ギャンブルに入れあげて
家庭を顧みないのと
ボランティアに入れあげて
家庭を顧みないのは
家族にとって
まったく同義の"迷惑"だということを
マスコミは決して伝えない
 ....
なんか、また
色々やってるみたいじゃねえか
マスコミも免罪符みたいに
チョロチョロ報道してるけどよ

おまえらさ
戦争の記憶を風化させてはいけないって
バカの一つ覚えみたいに繰り返すが
 ....
真夜中のスーパーマーケット。どこにも行けないわたしを守る光の零れたシェルター。その隅で半額のお刺身を手に取る。賞味期限の近い3割引の食パン、腐りかけの安いバナナ、廃棄寸前の玉ねぎサラダ。見放されたもの .... ゆれながら
ふれると
濡れる

てのひらがあついことは
天使みたいに
すばらしい

朝がきて
夜がきて
また朝がきて
夜がきて

鳥がとんでいく
名前をよばれる
ふり ....
――誰もが探しているものは何?

ふり返ればずいぶん
{ルビ流離=さすら}ってきたけれど

――わたしが探しているものは何?

  青い光
  ヨコハマの
  青い光

それは観 ....
{引用=悪徳商法}
架空請求書が送られて来た
金額は自分で書き込むようになっている
魂の値段と 生の負債総額
その差額を生きている間に振り込めと言う

この後なに一つ善行をする予定はない
 ....
おばんでした。
はじめましてお久しぶりです。

私が私として、
あなたがあなたとして、
互いを認識しあったのは、
もう何度目になるでしょう。

あなたの顔が、声が、においが、
私の中 ....
娼婦の臍の下に咲く薔薇のタトゥー
聖書を一枚ずつ破って巻紙にする
燐寸に踊る白い蛾のささやき
さ迷うオーブ雨の匂いどこまでも
――おやすみなさい


――追伸
あなたには太陽を
終わ ....
数年前から
流行りのワイドパンツ

おろしたての今年色
映画館の帰り

「あっ、ドラえもん!」

男の子の声が腰骨あたりで
止まった

「はい?」

お臍のところで動かない
 ....
未使用のフィルムに
焼き付けられた人生は

上映されることのない
映画みたいに
拍手も行列もなくて

ただその命に針を落とした
レコードのように
回り続けて

擦り切れるまで
 ....
青いオゾンを突き抜けた
光の束ね満ち満ちた
1月の夏に浸されながら

わたしだけの
エル・ドラド
さがしもとめて

2600mの高地は
車の排気ガスに満ち
アスファルトにこもる熱が ....
線香花火の玉落ちて
地平の向こうは火事のよう
昼のけだるい残り香に
なにかを始める気も起きず
夏の膝の上あやされて
七月生まれの幼子は
熟れた西瓜の寝息させ
冷たさと静けさの
内なる潮 ....
現代詩フォーラムを見つけてはじめの一年ほどは、見ているだけだった。投稿しなかった。
投稿などできるはずもない。詩を書いたこと自体なかったのだ。
たくさんの素晴らしい詩を読ませてもらった。優しい詩、 ....
食堂の経営者を失った病室の一角は
病人と看護師と来客を一側多に呑み込み
巨大な景色を見せては対話するケア・ハウス
看護師が新米看護師に未来を指導する声と
自主研修が病院だと ぼやく中学 ....
思いつくかぎりの言葉をみんなつかって作った山を切り出して、てきとうにくっついた文字の並びで遊んでたのが昨日のこと。さしだせるものはみんなそうして、みえるかみえないかぐらいに残ったのがた .... 僕が生まれた日に
鳥は逃げた
命を貰ったような
気がして
空を描くことを
続けている

本当は飛べる
力があるのに
落ちることばかり
心配してさ
そうならないように
愛を描いて ....
動脈は情け容赦のない撲殺、静脈は金切声、細胞は無感覚なギャラリー、そんな蠢きの夜だった、与えられた寝床は求められたものと決して同じではなかった、湿気が強すぎたし、隣室には他人のものを覗いてばかりいる薄 .... 今年の夏はとてつもない猛暑で
すでにたくさんの蝉たちが羽化をしている

私の子供たちは、ぼこぼこと土にある蝉穴に
足しげなく通い、
小さな穴に足を取られては、蝉のようにミンミン笑う
 ....
おぼろげな夢のなかで
おまえは踊りはじめた
おざなりなワルツのプロローグ
おぼつかないステップの羅列

