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白夜はいつも寝不足になる。
夜になっても沈まない太陽のせいだ。こんなあたしでも人類の、はしくれ。太陽の光に含まれる活動エネルギーが、自律神経を乱れさせてしまうのだろう。
「おはよう、リン ....
昔、僕は四月に、マルセイユを訪れていたことがあった。銃を持った軍人とすれ違うほど治安が悪いとされる街に滞在し、経由しないことには、モナコやカンヌといった見どころの多い街にたどりつくことはできなかったか ....
僕は昔歩いていた。高校へ続く道だった。そして、何の変哲もない、駅からの、一本の通りだった。卒業間際には、軍モノのグッズの店が何もない空き家にできていたのだ。でも、それ以外は、記憶に残るもののない道が続 ....
昔僕は、NYCにいた。夜の街の、薄暗いスーパーを歩いていた。遅くまでやっている服屋でTシャツを買っていた。分厚いガラスのビルに、そして、指先で触れては、ほろ苦い味のコーヒーに唇をつけさせられていた。サ ....
僕は昔、営業マンだった頃、湾岸道路の工業地帯の近くの食堂に時々行っていた。そこは、10メートルほどはあっただろうか…道が広いので、多くの車が暗黙の了解で停めているような場所にある食堂だった。僕は真昼の ....
はじめまして、こんにちは。
正しくあろうとすることが生きづらさを生む、とどこかで耳にしましたが、いかにも正しさとは己の規範とするものであり、現在の状況を肯定するものではないからでしょう。ジッサイ ....
物事が自分の外側で起こっている。いつもだ。
春が来て行ってしまう、しかしそれも私の外側にある。
インターネットもセックスも季節もナッツ・ケーキもだ。
半月前に流産していることがわかった。これ ....
捕獲されたとき、かなり暴れたので胸をビームで焼かれ、呼吸がつらい。「大丈夫。あと2~3時間もすれば完全に再生する。治ったら、何が食べたいか?」看護する猫顔の背の低い宇宙人がそう訊いた。俺は【自分で作っ ....
今日は午後の川原の道を歩いていたのだ。でも、空の向こう側にいる、かつての自分の思いを確かめるようにして。僕はファミマで買ったコーヒーを手にしながら、今の、僕ではなかった頃のことを思い出していたのだ。か ....
昨日。朝からの雨と風で、もしかしたら最後の勤務は営業休止になるのかもしれない。と、スキー場勤務最終日を期待したが、営業休止の連絡の電話は鳴らず、今シーズン最後の道の駅で時間をつぶすことにした。三月に ....
昔僕は相模大野で暮らしていたのである。僕の住んでいた部屋の下には若い米兵が住んでいた。通りには、まだいくつかの夢が、買ったばかりの自転車で街を走ると、見えていた気がする。車に傷をつけただろうと、走 ....
必要なのは、ひろい思考とおもう。
ひろびろとあかるくつめたく心地の良い部屋。
しかもいつどこにいてもそこに行くことのできる。
わたしはふだん灰色の部屋にいますが、
そしてその部屋にはドアー ....
「閉じこもっているべきではない。もっと外出すべきだ」と云うのがお姉ちゃんの意見なんだけど、ぼくの散歩はいつだって大変だ。
ビルを壊すから尻尾を振り回してはいけないこと。子供や老人を踏み潰すからちゃ ....
掌編
ハーマンさんのお店に野菜をに買いに行ったら、遠くからわたしを呼ぶ声を聞いた。うるさい音を立てる自転車を漕いで埃っぽい道を、兄の友人(だった)、オーガストが近づいてきた ....
人ってどんなときに自尊心が危うくなると思う?
「本来ならできることができなくなったとき」
「恥ずかしいとき」他にもあるよね。例えば、「もう幼い子供じゃないのにおもらしをしてしまったとき」とか。 ....
- Das Schloss
ある朝のこと。洗面台の鏡に黄緑色の蜘蛛が一匹、じっと自らを見つめるように、毛髪のような細い長い脚を開いて留まっていた。蓬髪の男はそれを見ながら歯を ....
*
《気づくと、おれは腹を押さえながら傘を差して、元町は、裏通りのガード下まで歩いてた。雨が激しかった。血はそれほどでてない。いまならまだ助かるというのにそこらで酒を呑み、最期に残っ ....
時々何かを考えている。何かを、時々、見ていることもなく、きっとそうであろうこととして。僕は昨日、バスから、流れていく冬の公園を眺めていた。そして、見ていた目を特に何かを見るということもなく閉じていた。 ....
他の誰の声もしない午後、僕は出かけた。電車に乗っているということ自体が久しぶりで、そして、僕は空をぼんやりと見つめていた。ただ僕は、メルカリで売れたものを発送するということを忘れていたのだということに ....
ぼやけていくような気のする夜。CDプレーヤーの売り手もついて、安堵していた部屋。部屋の中でさっきまでキャベツを買ってくる僕の姿を、でも、僕は思い描いていたようだった。古い友人から、そして、ずいぶん昔の ....
