ちぎれた空に
雷鳴が轟くころ
辺境の朽ちた博物館に
わたしたちの名札が
置かれる
頭蓋に穿孔のあるapeたちの骨のさまざまな見本
そして
最期に
口蓋に
ぶらさがった胃の干物が飾られ ....
あるはずの体を
あるはずの記憶で
建てなおす

あちこちにゆがんだ寂しさをもち
ありふれた色に懐かしさを覚える
吹けば飛ぶような思想を傘にして

いったいこの灰色の粘土細工の
ど ....
 指を、
 むすんで、
 膝を、
 ひらいて、
 まだ足りないと、
 いやいやをする子供ら
 頭のうえにつくった輪っかに
 映像がひらく
 神になれなかったもののために、
 ....
例えば夏の夕暮れに
線香花火を眺める若い男女は
それだけで美しいので
そのままで固まっていて欲しい
一歩もその枠組みからはみ出すことも
言葉を交わすこともなく
ずっとそのままでいて欲しい
 ....
ああ、{ルビ全=まった}き一人
差し伸べる手も
星の息吹き
呼吸を
息を合わせ
手を合わせ
心合わせ
顔を合わせ
ふるわせ

夜の果て
片隅
今ここにある光の柱
{ルビ御光= ....
お空
お空を見る
透き通った青
僕の心
ほんとうにほしいもの
夜明け
澄み切った青
終わらない世
もらった命
大切なんだ
だってさ
こんなにも
愛おしいんだ
ほんとうに
ほ ....
話したいことがあったんだ
もう忘れちゃったけど
あげたいものがあったんだ
もう失くしちゃったけどさ

話したかったな
あげたかったな

なんでもない小高い丘で
落ちてく夕暮れに
見 ....
壊れた想い、思い思いつなげた朝の
優しい雨
あびていく今日は宝物
とりとめもなくつぶやく
音符のように雨音は{ルビ弾=ひ}く
穏やかな憂い
憂い、嬉しい、目を伏せて
ふりむく、落ちる、涙 ....
作業服着こなして
流れる汗はそのままに
始める業務はつまらない
なんて思うほどに笑えてくる
淡々とこなす作業
先の見えなさ膨大
やればやるほど増えてく、なぜ?
仕事をしてもしても終わらな ....
ほしかった果実や花
手にした人を見ては
ほしがって、苦しんで
理想郷は遠く、悪態をつく間もなく
暇もなく隙きもなく埋めた感情
苦しみは、声にできない叫び上げて
誰にも知られないよう焼けただ ....
あしおとをきいてみよう

どすどす おこってるのか
ばたばた あわててるのか
とたとた かわいいあしか

ちりとてちん らくごかさんかな
ちどりあしの よっぱらい 
ずんずんずん つま ....
カラス鳴く 泣く泣く帰る 家もなく
羽を閉じてさ 遠くを見るよ

謎めいた 君の思い出 まんなかに
缶詰開けて 転がるままに

取り返す 取り替えられて 訳もなく
何もなくても 一円玉に
死に場所を夢みていたのかもしれない
自分を残さないくらい燃やせる焼却地を

花びら、はがれれば、火花にきらめく
灰になれよ、青春
火傷の焼跡、はがれないくらい
焦土と化せよ
生焼けの夢、 ....
まぶしい日々が体を通り抜けて、さみしさに追いつけない。約束のブーケをつないでくれた命の舟に、壊れていく今日が降りそそいで。心の目が開いていって、お日様に目を合わせる。
とまらない花束の祝福がそえられ ....
これなにかなって?
笑いあう
くちびるふれあせて
あたりまえのように
名前を呼んで、呼ばれて

つながった心つながったままで

終わりなんだな
思うほどに
君を想うよ
崩れ落ちる ....
{引用=湿度計}
乾いた悲哀に触れる時
こころは奥から浸みてくる

湿った悲哀は跨いで通る
乾いたこころが風を切る





{引用=〇〇主義に痴漢する
 Ⅰ}
知識は雄弁で ....
小学校の時
転校してきたボクは
ヒョロヒョロの
末成りの青瓢箪だった

クラスで仲間外れに
されない為に
必死でお道化ることを
覚えて剽軽者になる道を
選んだんだ

タッカは
 ....
詩人の友の「活動二十周年」を祝う
朗読会に出演した  

それぞれの闇を越えて、再会を祝う
ステキな言葉の夜だった 

トリの朗読をした彼が
最後の詩を読んだ後
客席の後ろにいたほろ酔 ....
この世でいちばん大きな生き物は何だとおもう?

