どんなに近くても
どんなに近づいても
あなたとわたしは別の人
けっして同じ人にはなれない
一人は独り

さみしくてもかなしくても一人
うれしくてもたのしくても独り
ちぎって分けあうこと ....
一夜限りの戯れでも
君の手が{ルビ私=わたくし}の乳房に触れた時
蜻蛉、来たりて
今、この恋は{ルビ私=わたくし}の精神から羽ばたいて
現実のものとなりませう

くれないの紅を塗り終えて
 ....
  君を愛する
  と告げるとき
  その言葉にわずかに
  哀願の響きが混じった



  それを嫌ってか
  いつからかその言葉を
  告げなくなった恋人に
  それでも愛して ....
夜に開いた
隙間を
埋めるように
雨の旋律が
耳に届いて
孤独にいる者の
遊び相手と成りはしないだろうか
滴の奏でる音が
たった一人の為の
優しさとなって
降り注いで
あなたは雨 ....
菜の花畑で見る夢の

差しくる日影も目映くて

菜の花畑で見る夢の

{ルビ解=は}つる思い出 風を追う


青陽の影

かげろうの刻

薫り合う間に

{ルビ翔鳥=か ....
きみが森にはいれば
木々は青さを増し
きみが空に手をのばせば
雲はきみに近づこうと雨になり地におちる
きみが猫にふれれば
その三毛猫は、2丁目界隈の王になる

海がみたい、君がときどきそ ....
一.


番号をつけるかわりに
名前をつける
えんえん正しい
回路
いつか誰かにのぞまれる手
という呪文




二.


ステップが日の長さに合わない

れんげは ....
みなさんどうしてそんな顔してるんですかと
もう猫も言わない
電車はいくつもの死体を引きずって走る
国民みんなにワライダケを月一回配給すればいい
ついでにあんこにくるんで北朝 ....
水仙の花のように 
できるかぎりの背伸びをして 
星の花びらの中心に開いた
黄色い唇から 
恥ずかしげもなく 
むじゃきな唄を奏でたい 

( 昔々
( 少年ナルシスは 
( 自らの ....
あなたがいないと生きられない
なんて、けなげぶってみたり。
甘いあまい生クリームを泡立てて劣情したりしています。
毒づいても、甘い痛みと手を離した時のつめたさだけほんものだから、
きっときっと ....
月のしずかを詠むほどに

月を
寡黙に封じ込む


 聴きそびれていたかも知れない
 のに

 細い肩には雲をのせ
 風をたよりに
 風さえも
 去り


物云わ ....
私は3年ほど前から詩を書いたり読んだりし始めたので、紙媒体の詩もネットに流れている詩も量的にはさほど読んでいないので、色々思い込みや誤解があるかもしれません。その上で思うことをいくつか書こうと思いまし .... 涙を混ぜる、という行為には
冬の夜は長すぎる

ひつじが百匹を超えたら ふいに湧き出す
僕って何だろう、みたいな問いかけに、いつも
たまたまこの星に生まれて
たまたまこの国に来 ....
あおむけになって寝て
しゃべって笑って
ふっと黙って

あおむけになっているところだけ舟

ひとりぶんの

ちいさな


{引用=
私は目をつむり、水のゆらめきに合わせた動きの ....
あるところに男と女がいて
であって 好きあって
子供ができて 家庭を持った

あるところにできた二人の家庭は
明るい家庭で
子供は二人
跳ねて 飛んで

子供の頃によ ....
きれいな心の人が書いた
きれいな詩は傷つく

死ななきゃいけないって言われてるみたい

あいしても
濁らないひとがいるのはなんでなの

何が違うの


心のきれいな人が作る詩
 ....
 生きていること 死ぬことの不思議
 さなぎのような体の中に 
 閉じ込められた私の意識
 息を吸うたび膨らむ胸郭 
 心地よい空気の移動
 耳の奥で脈打つ血のうねり
 私にしか聞こえない ....
降水確率が
七十パーセントだとか
予報された空から
雨は得意げにやってくる
ビルとビルの隙間を
灰色に染めていく
知らない顔の持ち主が
逃げるように通り過ぎていく
少女は傘も持たずに
 ....
あたしのいちばんでいたい

