すべてのおすすめ
ぼくは好きな人がいるのか
嫌いな人がいるのかわからない
まだそんな人に出会ったことがないから
何歳になったら人を好きか嫌いか
決めていいんだろう?
小さいころ親に子供が好き嫌いするなと
怒 ....
土曜日の午後はいつも満室
会うのは今日で最後
ベッドに並んで
チャットアプリを削除する
さようなら。元気でね
父の命日
墓石の花立に梅の枝を挿す
ねえ、元気にしてる?
遅くなっ ....
眩しくて片目を閉じた
世界は半分になったのに
見えない方へ
君が行ってしまうなら
僕の心臓を
側に置きたい
風が止んだら
自転車を乗り捨てて
もっと深い場所で
繋がっていたいか ....
題名を思いついてもその先何も思いつかない
これはよくある事だが非常に困る
汚い例えだが
便意をもよおしてトイレを目指しても
いざ個室の中に入り囚われの身になっても
便器に裸の尻を乗せて力 ....
そうだね、
戦争があったんだ。たしかに。
私の血の中に流れる色のない祖母の声は、
終戦の真っ青な夏空をしている。
春はどうだったろう。そういえば戦争の春のことを
聞いたことがない。春 ....
二〇一五年八月一日 「恋」
恋については、それが間抜けな誤解から生じたものでも、「うつくしい誤解からはじまったのだ。」と言うべきである。
二〇一五年八月二日 「ディーズ・アイズ。 ....
人がいる
地球儀の上じゃなくて
地球の上に
地球儀の上は世界じゃなくて
世界は
地球の上に
その表面に円状になって広がっていた
人がいる
人がいる
人がいる
人はどこに ....
砂塵がもうもうと上がる
町ひとつが燃え上がるようだ
夕景
しばらくして車がガタガタと揺れる
土の渦がフロントガラスの向こうを通り過ぎる
渦、渦。
もうもうと
風が通り過ぎる
えのき茸の石づきをザクッと切り落とす
その瞬間の、何とも言えぬ罪悪感よ
それでいて、なぜだか心がスッとする
みんな、離れ離れとなり
父ともサヨナラ、母ともサヨナラか
....
ぽかぽか陽気のなか
ぐんぐんみどりが育つ
ぎらぎら太陽のなか
すいすい魚がおよぐ
ひゅうひゅう風のなか
ひらひら落ち葉がおどる
しんしん雪のなか
吸い込まれていく、音、音、音 ....
そりゃあ
ガトーショコラのほうが
おいしいでしょう
もちろん
ザッハトルテのほうが
豪華でしょう
でも
毎日食べるとなると
チョコパイさ
値段も
パーティーパックを買え ....
「リビドー」
サイコパスと、スーサイドの夜明け。
絶望の淵っていうのがどんなものなのか
気になってスニーカーを履いた午後
届いた屋上には君の抜け殻と
どこかの家から漂うカ ....
契約期間が終わりに近づき
どこにも分類されなかった木の葉
たちが
少しの間ざわめく
準備のための
少しの時間
それだけが
暖かかった
望んでも得られない
熱だった
僕 は
僕 僕 僕 は
季節外れの海浜で
生成色の薄ら湿った砂を
ざんざん と蹴りながら
ただ独り言ちた
午前10時の 日立の海
青白く続く空の果ては
限りなく力ない空虚
こ ....
立ち寄った風に
何処に行くのか尋ねた
風はそれには答えず
貴方は何処に行くのか尋ねた
何処にも行かないよ
と私は口ごもった
全くの戯言だと
中途で気付いたからだ
風は別 ....
不運なほどになにものにもなれないで
御幸通を歩き、やがて小野浜公園にやって来る、
老人たちにまじって、
おれも炊きだしに並ぶ
それだけの救い
人身事故みたいな事実の積み ....
空は青
緑のにおい
ああ嵐だ 春の嵐
目から雨
鼻から雨 ところにより洪水
ざわざわとゆれるわたしのこころ
ああ嵐だ 春の嵐
主治医に休むようにと言われてね
主治医に休むようにと言われてね、まだ頑張らないとって思ったけど、主治医に休むようにと言われてね、まだできてないって思ったけど、主治医に休むようにと言われて ....
春になると
あたたかい
おひさまが日差しを背負わせてくれる
味わいたいのはあたたかなスープで
抱きしめたいのは大切な体温
あたたかな一日である
希にではあるが
夜、この家に訪ねて来る者がいる
恐らく、灯りを見て
誰かがいると判断しての、訪問だろう
しかし
灯りが点いているからと云って
そこにいるのが人とは限 ....
不眠症が酷いなら良い方法がある
寝る時に耳栓をたくさん用意しておいて
穴を全部ふさいでしまうんだ
鼻とか耳とか
....
海はいっそう青くなり
白い皮膚を浮き立たせる
歌う女の眼差しが
いつしか濡れてどよめいて
開ける銀河の流れ出す
此岸と彼岸の境界で
眩暈しながら佇立する
手繋 ....
人が笑っている
人も笑っている
空は何もしない
近所の人が歩いている
犬を連れている
性別は男とオス
海は遠い
(午前6:53 · 2021年2月3日·)
椅子が眠っている ....
十八九の小娘に惚れた
俺三十五歳
馬鹿の見本か
失うもの
何も持ってないと怖いものが何もなくなるって
まさに俺の事か
土台最初から相手にされる訳ないのによ
人に自慢できる ....
虚空は青 穏やかに
紅梅咲く 野の道を
歩めば春 肉感の
季節は巡り 憩う心
中途覚醒の早朝
後悔の隙などない
叶わない夢
抗わない今
午前六時
カーテンを貫通した朝日
届かない理想が
気まぐれに私を応援している
一筋の光に導かれた
二度目の眠 ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
ああ、
こんなに澄んで囁き交わす時ばかりなら
詩を書くことすら要らないだろうに
僕は ....
二〇一五年七月一日 「I made it。」
あ
かるい
ステップで
歩こう
あ
かるい
ステップで
歩くんだ
もう参考書なんか
いらない
問題集も
捨てて ....
俺は生身の人間だから
聖人になんて
なれる訳ない
あの頃は
いつも通り凡人のまま
イヤイヤただの凡人とは言いづらい
すっかりギャンブル依存症にかかったクズ野郎だった
馬 自転車 ....
「花こうてきたわ」
うちの者が、買い物から帰りいう。
カレンダーに目をやって、
月命日の日かどうか確認してみる、
けれどもそうではない…
「非常事態まだでてるやろ」
「しゃあか ....
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