空気は体の周りにある
眼には見えないけれども
私を包んでいる
しかし夜の闇を彫刻刀で切り出したとき
ぜんぶの冷気がまともにぶつかる
夜は終わらない
いつまでもどこまでも続く
はか ....
気がつくと、そこに立っている
誰に言われたわけでもない
合図もない
だが、前任者が退いた瞬間
床の上に薄い印が浮かび上がる
そこだ
立っているだけでいい
見ているだけでいい
....
ここを出る
それがため
靴をさがす
昔は どんなものでも平気だった
今は、理由や 人目さえも気になり
履く靴を
みつけられない
・
辞書のことばで表現できない ....
待ち合わせは苦手、{ルビ純心=まごころ}を証明しつつ傘を持つ。今日はおひさまが寝ている、いつかこたえは聞けるだろうか。それともおしまいになるだろうか、意外とかくせるから大丈夫なきがする。
こぼれ ....
靴箱の端の空が
からんと鳴る
きさらぎさらさら
あかぎれ星座を
なぞろうとする親指
さらさら
布団のあかぎれ
じっと見つめる窓が
かくりと折れないように
箱の中に、私がいる。
昨日降った金平糖を幾欠片かあげた。
とげとげのひとつを丸くなるまで舐めて、眠った。
箱の中の、恋人は帰らない。
エデンの園へ行ったとも、冥府の河を渡ったとも聞く。
....
わけあり
のしなものが
こんな古い店で
どうも売れるらしい
でも
(注釈、でもはでもででも)
飽き足らず買う少年は
もっと金があるのに
それが良いと
私は、これだった
ふん、前 ....
空が青いなら
ここも青いはず
でも、無色透明
心は無色で染まることなく
素直な自分色で
生きなさいと
見渡す限りの青
赤信号を計る 背中を遠ざける
月を追って往く 雲が費える所
僕が消える街 僕の影が在る
見渡す限りの青
映画の中の現実 現実に成り得る嘘
人は信じている 信じさ ....
休みがちだったわたしは
先生から放課後
「またあしたね!」と
言われるのが
なんとなくいやだった
とうめいな巻き尺で
コンベックスを握られているような
針穴のない縫い針である自分を
....
ワイ、大まかな仲間多いわ。
わいおおまかななかまおおいわ
旅立つ幸いを、祝い去った日だ。
たびだつさいわいをいわいさったひだ
ゆっくりとした歪み。水浸しと陸。梅雨。
ゆっくり ....
実家の仄暗い納戸に
新品のおむつが並んでいる
それを使う予定だった父は
この世から旅立っていて
父が使うことはもうない
ひとりになった母は
ひとりで確定申告をして
ひとりで片付けをし ....
果てなき道筋見い出して後
春の岸辺の近付けば
熱狂も幻滅も消え
しずやかな笑み湛え
自由と愛の花籠の
自らの魂に宿りてただ爛漫
波打つ光の森を水彩の風となり
吹き抜けていく人 ....
大谷翔平がホームラン王を取った日に
子どもを諦めようと思った
爽ちゃんはいつもよりすっきりした顔で
ずるいと思った、のは、ずるいと思った
今年の正月はいつもより冷えると
ニュースキャ ....
まだ寒い気候が続き
山の向こうは雪だというのに
春が待ち遠しくて梅の花見がしたい
田舎の丘に固い蕾が付いただろうかと
そんなことばかり考える
春が来たら
何かが変わるかもしれない
や ....
人間の遺体に感情が持てない
冷たくなった母を見ても
心は閉じこまって出てこなかった
動物の遺体には美しさを感じた
失いたくない思いで
剥製にして愛でた
生まれる前の記憶
母に宿っ ....
始まりはウォークマンだった
退屈な通学路が苦にならなくなった
ビデオによって
退屈なテレビも苦にならなくなった
SNSによって
退屈な日常さえ苦にならなくなった
気付いたのもウォークマ ....
僕は、僕を僕で守れるのだろうか
僕は、夢や愛を守れるのだろうか
不安が気配ならば
安らぎは感触なのか
それでも
君を抱きしめるほど不安になり
君を想うほど安らぎを感じる
君は、君 ....
ちょっとむかしの、はなしです
悲しみばかりが、降る夜に
ひとり冷たい公園で
夜空みあげて清らかに
微笑む少女がいたのです
そしてさくやの、はなしです
まぼろしみたいな夜の海
海路を撫 ....
草鞋虫を片ほうだけ履いて、
春が土足で入ってきた、
ながらく寒かった和室の畳の上にも、
いっぴきの草鞋虫が入ってきた、
あるところに
じっかのあきやうるおとこあり
ちちははすでにしにたえて
たずねくるひともなきあきやなり
そのたたずまい
みるからにふるくおおきくおそろし
なにびともちかよることなし
おとこ ....
病まずにいられない
悩みごとは
解決されないまま
次から次へと
増えていくばかりで
考えれば考えるほど
八方塞がりになる
だからと言って
もう終わりにしたい
とは思わない
いや ....
張りつめた鹿皮
ひとつ、あたたかくたたけば
ひとつ、ひとしくはねかえす
まるくゆらいで澄みわたる
水底の
唄をほどいて砂ことば
こより合わせて花結び
細い祈りの息を吐く
きみの ....
朝礼にいない。
公園で溜息をついているから。
昼休みにいない。
図書室で一番読みたくない本を探しているから。
放課後もいない。
何も無いことを諭されたくないから。
居ないことに気付かれると ....
詳らかに行き交う真の真真真
忌憚さの歔欷はさらぶり
まつしやかにおもんぱかる
六章のさんなかはほで
またりきる最中に真に真真真
裏側松木はどうも松木
だから松木 されど松木
素晴らしい
から
花とも
俺は五感
今は
僕は
幸せです
それなら
それで
いいじゃないか
いや
もっと
幸せになりたい
もうええて
まげまげまげ
さんた ....
ホッカイドーの牧場みたいな平原で
もしも魔法が使えたら
見渡すかぎりのはなばたけ
埋め尽くして埋め尽くして
そこでしたい、そこでしにたい
半袖にはまだ肌寒いくらいの気温のままに
青 ....
ぽむ、と背中に手が置かれ
透明ランナーが傍にいる
まだいたの
代わりなどいらないと
このあいだ言ったろう
うなだれていた首をもたげて
視線をそちらに向ける
むかしのわたし ....
悲しみが満ちていくのは
両目の裏で
何もできない自分を
ひたすらに嘆く
でも知っていた
何をすべきかを
知らなかった時に
お別れをした
愛情ばかりひけらかして
拘束するものは ....
君を前にすると
緊張して
話ができない
頭がパニックに
何をどうしたら
わかってるのに
神経の流れが滞る
君の正体は?
私は単なる白い紙
君の ....
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