すべてのおすすめ
わたしの余白には言葉を埋めないで、
どうかそのままにしておいて下さい。
あなたが埋める言葉はとても想いので、
ふたりはいつも沈んでしまいます。
句読点のない ....
案外と生きることを難しく考えることはない
その場その場でやることに懸命になって
たまには息をぬいて
人生はすばらしい
苦しみも訪れるけど
高望みをしちゃいけない
....
丸い生きもの
閉じかけた
小さく細いまなざし
右よりも左が大きい
風で傷んだ
艶の無い肉体
自分のための四肢を失い
うるおいだけがあふれんばかりの
何も感じず
何も見 ....
、、、、、、、、、、、、、世界が半分で折りたたんで悲しんでいる
、、、、、、、、、、、、、悲しみのはじまりははじまりはおわり
、、、、、、、、、、、、、涙を流すほどの悲しみはない
....
省かれる泉
稜線を寸断して
すぎる罫線の群れ
砂を踏、むたびに
....
おおきなとりが
そらからおちて
わたしにあかい
きばを、みせる
あいたくちのは
きいろのしたが
わたしのかおを
したからなでる
おおきなとりの
なまえはしらない
わた ....
それは嘘でもよかったんだ
リトマス
あなたは
もう二度と
ずっと
ずっと好きでした、と
つぶやくだけで
よかったんだ
あざやかに
心を朱に染めて
私は
あなたを忘れただろ ....
一.
なんだかね
スーパーに行ったんだ
この街は夏でも冷房とかあんまり無くて
でもそのスーパーにはあって
涼しくて
何買うわけでもないけどね
近くの中華料理屋の中国人たちがいつもどお ....
もしも詩が書けなくなったら
家族にも友人にも行き先を告げずに
ひとりで旅にでも出よう
もしも詩が書けなくなったら
滴り落ちるような真っ青な空を眺めて
言葉に置き換えずにそれを受け容れてみ ....
おうい諏訪の兄ちゃん
どうした飲みすぎか
あーあ だから若い奴ぁだめなんだ
おいおまえら
そんなに元気なら
神輿担いでこい
こらこんなとこで止まんなよ
いやいや今から出てくるって
お茶 ....
庭の隅に植えた
松葉ボタンが
強い日差しに向かって
これでもかと咲いています
寒さに耐える姿よりも
暑さに立ち向かう姿の方が
戦っているような気がして
好きでした
あなたはそう ....
コップの中には
牛乳が入っている
それは黒くない
黒い牛乳のことを
少しだけ思いながら
白い牛乳を飲む
アメリカの音楽が耳に流れている
私の牛乳は白い
私は白い牛乳を飲んで
謎を解こ ....
濡れている地面を
数を数えながら一歩ずつはじいていく
はじくたびに足の裏がわから波紋がでてくる
地上という大きなかがみの湖にどこまでもひろがっていくどこまでも
やるかやられるかみたいな ....
蝶の花 蝶の花
土の下へ
飛び去りゆく輪
蝶の花
塩の火 塩の火
燃えつきぬ糸
人の色でなく
向かうものはなく
甘いにおいは風に消え
ただふるえだけが降り ....
音n
差 の
失 効 す
....
蒼き輝く惑星(ほし)の下に生まれて
初めて知った 孤独
いつだって大人は他人(ひと)と比較したがるけど
そんなのしたって しょうがないのに
自分(わた ....
私は言葉だ
私は日々 消費される 切り売りされている
切り花のように美しく 華美でいて
造花のように どこかしら胡散臭い
私は言葉という散財好きな令嬢である
はたまた この世で最も蔑視される ....
八月。
私たちの街は。少し空気が、変わる。
街宣車が増える。黒塗りの車。スピーカーから、流れるテープ。
ツーリストが増える。大型バイクが空気を、揺らして。
外国人が、増える。たいていは年輩 ....
内因性の空虚
の反動としての
輪郭の硬質化 尖鋭化
そのようにして護られた空虚
へ美しく複雑な事象たちがもたらす反響にのみ
研ぎ澄まされる耳
響きの極まる場所を探して浮遊す ....
あすかはソノウエカラスにそっくりで
よくタニシのような人としのぎをけずってきょうそうする
「ああらこんにちわおくさんいかがなされたすじこかしら」
「ともだっちのべっそうでしきょなもんで」
しお ....
ことばのひとつひとつに立ち止まるあたしは、
昔からあまり小説が読めない。
『物語を読むことは種を蒔くことなんだよ』と、いつだったか
あなたは言った。にくしょくじゅうのキバみたいに研がれ ....
せかい、というビンのなかに雨がふります。
あおくとうめいな悲しみが、
ガラスの内がわにすいてきとなって、
したたっていきます。
ビンのなかでも、
そらは、どこまでもはてがないようで、
....
夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました
あ、
そういえば、
非常階 ....
(でっかいのが、死んだ。)
風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
キリンが疾走する
大都会 夜の東京
一頭の巨大なキリンが
闇雲に
走る
走る
第一京浜 渋滞中
銀座和光の時計を見上げ
レインボーブリッヂ 観覧車を横目に
紅い車列を
蹴散らし ....
好き
嫌い
好き
嫌い
好き
嫌い
好き
嫌い
あ
花 ....
溺れていく夏の海の傲慢を乗り越えて、原色
の光景にすべりこんでいく。速度を上げろ。
減速してはいけない。止まってしまったら、
たちまちにして恐怖がおまえをとらえるだろ
う。夏に生きる恐怖。夏に ....
夜のアスファルトと
それに密着してゆく夏と雨とへ
車の落とす赤が付着しては
ひゅっ、と
離れてゆく一秒一秒、その風に
肌寒くなれる体の、少女である体の、わたしが
....
水の泡立ち
ゆれる音数の高さに
ふれない
内省が速すぎる帰路の
....
めこまれた汁に似た虹彩がたれておるえ
かちこまれ、ぷえりと音がするえ
ぬるめる豆腐に鉛筆ゆっくり挿すめんが
2Bの鉛筆じゃばね、祭りに叱られるん
めこまれ粒の頻度も盗尿や、こんが
お ....
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