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ぼくは、綻びかけた水
燃え渡る花、降りしきる炎 それでも
常に飢えていて
誰かの 立っている処からは
分かれはじめた
友だち達
いま 遠く港の閉じていくのが
みえるでしょう
ぼく達に、 ....
昨夜、遺伝子と数回にわたって交合したけれど
最後まで、ぼくが触れたのは
ぼく自身の器官だけであったので、
結局のところ どんな言葉でも形容できない
感性や知性を、すべて破壊したい
....
トタンの錆びた廃屋
人が落ちる
洋服の埃が落ちるつかのまに、
膝小僧を剥出し少年がひらくカバンのなかに、
乾いた血の乾いた土鳩の羽
きりきざまれる少年に、弟の、
さいごって、なによ
....
NARS4013、世界でいちばん売れてるチークの名前はオーガズム。世界中のベッドのうえで上気したように見える頬はいたいけな赤色x号かもしれないと思うとそれだけでわくわくするから、(Say my n ....
{引用=
ここに硝子の器があります
珈琲を、{ルビ淹=い}れました
それは「食器」になりました
水とメダカを、入れました
それは「水槽」になりました
百合を一輪、挿しました
....
あの頃顎下で切りそろえた黒髪は
いつの間にか胸下まで伸びていた
美しい茶色の髪を、あたしは毎日ゆるやかに巻いている
あの頃短かった不細工な爪は
桜貝色の花やきら ....
白の崖 白の椅子
海へ突き出る
骨
耐えられなくなり
あなたの手を取り
月と曇を無理矢理見せる
蒼のなかににじむ灰
丘を昇る星の群れ
言葉は有限 空の手 ....
すべらかな声は
よるのはじまりの、そのすきまを
ゆるゆると 這って 消えた
(あしたまでには帰ってきて、)
たゆたう姿は
終わりだったか
始まりだったか、
でも
....
僕の肩の左側をひゅうひゅうと擦る
そいつに名前はない
けれど風は流れる
キャンパスにぶちまけられたような青の中に
風はある
水に溶いたような風の中に
青はある
....
{引用= 昨夜、
光が花に成り
音が花に成り
匂いが花に成り、
闇の膨らみの上、
しとしと積もっていった。}
(そして、僕は僕だ。)
円 ....
物語を失ったとあなたがいい
足を組んだ瞬間に春色のスカートの裾が膝のうえまで捲くれ
気づくまでの17分間
『夜のシャボン玉をすべて打ち落とすには
鳩が3万羽必要よ、きっと
あなた ....
四角い四角い箱の中
あの子は皆に殺された
ジリジリジリ
あれは何の音ですか
あれはあの子を焦がす音
ガシャガシャガシャ
あれは何の音ですか
あれはあの子を壊す ....
{引用=*地下の風}啓蟄
三月の風が吹いている
この風は
地下の何処まで届くだろうか
春一番ともなれば
地下一階ぐらいまでは届くのか
台風の日
風とともに地下が
水浸しになってしま ....
きみがいっていることと
していることの
あいだに降る、雪
無が
その目を開いて、
何もかもが
なかったかのような
夜、雪が
降る
静か。
過去、いくつもの過去が来て
未来、いくつもの未来が来て
いまきみに重なる。
ぼくは息をのむ。
西日に映えて、
....
片すみで祷るのをやめて。
居ることに嘘をつかないで。
愛することに向き合うために、
愛するひとに背を向ける。
ひなたでまざりあう ....
白いのかもしれない全部
ざらざらしている、
ソプラノ歌手の不安だ、工場の煙突から湧き出る、
砂を噛んだ黄色い音が、中空で消滅していく、
私の陰は深緑、ウ ....
昨日の雨は上がって
今日はよく晴れた日だ
大きな音楽をかけて通り過ぎるのは
灯油屋のトラック
たくさんの鳩が止まった電線は
重たげに弓形を描く
当たり前の朝だ
....
好きな人が好きで
好きな人が居るの
好きな人なんて居ないよ
好きな人に抱きしめてもらいたいけど
好きな人は抱きしめてくれないから
好きな人なんて居ないもん
好きな人が他の子を抱 ....
一見無意味でほんとに無意味。
論理という芯によってとある心臓が貫かれて、
従って心臓が止まっている。(止まった心臓は物として筋肉として美であるそれは余談として)
その細く美しいワイヤーによっ ....
まぶしい日が終わると
遠くの唄はきこえない
窓を閉じて
あの悲しみから距離をおく
ゆるされた時はどれほどの厚みだろう
どうか今日は
....
ごぜん 花壇のぬくもりに わずかながらの 休まりがあった
かわききった 午前の空気のなかで つちをほりかえすとき
なんの前触れもなく かだんわきにうわったさるすべりに
とつぜん頭の中を炸裂す ....
switch.
ずぶ濡れになった脳漿に
楔が溶けるような、
おと。おと、
踏みつけて割ったCD/私はそれをまるで他人のような目線で見ている/お気に入り、 ....
きみが横たわっている、剥き出しに
した、無をあらわにして、
ほどこされた
その
口に、言葉のない
時刻、きみの唇を指で
なぞるように、きみに
話し、触れていた無に、指先が
剥け ....
やましさに
ついて、
きみに頬ずりした、量を
増していく、雪の
なかに
埋もれていくように、夜に、きみに
ついて、話していた
電話は
途切れた、雪に覆われている、潜みで
....
やさしいだけの今日が
昨日と同じテーブルに載った
たがいちがいに席につく
憂鬱はしずかに揺れる
満たすだけが心ではないのに
くりかえす ....
探すのは大変だったけれど
探そうと思えば結構探せたりして
ぼくは
真夜中に眺めては
羨望して
嘔吐していた
もし願いが叶うなら
ぼくが鈍器を用意 ....
あくまで第三者でしかなく
客観的な見解
それはメディアの言葉
と、何ら変わりのない
無慈悲で、
自己中心的なものだと
教科書など何も、教えて
なんかくれず
そのページ ....
*
*
*
空の高い高い高い高いところから
落ちて落ちて落ちて落ちて落ちて
ようやくたどり着いた地に触れた瞬間
消える
*
空の高い高い高 ....
昨日が、夜の中で解体されていく
肉体だけを、濡れた風がばらばらにして
過ぎ去り、それでもまだ鼓動は 宿る
わたしが必要としているものは
わたしの内部の、底辺にあって
....
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