けどそれはわがままだから


そう言ったキミ・


わがままじゃないよ

だから
あなたのいちばん

私にして下さい


そう言って泣いた日 ....
きみは
花のみるゆめ
よりも
冷酷さ

けれど
くちびるが
とじられると


小鳥が
鳴いてる
風が
吹いてる


きみは
ぼくの
好きなひと

そっと
やさ ....
夜の母校に忍び込んで
安い酒を飲みながら
グラスを窓から落として割る
黒板に一筋の白線
暗闇を引き裂く流れ星
先生、わたし正しい答えなんて、大人になっても分かりませんでし ....
読みかけの雑誌を開いたまま あのひとが
透明なルリルになってしまった

笑みもそのまま ときめきもそのままに
ガラスのルリルになってしまった

うす青い 摩天楼の最上階
ここでは 音がこ ....
洗濯物を取り込む音が
二階のベランダから聞こえてくる
言い争うことも無く
君はもう産まない
とつぶやいた

僕らは同じ悲しみを
分かち合って生きる
多分同じくらいの
分かち合えな ....
小さい頃は
家の絵ばかり描いていた
庭付き一戸建て
という物質が
人生の最終形態であると
そう思っていた

今でも
画用紙を与えられれば
わたしは庭付き一戸建ての絵を
あの頃より
 ....
愛することは
憎むことに似ている

君が月明かりに照らされて
僕に背を向けてそう呟いた

相変わらず怒った顔していて
まるで
世界に喧嘩を売っているようだ


僕は額の青いあざを ....
ふとしたきっかけで
王様と知り合いになった

漫画喫茶だった
王様は玉座に座るように
リクライニングシートにもたれ
隣のブースに居たわたしに
飲み物を取って参れ
と言った ....
{引用=
クラヴィ・ヴィエイヤールは小さかった

どのくらい小さいかというと あなたのまぁ 半分くらいで


俗に 小人と呼ばれる 種類の人間だったのかもしれなかった

けれど

 ....
錯綜している視神経の
からまりあった編み目の間に
ちいさい魚が
かかっている

つめたいつめで
そっとつまんで
涙腺の中へ
放してやろう
水草があれば尚いいが
涙腺の底には
 ....
公園の
ぶらんこの前に
散乱した
足跡

視床下部に
舞い込んで
そこで朽ちる
落ち葉

はい
だいじょうぶです
わたしは
元気です
柵の外には自由が溢れているのに
何故か人は柵の中で生きる
ちょっと跨げば乗り越えられるのに
誰も跨ごうとはしない
自由の身になることを恐れ
しがらみから解き放たれることを拒絶し
狭い柵の中 ....
uminekoさんのおすすめリスト(1059)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとり、一つ- 詠乃自由詩207-2-27
蜻蛉、来たりて- 北乃ゆき自由詩8*07-2-25
恋人よ- 嘉野千尋自由詩9*07-2-23
ノクターン- LEO自由詩42*07-2-18
春色夢譚- 朱雀自由詩11*07-2-7
美しいもの、きみがうつくしくみせるもの- 八月のさ ...自由詩807-2-6
断片集「リバーリバー」- 簑田伶子自由詩25*07-1-29
ちくしょう- 水在らあ ...自由詩38*07-1-24
水仙の花- 服部 剛未詩・独白9*07-1-18
苺姫(なんて安直な甘美さでしょう)- R自由詩207-1-14
月歌- 千波 一 ...自由詩28*07-1-12
紙媒体の詩とネット媒体の詩の違いについて- ふるる散文(批評 ...13*07-1-10
サークル- Rin K自由詩32*07-1-8
あおむけになって寝て- ふるる自由詩19*06-12-20
あるところに- 水在らあ ...自由詩74+*06-12-19
フェンス- とうどう ...自由詩13*06-12-17
私は死ねない- 月夜野未詩・独白15*06-12-14
雨の降る街で- 青山スイ自由詩2006-12-5
・壱・- はち自由詩706-12-5
風のキス- 青色銀河 ...未詩・独白506-12-2
明日- ________自由詩8*06-12-2
透明なルリル- 藍静自由詩29*06-12-2
空にあってよかった- たもつ自由詩2106-12-2
いえのえ- 吉田ぐん ...自由詩1106-11-30
- ごまたれ自由詩12*06-11-29
王様- 吉田ぐん ...自由詩2006-11-29
クラヴィ_ヴィエイヤール- もも う ...自由詩59*06-11-26
涙と魚の相関関係- 吉田ぐん ...自由詩1606-11-18
ゆっくりでいいと思う- 吉田ぐん ...未詩・独白506-11-18
どうしようもないこと- 恋月 ぴ ...自由詩37*06-11-17

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