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動き始めた電車
そうやって
キッチンへ起き出してくる
隕石がぶつかる
事でしか
できない約束もある
どこからか
鳥の声が聞こえる
詩人がよそる白飯に
川辺りをながすと
ナズナが ....
ふたりだけの世界があったなら
そんな世界があったなら
なにもかも
すててもいい
いのちさえも
すててもいい
ただならぬ
お言葉に
ふれたとき
そんな
お覚悟 ....
君のわがままを
わたしのわがままを
ぶつけあって割れたほうが謝る
いつの日か粉々になって
混ざりあえたらいいね
写真の中ではふたりが笑ってるから
涙が出てくる
夕暮れと焼き芋
晩秋に映える
落ち葉をクシャクシャ踏みしめて
公園のベンチに座って
君は皮を残す派
食べちゃう派
赤い夕日に照らされて
片手に焼き芋持ったまま ....
し
真清水るる作
だれにでも し は、ある
し を、おそれて
し を、わすれて
そして し を、読むとき
その し が、 いきているかいきたがっているか
....
この部屋は狭くて
一人用のベッドだから
一人分の夢を見て
落ちてゆけば良い
明日という言葉が
魚の骨のように
引っ掛かる
ここはどこだろうと
足の指で毛布を探るとき
寒さ ....
心に愛がなくても
美しい言葉をたらたらと吐ける
心に愛がなくても
たとえ嘘でも言葉が温かいなら
冷たくなってしまった心を溶かすだろ
心に愛がなくても
怪我した指に包帯を巻いてあげら ....
深い場所を見てみたい
どのぐらい深いかは重要じゃなくて
盥の底に右足を井戸の底には左足を
地下二百五十メートルの地層には抜き足を差し足はチョモランマの頂上へ
何かの底なら愛せるんだ
....
季節は秋に変わった
夏の暑さも香りもない
夏を探しても見つからない
何もかもが秋を満喫している
出来ることは振り返ることだけ
暑いが口癖になっていた
冷たい飲み物ばかりを好んだ
....
句読点が降ってきて会話が途絶した
遊歩道にひしめく感情が
拾われない末路を想像して枯れていく
秋を踏みしめている
この靴も
服もすべて
私への期待値を担保として
....
天空の城ラプタを観ようとしたが、そんな映画は見つからなかった。
それは、発音のままならない幼少期にだけ存在したのかもしれない。
いままで居た世界の外側には居なかった世界がひろがっていて、
わたしが見たいものは、自分で選べることを知った。
良いことだと決められていたものが、良いとは限らなかったこと。
駄目だと言われてい ....
さよならが
別々の未来を用意したから
噴水の先は割れてゆく
同じ場所に立って
見ていた景色を
誰かに返さなくちゃ
分かっているのに
譲れない道みたいに
明日は居場所を探して
ひとりで ....
花は枯れてゆく
虫は絶えてゆく
人はそれを見て
強く生きてゆく
命が歯痒く
網戸を閉めても
自分の中に明日を描く
背ばかり伸びて
夢に届きそうな朝は
肩が広かったら
庭を作りたい
....
そんな日がきたな
こんな日がきたな
偶然だろか、明日はぼくだ
そんな日がきたな
明日はどんな
決まっている
ナポリタンはおいしい
本当は存在しないもの
駄菓子の当たり
国境線
赤道
風
本当は存在するもの
自販機の当たり(たまに当たるんだぜ)
戦争
ひとり
花
地球儀にキャプテンがいる
片言の日 ....
本当はアホのくせに
気難しい顔ばかりしてた
ああ優しい人
何も言わないで
ごはん美味しいねって言う
美味しいねって返事したら
すごい幸せそうに笑った
私なんてつまらない人間
もう生きて ....
言葉にすることで道が生まれる。誰かへの道。自分自身への道。予想だにしない世界への道。
その道を心が歩く。
心は言葉の上で旅を続ける。
わたしはもっと、あなたの言葉を聴きたい。あなたの言葉はあなた ....
あの人に先立たれてから
ふとぼんやりすることが多くなったが
なんということはない
あれは 祈りと思えばいい
捧げるものも今更ないから
全霊の無礼を捧げているのだ
そう思えばいい
蒼いインクを流し込まれて
世界は行き暮れた
やがて長い夜が明け
暮らしの屋根から細く立ち上るかまどの煙や
打ち寄せられた農具さえ
インクの色に染まっていた
それでも 鐘の音を聞くと ....
何の音か
しばらくわからなかった
頭の中にも
外にも
激しい雨が降っていた
私の席からあなたが見える
仕事中時折目が合う
誰も気がついていない
そう思っているのは
私たちだけかもしれない
社内ではあまり喋らない
敢えてあまり喋らない
プライベートの時 ....
私とあなたの距離の間に
とても知らない何かが
私の中のあなたと、あなたの中の私が
そっちに行こうとしてる
distance
between me and yo ....
テーブルの上に並べられたディナーを
ナイフとフォークで切り分けていく
音は立てない クロスは汚さない
躾けられた習慣は簡単には抜けないね
足しげく通った放課後の図書室で
難しい言葉をいく ....
この夏に飛ぶはずだった白球よ、君はバニラアイスではないはず!
この夏を溶けることなく越え、君はいつか必ず青空へ駆けるはず!
ジーンズの色が落ちるように
あなたの気持ちが誰かに移る
冷静な自分で食い止めていた
さよならに沈む明日の島が
人気のない寂しさを生んで
会話に釣り銭を求めている
あなたがいないから
ポケ ....
恋の痛みとかよくわかならいけど
今、あなたに恋をした
スポンって勢いよく
穴に落ちるみたいに
あなたに恋をした
良いことも悪いことも
どうでも良くなるような
あなたの嵐みたい ....
穏やかに時は流れますか
穏やかに時は流れ得るものでしょうか
ふわふわしたものが好きです
きらきらしたものが好きです
それだけの私にも
穏やかに時は流れ得ますか
さよならが
身にしみた瞬間
時間が一瞬で溯る
満たされていた心が
風船のように割れ
記憶が一気に流れていく
追いかけても追いつけない
笑い声が風になって
次から次へと消えていく
空っ ....
お土産もないのに
何故だか安心してしまう
帰るだけの道に
口笛を外れたメロディが
天使の輪っかを逆さまにすると
雨が降り始めて足を止めた
屋根が欲しいなトタンで良いから
ついでに君の家を ....
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