とある公共放送の番組で二本のドキュメンタリーをみた。ひとつは海外で創作活躍をしている画家ともう一つは日本で人気のあるバンドメンバーの音楽家だ。そのどちらも若いクリエイティブな創作家であることには違 ....
僕は時々思い出すのだ。あの頃、昔、僕が歩いていた景色を。そして、休日に訪れた店の、やや歳のいったマッサージ師を。奥さんが台湾の人で、ピータンをふるまってもらったことがある。あれは、安アパートに暮ら ....
超掌篇
予知通り、このひとと出会った。ホントにいいひと。でも程なく、このひとって肝硬変で死んじゃうのよねえ。で、そのあと出会う連中ってのがロクな奴らじゃないから彼のAIを作 ....
僕は時々ぼんやりと何かを見つめていることがある。代々木公園を訪れたときに、そこで、すでに失われた落ち葉の上に立ち尽くしながら。初夏の、遥か遠くに広がる木々を見つめながら。秋のそこからすでに失われた新緑 ....
昔渋谷の学校に通っていた頃、雨が降っていた時があった。その時に見上げた歩道橋の風景を、僕は今でも時々思い出すことがある。僕は西東京の学校に通っていた頃もあったが、街自体としては渋谷の方が思い出深い場所 ....
書く為の、メソッドと云うか、ゲームを考案する(し続ける)。最終的に一つのテクストが導かれるゲームだ。「ゲームの結果=テクスト」よりも、その作戦に作品性がある、そんな試みを。
読む者は戸惑うかもし ....
「実はちょっと天然な所もある」というのは俺の百八つあるチャーミングポイントのひとつだ。例えば中学二年生ぐらいまで、お弁当を上手く食べられない少年だった。おかずとご飯をバランスよく食べるという事が苦手で ....
ちょっと焦げたピーナッツバターが乗ったトーストとカフェオレの為ならなんだって出来る、とマリはいつもふんぞり返って話してた。「あたしにとって人生で大事なものはそれだけなのよ」って。実際、一日に二回(朝 ....
・あの日
母が壊れてしまったのは、今から15年ほど前の冬の出来事だった。
当時高校二年生だった私は、北海道での修学旅行から帰宅し、うかれた気分で玄関の扉を開いた。
父は海外出張中 ....
世の中は日々変化します。
私が長年愛用してきたガラケー(ガラパゴス化したケイタイ電話)も、
あと二年ほどで使えなくなるそうです。それで、「早く買い換えてくだ
さい」という催促が、ケイタイ会社 ....
鵜飼千代子さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(350)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
明日、世界が終わる
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そらの珊 ...
散文(批評 ...
4
21-4-27
フランスの暗闇で
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番田
散文(批評 ...
3
21-4-24
高校生活
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番田
散文(批評 ...
1
21-4-22
マスタードの匂い
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番田
散文(批評 ...
2
21-4-20
外回りと食堂
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番田
散文(批評 ...
1
21-4-15
正解について
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pur/cran
散文(批評 ...
1
21-4-5
メモ
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はるな
散文(批評 ...
7
21-4-1
【みんな】のクリームシチュー
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atsuchan69
散文(批評 ...
3*
21-3-23
上野公園の花
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番田
散文(批評 ...
2
21-3-21
今日からは道の駅には寄らない
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山人
散文(批評 ...
7*
21-3-15
エレキギターと空軍機
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番田
散文(批評 ...
3
21-3-14
メモ
-
はるな
散文(批評 ...
5
21-2-17
On_the_Hill
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墨晶
散文(批評 ...
4*
21-2-14
一家
-
墨晶
散文(批評 ...
2*
21-2-12
人生最大の闇_#2
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a i
散文(批評 ...
3*
21-2-1
城
-
墨晶
散文(批評 ...
1*
21-1-27
カスタマーサービス
-
中田満帆
散文(批評 ...
4
21-1-20
時々、思うこと
-
番田
散文(批評 ...
3
21-1-19
電車の窓で
-
番田
散文(批評 ...
2
21-1-18
ラインの通知
-
番田
散文(批評 ...
1
21-1-15
破壊と構築について
-
アラガイ ...
散文(批評 ...
7+*
21-1-14
かつて、相模大野で
-
番田
散文(批評 ...
2
21-1-10
AI
-
墨晶
散文(批評 ...
2*
21-1-9
原宿の落ち葉
-
番田
散文(批評 ...
4
21-1-8
今、何してる
-
番田
散文(批評 ...
1
21-1-7
Memo._Dec._29th._2020
-
墨晶
散文(批評 ...
2*
20-12-29
太陽はこんな俺も照らす
-
TAT
散文(批評 ...
2
20-12-20
ピーナッツバタートースト
-
ホロウ・ ...
散文(批評 ...
4*
20-12-11
母が壊れてしまったあの日から
-
健
散文(批評 ...
12*
20-12-11
146号編集後記
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たま
散文(批評 ...
6*
20-12-1
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