テレビを見ながら
僕は皿洗い
君は洗濯物をたたむ
よくあるひととき

ありふれているのに
ありふれているけど
永遠に続かないことを
まだ何も起きないのに
憂いてしまう

いなくな ....
いのちを
失っても
まもりたい存在があるだろうか

こころの平原を行くと
そこに一つの墓がたっている
それは私の墓だと直感する。
あつい陽にさらされていても
その墓の石の肌はどこか
 ....
梅雨のダルさも消えて
身体がすっかり軽くなった
帽子一つで散歩へ出かける
厳重な日焼け対策は滑稽だ

夏の太陽のそばで
さわやかな風が透き通る
自然と共に歩もうとすると
自然は無条件で ....
白い紙の上に


何も書かれていないのに


私の声が 

吸い込まれていく

そこには 

始まりも終わりもない


ただ沈黙だけが広がっている

光のような白に見えて
 ....
私のこころには

ちっぽけな美しさがある
ささやかな優しさがある
愛された記憶がある
愛した記憶がある
ただただ
愛するひとの幸せだけを祈った純粋がある

醜さに満ちたこころにも
 ....
初夏はまだ始まったばかりだというのに、早生まれのトンボがもう死んでいる、アスファルトの上にその細い細い機体を傾けて、まだ生きていたかった、みたいに、そのうすいガラスのような透明な羽を、そよ風にかすかに ....  
言葉に意味はないのだと
思い知った雨の夜の海岸通り
ホワイトなカッターシャツを濡らし
泣いてもわからないくらいに
雨をかぶった

言葉に意味はないのだと
それを本当かと問うため ....
色んな物を目に焼き続け
色んな事を心に刻み続けてきた
そんな私の体はもう
ぼろぼろさ
夏空が青く呼びかけるから
今日はノースリーブのワンピースを着よう
名前もしらない花々に挨拶し
サンダルで出かけよう
冷えたいろはすの桃を片手に
結露するほどの冷涼さで
火照る頬を潤しながら ....
怒りを抱きしめる
しっかりと両の{ルビ腕=かいな}で{ルビ抱=いだ}いて
だれにも盗まれないように

他人の怒りに迂闊に乗っかったりしない
酔っぱらいがハンドルを握る暴走車に乗るのと同じ
 ....
梅雨時の雨あがりに、まだ濡れている、
いくつもの、
綿毛となったタンポポが、
まるで細密な白いガラス細工のように硬質化している、
それぞれに、
きわめてミクロな水晶の玉の粒を、
無数に煌め ....
廃れた土地
命が終わる
俺は見た
何も言えず

裂ける絆
崩れる平穏
巣を破壊された
蟻のように

権力者の踊り
そのリズムは永遠に
搾取の唄
その調べは永遠に

地獄の ....
 
                                 
 おじさん拾ってきたよ!
            と子供が浅蜊の殻を見せたがるのだが、
                 ....
今日を頑張って生きたら
明日も頑張らなくちゃいけない
生き方をまちがえた
自由に生きればよかった
明日も自由でいられる
誰かにとっての嫌いな詩と
自分にとっての好きな詩が
同じだった時
争いの種になり得るのだろう

誰かにとっても
自分にとっても
感動に殴られた時
共感の種になるのだろう

生きてい ....
自信がないとこを見せるな
女にモテないとの文を見た
女にモテなくてもいいやと
心を新たにした
体を鍛えろとも

してみると昭和の
男は泣かないとか
若者よ、体を鍛えておけと
変わらん ....
いつの間にか眠っていた
開け放っていた窓から冷気が忍び込んでいる
午前2時か3時だろうかと思った
時計の針は10時を指している
煙草を1本燻らせて
深夜のスーパーに買い物に行こうと思った
 ....
こぼれ落ちた涙が丸いカーブを画いて小さな金属の穴に吸い込まれてゆく
洗面器の白い肌に沿って

こんなにも希望が儚くて哀しいなんて思いもしなかった
今はただこうして鏡も見ずに傷みを堪えていたい
 ....
おまえのようなアンチを
飼っておかなければならない
僕の身にもなれ

当り屋相当
特に君たちが
清廉とも思いませんけどね

それに引き換え僕!
その潔さ、忍耐強さ、勇敢さ
唯一無二 ....
寂しさが募ったのは
その人に少し依存するのは
信頼を寄せているから
興味ない人には邪推のしようがないように
愛してたから邪推する