金属のような月明かりが
照らす板張りの床のうえで
同じリズムが何度も、何度 ....
紙に描いた仮定の人物の横顔
その輪郭線は自分の顔だと主張して
パズルのようにピッタリ向かい合う
二つの概念
対義ゆえに二人ひとりの正面画のよう
口付けを交わし続ける恋人たちのよう
その愛は ....
水の空へ落ちる蝉
十全に ささやかに
冷たい太陽がコクリと飲んだ
――句点はどこ
滔々とただ滔々と
置き去りにされ
ことばは向こうばかり見て



             《句点 ....
あれっきりだけれどお元気ですか
月と火星を指でつなぐくらいの距離
びゅんと、目をつぶっていれば三時間くらい

インターネットがぼくらの秘密基地から
渋谷の交差点になったころ
あいもかわらず ....
小さなサイコロが
ころがっていく

平坦に見えた道に
傾斜がかかりはじめたから
なにもかもが
かろやかに
だけど
のがれることはできない

さよなら

さよならも
すなつぶも ....
樹木に絡む細い雨
しっとりした芝生
鳥たちの早すぎる朝の歌
あなたは夢見る髪の渦
傘を差そうか差すまいか

照り返す水の雲
ほどけ去る踊り子の
糸つれひとつ引くように
白いけむり青く ....
アイスクリームをうる夢をみた、のきなみリンク切れの窓をかきまぜる、みんなどこに行っちゃったんだろう。
とおもうわたしの足もとも流れて、みんなどこに行ったちゃったんだろう?でもお元気で
な ....
友よ、
夏の朝は蝉の羽に描かれた透明な街路図
すべては透明に満ち足りている
夏の灼熱の陽光は
まるで新鮮な水かなにかのように拡がってゆく
辺りの建物の窓や街路樹の緑 色濃い花々に
輝きと潤 ....
ナナカマドのひび割れた樹皮に触れる
シロツメクサやセイヨウタンポポを撫ぜる
ダンゴムシを摘まみ上げ掌で転がしてみる

変わらないものたちの
質感の 希薄さに
抗う という ささやかな自慰
 ....
ルーズにこんがらがって
筆箱は本棚の二段目
トローチはテレビの下のラック
レターセットは引き出しに
昨日の夢は枕カバーと
洗濯籠のなかで眠っている
「明日も雨」と天気予報
家を揺らす ....
笑顔を作る 
今日も笑顔を作ります
どんどんつくる
何があっても
とりあえず
笑顔を作る
悔しくたって
みじめだって
傷ついたって
イライラしたって
笑顔を作る
ものすごい嘘つき ....
世界は暑くなりすぎだね。っていうあなたの涼やかさ。シャツのなかに風を飼ってるみたいで良い。
そうだねってわたしは言うけど汗でべたべたになった手がすべってつかまってられない。わたしは季節をすべりお ....
田中修子さんのおすすめリスト(900)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ボランティア中毒- 花形新次自由詩118-8-17
反戦バカ- 花形新次自由詩118-8-16
真夜中のスーパーマーケット- 青花みち自由詩10*18-8-10
紙のふね- はるな自由詩1018-8-9
言葉の船_―横浜詩人会六十周年に寄せて―- 服部 剛自由詩918-8-8
終りに三つ- ただのみ ...自由詩13*18-8-8
はじめましてお久しぶりです- 自由詩218-8-7
最後の絵葉書- ただのみ ...自由詩11*18-8-4
流行りもの- 仁与自由詩218-8-3
映画- ミナト ...自由詩118-8-3
エル・ドラド- Giovanni自由詩3*18-8-1
枝垂れる文字も夏の蔓草- ただのみ ...自由詩14*18-8-1
現代詩フォーラム- 水宮うみ散文(批評 ...2*18-7-31
休憩室- 為平 澪自由詩118-7-28
街が加速する- はるな散文(批評 ...418-7-26
詩人の翼- ミナト ...自由詩318-7-25
ラストマン・スタンディング(或いは暴いた繭の中の)- ホロウ・ ...自由詩3*18-7-23
蝉旦那- ゆるこ自由詩218-7-23
ソリチュードのもつれ- ホロウ・ ...自由詩4*18-7-21
アントニムな気持ち- ただのみ ...自由詩5*18-7-21
句点- ただのみ ...自由詩8*18-7-18
Re:あいもかわらず- 青の群れ自由詩918-7-18
夏の入り口へ- そらの珊 ...自由詩2018-7-15
皮膚に隠れて- ただのみ ...自由詩9*18-7-14
ビルにはもうみんな名前があって- はるな散文(批評 ...218-7-14
蝉時雨- 本田憲嵩自由詩1218-7-8
質感- ただのみ ...自由詩4*18-7-7
冗長な雨のリズムとだらしない詩情のジャム- ホロウ・ ...自由詩6*18-7-6
笑顔を作る- Lucy自由詩7*18-7-5
みてもいいしみなくてもいいのこと- はるな散文(批評 ...418-7-5

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