なにも伝えられない
こんな夜は

静かにあなたの詩でも読んでいよう

なにも言えない
こんな夜は

静かにあなたの歌声でも聴いていよう


今夜だけは

あなた
ひとりでい ....
まあるい泡を
ぷくりと吐いて
そっと寝床を抜け出す
水の流れは
暗いぶん少し冷たい
おびれとむなびれ
ぷるぷる舞わし
水草の間から
夜の空を見上げた

真昼の水面を
きらきら照ら ....
玄関のチャイムが鳴ったので
仕方なく立ち上がろうとしたら
背中の上に
重たい鳥が
止まっていた

「どいてくれますか?」
黄色の羽根を
ぱたり、と閉じて
ずん、と居座る
「私は止ま ....
胸騒ぎがするので
メリークリスマスと
小さな声でつぶやいてみた

すると
それが合図だったかのように
リンゴが枝から落ちる

落ちたら
すぐに
腐ってしまう
それはいつものこと
 ....
夏のぬくもりってどんなの?と少女、軋む氷のかけらを溶かす

この雨が上がればさよならの予感半袖の先爪に塗りこむ

果汁がどのくらいの夏ならいいの太陽と日焼け止め調合

何も考えずに揃って鳴 ....
《人たらん》


人たらん人になりたいと 男は思いました

道程などと つぶやきながら



人がたらん人がたらんと 別の男がいいました

道には人が あふれかえっているの ....
「フラノ」というレストランで
イタリア料理を食べてから
私は回想バスに乗り
帰るべき家をさがす旅に出た

バスが「いのちの相談センター前」を通過するとき
入口に行列ができているのが見える
 ....
汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に ....
先生、わたし怒ってた
だってね、やったことが酷すぎる
あれはどう見たって 虐待よ

だけど、先生、どうしてこんな早く死んじゃったの?

わたしはもう、あのころの先生の歳になりました
こん ....
今、きみ
東京都渋谷区
スクランブル交差点と呼ばれる
モノクロボードで
にゃー、と一声
叫んだと同時に
爆走を開始
早く早く
風より早く
器用に人の群れを避ける
そこら辺で一番の
 ....
カルピスソーダの海
泡を吐きながら
魚たちは行く

どこまでも
遠く
地平線も、宇宙も
飛び越えていく

糸電話の関係
切れたら
もう、それっきり
地球と君を繋ぐ
サテライト ....
白鷺の羽音の通り過ぎるその、揺らぎ
一面の青葉、その遠くで駆ける声、という声
ここにきて姉は心から、静かに千切れてしまった
さあ行こう、にも飛ぶための脚は足りず
退こうにも継ぎ足す、言葉も無く ....
境界に ぬぎすてた 皮膚と肉を
まいあさ まとう直前 わたしの
あばら骨のすきまに 火を
ともして くれているのは
誰だろう
わたしは生まれてはじめて
暗い海の上を帰ってきた
海は、波は、そのたえまないざわめきは
常に舟をとりかこみ
あたりまえのようでありながら
のぞきこむと
そのたびに
あまりにも
おそろし ....
うざいからでてって
さむいからあたしの上着をきてきなよベイベーお金ならポッケのなかよ

マリオがぺこぺこひかるマッシュを食いハイパーになる夜明けまでくりひろげよう
恋に落ちるまでパーティー ....
鍋のなかに
台風が生まれた
鍋のなかに
溺れてるひとがいた
お玉ですくうと
意識をとりもどし
あわてて帰って行った
料理ができあがる頃
あなたは帰ってきた
助けてくれて
ありがとう ....
低く垂れ込めた
嵐の雲のなかへ
灰緑色の階段が続き
海は大きなちからに
踏みしめられるように
しろく崩れながら
膨らんでは混じり合い海岸線を削ってゆく

風はいっそう強くなり
雨と潮 ....
手に届く場所にあること。化石は青かった。この皿に、ワタシハ上ト下ヲカキワケテ。
新しい宗教が生まれる度、医学書に項目を加える夢。それでも、裂傷は点を結んで、形をととのえる。ノゾク。沓と傘を。
狩り ....
 