どこか懐かしい虚しさを抱え
町の雑踏に消える私
左と右と言っても
建前と本音と言っても
開国と攘夷と言ってもいいが
話を進めよう

分裂してるぅ~

明治維新で開国を選び
大正デモクラシー
いい時代があり
しかし対外屈従、攘夷に ....
晩御飯を作っている君の背中が
何かを僕に言おうとしていた
静かなキッチンの端に君の残像
発しなかった言葉はシンクに流れてしまった

いつからか二人の未来が見えなくなった
影が忍び寄るのを
 ....
君の瞳に僕は映らない
もういない

微笑みは涙となって海へと流れてゆく
まるで半身を引き裂かれたように心に激痛が走り
亡くした愛を捜している

あぁ、涙に滲む君の顔
君の姿
愛しては ....
{引用=
いったい誰が言ったことか。冬は女の子をもっとも白く可愛くする、という理論をそのまま体現していたかのような君の白い睫毛には、もはや雪ではなく白い花びらが、いま雪のように掠っている。


 ....
かけちゃだめだけど
日々にあればいいもの
君が知るもの
誰も知らないもの

一服
匙で3杯
泡がくるくるまわって
つたないお点前
おかしは桜餅
よみひとしらず
不吉な夜が光を遮りヒトビトの幸せすら奪おうとする
安らかな眠りもいずれ露のように消し去り
光を喪いしヒトビトの右往左往する姿ばかりが目に映るだろう

嗚呼、この世は悪意に満ち何も知らぬ人間のこ ....
休日の昼下がり
柔らかな日溜まり
畳の上に寝転んで昼飯の用意をする母親の鼻歌を聴いている
伴奏はフライパンの上で油の跳ねる音
カチャカチャと木のヘラとフライパンとが重なる音

あぁ、幸せな ....
ぼくはなんという大馬鹿ものなんだろう
話はみなぼくのわがままばかりで
きみを深く傷つけた
欲しいものを正直に欲しいと言わず
何より大切なきみを失った
歳の差を気にして戸惑い嘘をついた
もっ ....
クモの糸にくるまれて考えた
何をするのにも、お金がいるんだなあって
あったくて、微睡んで
暑くて、起きて、苦しんで

まだまだ死ぬまでに時間がかかるなあって
苦しいなあ
もう動くこともで ....
狂える世界の中で
正常なのは己一人だったら

己一人が狂っている
ということになりはすまいか

ガリレオさん
あなたのような身の上になるとは

せめても身の回りだけは
青く清浄なる ....
佐白光さんのおすすめリスト(729)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふたりの日常- 自由詩10*25-7-25
歩み- こしごえ自由詩9*25-7-10
夏心地- 朝焼彩茜 ...自由詩3*25-7-8
白い紙の中の黒い闇- 多賀良ヒ ...自由詩425-7-4
こころ- りつ自由詩10*25-6-27
寂静- 本田憲嵩自由詩1925-6-21
夜の海岸通り- 秋葉竹自由詩325-6-21
満身創痍- リィ自由詩3*25-6-20
歩く- りつ自由詩6*25-6-17
オパール- 凍湖自由詩5*25-6-14
露綿毛- 本田憲嵩自由詩13*25-6-14
働き者のゆくえ- 自由詩11*25-6-13
貝殻ぶるうす- 洗貝新自由詩8*25-6-12
生き方- リィ自由詩3*25-6-5
- sonano自由詩5*25-6-5
マッチョ無理- りゅうさ ...自由詩4*25-5-25
お買い物- レタス自由詩10*25-5-24
哀しみと夢- 栗栖真理 ...自由詩125-5-23
虫の居所- りゅうさ ...自由詩4*25-5-14
街中- sonano自由詩2*25-5-5
岸田先生に- りゅうさ ...自由詩3*25-5-5
砂時計の残り- 自由詩10*25-5-4
潮騒の涙- 栗栖真理 ...自由詩4*25-4-25
雪びら- 本田憲嵩自由詩1025-4-20
湯呑み- wc自由詩10*25-4-19
666の獣- 栗栖真理 ...自由詩3*25-4-18
幸せな時間- 栗栖真理 ...自由詩2*25-4-11
傷心- レタス自由詩8*25-4-11
わたし、獲物- 印あかり自由詩425-3-26
お呼びでない- りゅうさ ...自由詩3*25-3-23

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