても
おもちゃの劇のように 一晩かけて作ったおもちゃのお城を壊すだけ
這いつくばった地面のひび割れとともに  ....
 
水のために
夜は流れるので
その最下流
海が見えるあたりにはきっと
朝がある

朝のために
水は流れるので
その最上流
泉が湧くあたりにはきっと
命がある

そうして
 ....


緩やかに回転するふるさとに登ると、木々のさえずりの重さを髪が貫く回数に敏感になる。僕はふるさとの証拠だ。ふるさとは論理的に父と母を演繹する。ふるさとの境界面には無数の弾痕があり、ふるさとを動 ....
 
ここにいても
いいですか
という
人がいるので
その人は
人なんだと思う

思うだけで
人は
人になってしまう
わけではないけれども

人の価値は
そのようにある
あ ....

机を彫刻刀で切り付けて
切れ目をひとつ作って指で開くと
そこに海が広がっているときがある
授業中やお昼休みの間はつま先から飛び込んで
そこでじっとしていた
息ができないという点では ....
わたしの生まれ育った村には
鮮やかな花が咲いていて
広大な田地が広がっている
野良犬がそこらじゅうにべとっと寝ていて
曖昧な微笑みを浮かべる村人と
いないはずの人たちが生きていた

たと ....
るかさんの自由詩おすすめリスト(1778)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ねむってるあの娘をむりに起こさない- カンチェ ...自由詩808-10-6
江戸川タンゲロピューレランドで会いましょう_a.k.a.N. ...- 人間自由詩1*08-10-4
サン/アローン- 石畑由紀 ...自由詩36*08-10-4
グランツ- 嘉村奈緒自由詩708-9-24
黄昏のおわりの瞬きに- 青色銀河 ...自由詩2*08-9-20
ティッシュ詩集- 小池房枝自由詩14+*08-9-18
終わりの夏- 二瀬自由詩11*08-9-8
死のように強い反復のなかで- こもん自由詩508-9-4
喪失の仮面- 二瀬自由詩17*08-9-3
彼が君ではない- 里欣自由詩208-9-3
永遠ブランコ- カンチェ ...自由詩908-9-2
農民はそれを知らない- 井岡護自由詩1*08-8-31
ナベくんへのながい返事- かんな自由詩15*08-8-29
夜、視力- 嘉村奈緒自由詩908-8-28
手紙を出しに- 二瀬自由詩8*08-8-28
_- こもん自由詩708-8-27
刺痕- Affettuoso [ ...自由詩4*08-8-23
Nemo- 二瀬自由詩4*08-8-23
日暮れの家- 石瀬琳々自由詩26*08-8-19
祖母へのお手紙_______________________ ...- 里欣自由詩308-8-18
_- こもん自由詩508-8-10
付き添う部屋を知らない- カンチェ ...自由詩508-8-9
ひとりになる- ふたつ自由詩2*08-8-7
めぐみ- 黒子 恭自由詩308-8-6
つぎはぎだらけのオニオンパイ- カンチェ ...自由詩308-8-6
水のための夜- 小川 葉自由詩4*08-8-4
探索- 葉leaf自由詩808-7-29
鏡の中のわたしたち- 小川 葉自由詩408-7-29
学校と女子と男子- 吉田ぐん ...自由詩1608-7-28
(また)見えない人の話- 吉田ぐん ...自由詩1708-7-28

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