産まれた時から
そこには あって
 
触れた感触などないのに
そこには あって
 
 
ちいさな
それはそう
とてもちいさな
 
 
溢れているよ

言うか言わまい ....
足元の
蟻は点で
点は繋がって
線になるのなら
わたしたちも線なのだ
けどちぎれたたましいは
そのまま

拗ねたそぶりをして
気を引きたいけど
君が見てるのは
空なの
大きいね ....
 
 
あなさびし、
って
三十回言うと
幸せになれるらしいよ
 
酷く輝いた瞳で言う君に
一抹の不安を抱えた僕は
言わなくていいよ

少年のように返した
 
別に言っても ....
こちらにいらしたあをの過程さん、がいなくなって、
私にはどうしてもどうしても、彼を、とか彼に、とかの詩や散文は書けない。
ただ、これから私が書いていく詩の中に、少しでも良いものがあったら、
そこ ....
月が満ちたとき

手をつないで 一緒に 夜道を歩いた

月が半分になったとき

来ると信じて 部屋で ずっと待った

月が細くなったとき

涙で形が変わった

月が姿を消したい ....
決めた!


先に「愛してる」と言ったほうが 勝ちということにしよう!
道端に傷ついた
音符落ちてた
すぐに崩れそうなので
そっと拾い上げて
家に持ち帰り
ちり紙ひいた
丸い缶々に
いれてやった
何をしてしてやれば
いいのだろう


ピアノの上に置 ....
ある日
耳を失った少年は
歩いている道で翼を拾った
少年はその翼を背中につけて
ふわふわと自由に飛んだ
何も聞こえるものはなかったけれど
少年は音を取り戻した

ある日
目を失った少 ....
万華鏡

おつきさまをみた

おつきさまもみてる

そちらから見た世界はどうですか

くるくるまわっております
濡れそぼつ手で
旋律を撫ぜるかのやうに
彼は私の
両の乳房に、そつと
指を這わせてゆき
 
それはあたかも
神聖な儀式であるかの如く
誰も目にすることのない
真つ暗な室内で
執り行 ....
国のためには死ねないけれど
恋人のためなら死ねると思う

そんなことを言う若者が増えてきたので
国は美しい女の振りをして
全国の若い独り身の男たちに
情熱的なラブレターを送りつけた
まん ....
うちわをあおぐ
私は
縁側で
入道雲を{ルビ見遣=みや}る

庭では生垣が
真っ青な息をしている
深い静けさに みちて
遠くで ひもす鳥が ないている

山の ふもとを流れ ....
石田 圭太さんのおすすめリスト(1522)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こんな夜は- 乱太郎自由詩24*07-7-17
碧い魚- LEO自由詩30*07-7-17
ペズゥ- 小原あき自由詩32*07-7-17
モンスター- 大覚アキ ...自由詩1807-7-17
もぬける夏- 唐草フウ短歌14*07-7-17
人たらん- るるりら自由詩9*07-7-17
回想バス- 小川 葉自由詩6*07-7-16
雨やみを待っている、僕ら- Rin K自由詩37*07-7-16
一つの区切り- 池中茉莉 ...自由詩3*07-7-16
同じ空- 倉持 雛自由詩907-7-16
サテライト- アラモー ...自由詩507-7-16
今も遠くの風が吹いている- 霜天自由詩607-7-16
そろもん(出勤の話)- みつべえ自由詩507-7-15
灯台- 美砂自由詩3*07-7-15
最後のお願い- モリマサ ...自由詩807-7-15
ヒグラシ- 小川 葉自由詩407-7-15
七里ヶ浜にて- 銀猫自由詩25*07-7-15
偏在や躁暴- クマクマ自由詩607-7-15
未熟児- 青井 茜自由詩8*07-7-15
ちぎれて- ももんが自由詩307-7-15
"あなさびし"- ゆるこ自由詩20*07-7-15
あをの過程さん- ふるる散文(批評 ...12*07-7-14
私と月- 森下 流 ...自由詩7*07-7-14
決めた- 北大路京 ...自由詩15*07-7-14
羽の折れた音符- hiro自由詩8*07-7-14
ある日の拾い物- ぽえむ君自由詩11*07-7-14
万華鏡- れんげ自由詩907-7-14
自慰- 山中 烏 ...自由詩13*07-7-13
戦場へ- 楢山孝介自由詩12*07-7-13
終日_(ひねもす)- こしごえ自由詩21*07-7-13

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