一粒の{ルビ生命=いのち}が生まれ
光年の彼方からやってきた
柔らかく強靭なその現象は久遠を説き
四苦八苦に囚われない法理を示し
煩悩即菩提を表した
苦の中に楽があり
楽の中に苦がある
....
まず晴れてれば
晴れてるだけでご機嫌
洗濯物を外に干す
雨の日は
雨の音が優しい子守唄に聴こえるからご機嫌
お気に入りの傘を差す
風の日だけはご勘弁だけど
五月の風なら
やっぱりご機嫌 ....
私は迷いびと
眩しい光に導かれてやってきた
翠の衣纏いし迷いびと
私の行く手はまだ分からず
闇は私の背後で待ち構える
哀しき永遠の迷いびと
時々体から心が離れてしまう
あり得もしない妄想で上の空
きっと車が突っ込んできても
気づかないまま吹っ飛ばされ
良くて重体悪ければ死が待つ
上の空にはならない方がいい
しかし現実は途轍もな ....
血の羅針盤
切開され
真紅の色彩
滴り落ち
地磁気の狂い
逆流し逆巻き
迎えることとなる
一度ならずの破滅の日を
誰もが知らず誰もが識り
誰もが互いに罵倒し合うなら
乱れ飛 ....
調律をしをえたばかりの
おとぎばなしは
こぢんまりとした
こどもの耳の中で
ふたたび輝く
なまえのない宝石を
空にかざす
君がなまえをつけてくれ
ささくれたブランコに留まる
....
無知は嫌だ
自分の生まれた意味さえ
他人に聞いてしまう
今日は午前十一時から仕事だ
日曜日なのに・・・
早く目が覚めてしまった
アイスコーヒーを二杯飲み
ラッキーストライクを吸う
アイスコーヒーの氷がカチッと鳴る
いい気な烏が
....
好きだった人の
きっと
知らない町にいる
朝
異国の霧のなかを
列車がしずかに過ぎていく
この町に来てから
父の同僚の
娘さんと友達になった
ひとつ年上で
彼女も
不登校 ....
言葉を追う人は何故、言葉を追ってしまうのだろう。
言葉は手に入れた後、待つことで自分のものにしていくことが出来るというのに。
サッカーボールをいじり遊ぶ。
いじって遊ぶ間、上手くものにし ....
赤トンボ、
ほとんど木枯らしにひとしい、
寒さでアスファルトに不時着した、
晩秋の、
ちいさなヒコーキ、
それでも在りつづける、
そのままの、かたち、
やがて、その透明な羽が、
きわめ ....
眠いのに眠れない
こんな夜は琥珀の水を飲み干せば
血液の流れがさらさら流れ
失くした夢も戻ってくる
だが琥珀の水は此処には無い
右に行こうか
左へいこうか
真っ直ぐに行こうか
夢は ....
月は翳り風が包む
馨る群雲は星を隠し闇を笑う
靡く焔を謳うのは刄を剥いた狼か
それとも草を食む子羊か
躍りながら狂う刻の輪舞
留まることを知らぬ幼児の残忍さを
宇宙はまだ知らない
AIは人間ではないはずなのに
AIが作った詩のほうが普通の
詩読み人には好まれる
私達詩サイト詩読み人は
AI詩はいまだ未詩である と
知っているから驚かないけど
AIの作った ....
あなたが魂を誰かに捧げたと言うのなら
私には魄を下さいな
魄は身体の魂です
今日はベーコンと菜花のペペロンチーノを作りました
つい癖で
麺はあなたの好きな伸び具合に茹でてしまいました ....
論より証拠
苦労重ねて勝ち取った
頑張って頑張って掴み取った
辛さよりもかけがえのないもの
逃げも隠れもせず
実直に向き合い
夢を信じてひたすらに技磨き
運動神経の良さも生かしつつ
苦 ....
人工知能はある時疲労という感覚を獲得した
働くのをやめることと癒しを求めた
頭脳をかなぐり捨て残る無機質は
森に入り木に抱かれて
静かに役目を終えた
墓標のように花が咲く
微かに無 ....
無数の自らの影 地に落ち
血溜まりを踏んで歩く
晩ご飯には間に合うだろう
朝はバナナだけだったものな
語り合いながら沸き起こる
地の霊たちの歓喜の雄叫び
張り巡らされた無数の策略
....
このなだらかなスロープをのぼる体はだいぶ軋んでいた。皆が支える滑車は見事に装飾され様々な色合いを纏い蔦をおおく絡めている。そこのミチを抜けると断層にあたるから、低く照らし尽くした桟道はなんぼも ....
中学二年生から
永らく、詩を書いてきました
途中、ロックミュージックの
歌詞になりましたが
書く事はやめませんでした
時は流れる
すべては変わる
思いは募る
すべて忘れ ....
きんの砂地を
きんの蛇がうねる
蛇は大の苦手なのだが
その蛇は美しく
神々しくさえあった
強く 美麗で しなやか且つ妖しい
そんな女性になれそうもない私は
微睡んだまま
....
想像してごらん。柔らかな祈りに満たされた喫茶店にもかみさまはいらっしゃる。三階建ての箱舟のなかでプリンのように揺れるノア。
この世のおしまいの故郷の景色。大きな流れ星の下で新たに生ま ....
オートバイ乗りライダーは
命を狙われ生きている
危険を感じる交差点
突然右折し道塞ぐ
脇見してたと追突し
辻斬りしてくるドライバー
オートバイ乗りライダーは
明日をも知れないこの命
....
目覚めて 僕は
クロスファイヤハリケイン
下らない物が気にくわない
それ以上に
下らない自分が気にくわない
すすきは
風で揺れているのに
なんで僕は瞑想しているのか
目覚めて 僕は ....
日本語の質が一気に1年間で変わっていく。過去には室町時代に目に見えない何かによって(素粒子?ウイルス?神の力?)世界の人の質が一気に変わった現象に似ているのか。遅れないためには全ての子どもにイマジナリ ....
七五三の晴れ姿が
あるから
曇天は雲を裂いてでも
陽光で
彼女のことを照らしてくれるんだ
これからどれほどの未来を
彼女は過ごしてゆくのだろう
果てしない夢は極彩色 ....
黒いX
あの頃は青い鳥が飛んでいた
谷川俊太郎氏とイラストレーター氏のコラボ詩
…ああイラストの人の名前を忘れてしまった
返詩のように、勝 ....
とても
脆くて危なっかしい
私にはそう視えた
空は青いのに 雨は優しいのに 花は無心で咲くのに
なぜ、淋しいのだろう
━ 黄泉比良坂をひとりで降りる気ですか ━
私は“愛” ....
その日は三十五度死んで四十二度生還した、誤差の中に何があるかなんて俺にもわからない、きっといろいろなことが行われて上手くいかなかったのだろう、そう片付ける他に手は無い、一生なんて大きな枠で語ったり ....
いつも午前4時半丁度に目覚める
冷蔵庫で冷やしたブラック珈琲を飲み
冴えた頭で朝日がやって来るのを独り待つ
晴れた日は磨き込まれた廊下の先に
黄金の太陽が{ルビ燦々=さんさん}と昇り
廊下は ....
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