太陽丼!
丼ぶりのうえに、
ただ目玉焼きをのせただけの、
とてもシンプルな、
たべもの、
熱々の、
透明なうすい膜を二本の箸でつきやぶって、
まるで黄いろい溶岩のように流れでてくる、
 ....
盲目の身をたずさえ

漂泊の旅路を重ね往く

想い出の月を歌い

泉にくちづけ

明日を夢みる
23年前に胃を失くし
いまは日に1リットルの牛乳を飲み
アイス珈琲を5杯飲んで
ウイスキーの水割りを4杯飲む
水は飲まない

前世の因縁なのか
食事は幼稚園の子供くらい食べ

美味い ....
 二両電車のシートから
 真向かう窓 で
 連なる民家の軒と緑の蔭

 物皆の息吹き
 重々しくもあり
 閑かなる虚しさに堕ち行く
 薄暮のとき

 欠伸を殺し盗み見る
 斜め向か ....
1平米714万円付近の幹線道路を
100万円から2千万円がスムーズに流れる、
たまに赤い3億円が走ったりもした
君は頭から足の爪先までが7万円だった

下着はたぶん8千円くらいと思う
カフ ....
歳を取るにつれ
面の皮が厚くなります

競争の場面を
選べるようになりました

思えば若いころは
要らぬところに労をかけ

痩せること、眉を整えること
わりとどうでもいいこと

 ....
人は主に
酸素・炭素・水素・窒素・カルシウムといった
元素から構成されている
突き詰めるなら素粒子から成り立っているのだ

魂という計量できないアルモノに呼ばれて
それが複雑に絡み合い言葉 ....
もしも 奇跡が 誰か
生き返らせれるのなら
択ぶ順序がそのまま私の罪になる

この人か あの人かその人
決めなくてはならなくて
想うことすらしない人もいるのに

あの日 涙を拭ってくれ ....
身体なんか 要らなくなって
心なんか 戻らなくなって

私の百年へ 声花かに

ぐるぐる ぐるぐる茹でられる繭
さらさら さらさら
坂道を駆け登ってくる落ち葉
風の中で交わっている
 ....
あなたを好きでいることは
光のなかにおちるくらやみを
しずかに見つめることでした

あふれ出そうな言葉が
皮膚のうらでさかむけに流れ

光にのまれるのか
くらやみがのみ込むのか ....
まあるい命たちが
ぽんぽんぽんと
軽やかに跳ねるように駆ける
陽だまりのなかで

艶々とした瞳
揉み合って取っ組み合って
じたばたとひっくり返る
小さな手足を伸ばして

ころんと横 ....
おはよう
こんにちは
こんばんは
おやすみなさい
いただきます
ごちそうさま
ありがとう
そんな言葉を素直に言えたなら
争いなどは無いはずだ

人類が生まれて500万年だと言われて ....
私の思惟、
ある思惟内容の
別の思惟内容に結び付き
その思惟内容の
また別な思惟内容に結び付き
それら必然的な連関を持ち
次から次へと接続され

やがて私の思惟、

巨大な思惟運動 ....
幼い頃は骨格模型が怖くて
理科室に入ることが嫌だった
火葬場という言葉も怖かった

今年はオーバードーズで逝ったきみと
幼なじみの岳父を弔って
真白い骨を拾った

そしてまた
父母と ....
雲が木の枝の頂に突き刺されていて
その傷口から青いものが覗いている
ひとりで歩いていると
常に何ものかから斥けられているように感じる
もう終りかもしれないと思って
低いところにあつまる枯れた ....
なんてしずかな境涯だろう

気が付けば 、

母も父も妻も娘も息子も
もはやなく なのに

にぎわう北の戸口より、

遥けき陽光突き抜け射し込む

      黄金

    ....
木々の若葉は風に揺れながら
五月の歌をうたい

雲は羊たちのように
西から東に駆けていく

ぼくはクスノキのブランコに揺られ
港に浮かぶ洋紅色の貨物船を眺めていた

きみはマーガレッ ....
死と生の境域、
ぎりぎりと生きる頃
意味するゼロ地点に至り

〉自己と自らの肉体存在〈

大いなる齟齬と化す







うじゃうじゃ沸いて来ますな
あの顔この顔こんな ....
一面、純白を背景に
現れる森影深く揺れ動き
音の粒子降り注ぐ
切り裂く今この時を

 光り輝きながら凍り付き 
  凍り付きながら光り輝き
  流線形に生動し伸び広がる
 思惟のヒビキ ....
もしも私に星の欠片をくれるなら
ピチピチ パチパチ 
美味しいソーダ水を差し上げましょう

もしも私に紅い花束をくれるなら
シャラリ サンサン
揺れる{ルビ簪=かんざし}を差し上げましょう ....
意味を忌みimitation
忌々しい今のimagination
今際の際まで
   極まるまで
   燦くまで
きらきらの泡のペプシコーラみたいな週末が、ぼくの身の上にまきちらされていた。映画館のアルバイトは忙しくて、深夜に帰宅したアパートでは雨漏り騒動があったし、スマホは調子が悪くてなんだか通知がうま .... その眼差しは何?
繰り返される魂
奥深い古都で
浮かび来る
繰り返される魂の 眼差し

 胸奥の庭では狂女の舞い踊り 、

奥深い古都にて
顔を抱え肉体携え 人の行く人の生く
ボクが今年の元旦に死んだ
数週間前から食欲がなくなっていた
それでもワイフとの散歩には行きたがった
隣の犬にワイフが一目惚れしてから
勤めで多忙な飼い主にかわって
毎日ワイフと散歩していた
 ....
私の体は負で出来ていて
虚しさで骨が鳴り、落胆で胃が痛む
心臓はふざけて脈を乱し
脳はネガティブをせっせと製造する工場だ
いっそ、それらをまとめて
ソーラーパネルで発電しようか

そんな ....
春には桜を見て
夏にはアイスをかじり
秋には紅葉を見て
冬はこたつで丸くなる

その間、その間
暫時体は痛い

それだけ?
それだけ

猫生ここに尽きる
信がない真がない義がない勇気がない愛がない
代わりに
せこいこすい汚い小賢しい
あるのは
うらみつらみねたみそねみ

滅びるのに十分案件です
私は通路、媒介する物
表し在るのは
只ひたすら
鎮まり明るむ意識に
到来する物
郊外にあるダイソーで
紙で作った三角帽子を買った
すでにアマゾンでは
大きな音のするクラッカーや、
笑いを誘う白鳥パンツとか
ザビエルのかつらも買ってある

――今日は息子の誕生日――
 ....
読点でできた蛙


なのか
蛙でできた読点なのか
文章のなかで
勝手に
あっちこっち
跳び廻る





読点でできたお酒


ヨッパになればなるほ ....
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