かくれんぼ
こしごえ

肌にふれる
ざわめきの波に
もういいよ
さすらうため息

とまどうことなく消した
たばこの残り火が
灰皿に冷たく燃えていく

おびただしい熱が
さみしいからだを満たす夜
かえりみてはいけないと
このさみしさが耳うちをする
ああ欠けることのない真白ましろい月に恋をしている

不完全に恋をするなどとは
いきつくことのない青い傷だ
夜空が脈をうつ
まあだだよ
さすらうため息




自由詩 かくれんぼ Copyright こしごえ 2005-10-10 10:53:19
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