暮れゆくばかりの秋の問いに
ふとたちどまる
たちどまることは忘れがちだけれど
時折とても大切だから
スニーカーの靴底で
きのこをおもう
 ....
穂のゆれる
夕方まえ
ゆれてるね といい、
すわったまま
夜をむかえる

つめたい月をちぎっては
たべ、
いくつかの
物語で暖をとり
ちらばった行間をたばねて
舟を編んだ ....
兎に角お金が無かった
手っ取り早く稼ぐのに
趣味と実益を兼ねた商売に
ホストになろうと思い立ち
当時
梅宮辰夫の店で知られていた
「レデースクラブ梅宮」を
面接しようと電話したが
酒は ....
     死ぬまで泳ぎ続けるしかない魚

     泣きながら泳ぎ続けているけれど

     海の中だからその涙は誰も知らない

それは、いつの頃だったのか。
詳しいことは忘れてしまっ ....
昏倒のような深夜、ブロック塀に書き殴られたイルーガルな単語のいくつかは綴りを間違えていた、まだ十月も終わっていないというのに不自然なほど冷えていて、俺はふらふらと歩き出した最初の目的をすっかり忘れ .... セックス

セックスするためにヒトは生きるのだ

人間関係、社会問題、このような4字熟語はすべてこの文字で置き換える

「セクロス」

そうだセクロスだ!

けしからん

聞き ....
雨風に家が鳴いているから
壁の写真を剥がして日焼けを数えて太陽を
探しています、乾いた唇が忘れた温度は

カップの欠けた縁みたいに痛覚を撫でる

破いて散らした写真の風吹は夏の嵐を
さら ....
{引用=無邪気な錯覚}
窓硝子の向こう木は踊る
風は見えない聞こえない
部屋に流れる音楽に
時折シンクロしたかのよう

時折シンクロしたかのよう
異なる声に欹てて
異なる何かに身を委ね ....
金木犀が、香ってかなしい
手折って、帰ってきて、グラスに飾って、香ってかなしい
ゴミ箱の中から、香ってかなしい
ゴミ出しをしていたら、金木犀が、香ってかなしい
手折って、帰ってきて、グラスに飾 ....
書かれたチョークの白い文字
「 孫が悟った、空の色 」
シッ仔 Q の闇を呑ン蛇(ダ)
【heavy ***‥‥】のように濃厚な、
菜がゐ濡れた夜に厭きると
死は、彼の豚肉を離れて死んだ
彼もまた、濡れた夜を離れて幾℃も寝返りを打ち、
騒がしい鐃 ....
窓を叩いていますのはだれでしょう
だれでもありません、星明かりです
星明かりではありません、月明かり
月明かりでもありません、家守です

家守の足跡追いかけてだれが歩いて
いくのでしょう、 ....
田中修子さんのおすすめリスト(910)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
剪定- 一輪車自由詩820-12-22
あるはずの体- はるな自由詩820-12-18
永遠を頭上へ- 中田満帆自由詩5*20-12-17
人間は美しい- 花形新次自由詩620-12-14
孤独な夜を歌う- トビラ自由詩2*20-11-29
お空の言葉- トビラ自由詩3*20-11-28
君を願う- トビラ自由詩3*20-11-24
雨に歌う- トビラ自由詩3*20-11-23
労働傘下- トビラ自由詩1*20-11-21
太陽が地の果てから昇る- トビラ自由詩4*20-11-19
足音のひとつひとつ- 帆場蔵人自由詩320-11-18
ホームレス、ハートレス- トビラ短歌2*20-11-15
ゆめうらら__(田中修子さんの詩『はなうらら』への返詩です)- トビラ自由詩2*20-11-13
天球- トビラ自由詩2*20-11-12
すときのあとい- トビラ自由詩3*20-11-11
怨念の赤い糸- ただのみ ...自由詩6*20-11-8
本当なら入院してるのお前の方だろ- 板谷みき ...自由詩3*20-11-8
Avanti- 服部 剛自由詩4*20-11-7
きのこは愛なんか歌わないけれど- そらの珊 ...自由詩14*20-11-6
川辺- はるな自由詩1720-11-6
ホストクラブで働こうと思った時- 板谷みき ...自由詩3*20-11-5
牧師になった彼のことⅡ- 板谷みき ...自由詩1*20-11-3
ダイスを転がそうと棒を倒してみようと、それで行く道が決まるわ ...- ホロウ・ ...自由詩1*20-10-29
なぜヒトは生きるのか- フッカー ...自由詩320-10-29
あらしのよる- 帆場蔵人自由詩320-10-28
詩と音楽と酒- ただのみ ...自由詩9*20-10-3
秋はかなしい、なんてったって- 印あかり自由詩520-10-3
某駅の伝言板に- 服部 剛自由詩220-9-28
5時、Dodge!_- atsuchan69自由詩2*20-9-27
なんでもない夜の戯れ- 帆場蔵人自由詩620-9-25

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