静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
雨が抑えている
気持ちにふたをして
重くのしかかるのは
度の強すぎる眼鏡のよう

咳こんだところで
深く吸ったところで
するのはただ、土のにおい
しみてゆくしみてゆく
こころもぬれて ....
ことばの森の中
今日も歩き続ける

迷い込んだ
ずっと奥深く
流れていく
ささやかな小川は
さら さら と
どこに
流れ着くのだろう

ことば
それはただの
ツールにすぎない ....
もう

いっても
駄目
わたし
記号
記号
記号。

もう
どこにも
行けない
わたし
記号
記号
記号。

あかるい
あかるい
おひるやすみ

きゃっきゃ ....
いちど曲げたところを
直線に戻そうとすると
ほかのところが曲がる
針金のように
街なかで白い小鳥を配っていた
籠に入ったたくさんの小鳥を
小鳥配りの人が要領良く配っていく
受け取らないつもりでいたのに
いざ目の前に出されると受け取ってしまう
わたしが手に取ると
それは ....
わたしの棲む場所を流れる川に
水はない

誰かが
橋の上から捨てた言葉を
灰色のさかながついばんでいる


     *


夏の暑い日、わたしは
忘れてしまいたい過去の過ちと ....
鏡のしくみで
生きている

笑うと
鏡も笑ってる

光の世界で
くしゃみした
永遠の
瞬きのように
髪が耳を隠すくらいに伸びて

長髪にするの?

妻から皮肉にも取れるクエスチョンを受けて
久しぶりの散髪

ザクザクと刈り取られ
半分になった髪は
散髪前とまるで印象が違うから
 ....
{引用=(身体がふたたび目覚めはじめる)}

窓の内側
さわやかな風が
やわらかいレースの
カーテンをひるがえす
初夏のひかりが
まぶしすぎた

屋根の上
反射する水面の
ゆれる ....
 
英会話学校のパーティで知り合ったバーナードは
JICAの研修生として来日していた獣医のエリートで
扉という扉を開けてくれ
食事のときは女性の椅子を引く
印象的な紳士だった

街のカフ ....


英単語帳の表紙を飾る茶色い犬の目が
わたしを見ているようで
たまらない気持ちになって
そっと本を裏返す

だからと言って
何から逃げられたというわけでもなく
明日の朝わたしはい ....
1秒1秒・・・――
 
 
そんなの一瞬で過ぎるからって
 
 
見てみぬ振りするの?
 
 
 
1秒だって、大切な時間
 
 
戻ってはこない時間
 
 
 
  ....
静かな夜に
とけ込むのは
喉を鳴らして
響く声

追憶の波際で
鳴り響いては
なんとか
つなぎとめている

窓から見上げた空
あの星に
届きそうもない距離を思い
見上げた角度 ....
手の中の白が震えて
私の涙腺は崩壊した


白の機械に届いた
メッセージ


「ちゃんとみてるよ」って、ありがと。


(慰め)の気持ちが1ミリもない
(何気ない言葉)が何より ....
あったかくて親密な壁との対話に
身体の内部が地震になるほど
たましいがふるえすぎて沈んでいたんだ
そろそろ何か、雌豹なムードを求めたくて
つっかけ履きで捨鉢気分で
買い出しっぽく突然外へ抜け ....
掴みきれない砂を
別れ際におとした
5月の夜空は
何も知らなすぎる

またね、と約束して
帰ってこなかった人を
悔やむ
その先に空白





・・・
わたしは正しい ....
長さが
ちょうどいいので
いつもその道を歩いた

長さは長さ以上に
距離ではなく時間だったから
帰る家もなつかしい

廊下の床がゆるんで音が鳴るのは
散歩と人の長さが
同じ距離に ....


眼を閉じるとそこは
金木犀の香る秋のベンチで
横には
もう何度も思い出しているから
びりびりの紙のようになってしまった
いつかの君が
黙って座って煙草をすっている
周囲がいやに ....
またもや不意打ちに
なげこまれたアクシデント
水面がざわざわ騒ぎだす
バリケードをはりめぐらせたつもりが
いつもほんの一瞬のスキをついて
とびこんでくる



ズン と重く腹にしずん ....
思いこみ

 本気で好きになったのは

本当の そのひと

   じゃなかった
いいですか
すべてのニワトリは
自分で殻を割って
生まれてきたんですよ

と叱られた思い出

いまなら言える
僕はニワトリじゃない


   *


あまりの暇にたえかねて ....
俺の会社は、なぜか各大学の空手部、相撲部、柔道部、レスリング部のOBが集まるところで、派閥もいわゆる学閥ではなく、格闘技別と言った雰囲気がある。
ちょっと不思議な会社かもしれない。
俺はボクシング ....
たった
一つの愛しみを
抱いて
思うところを
見つめ
寄りそう人の
片時


ほほ笑んで
いる
貴女の
握りしめた
左の手の
小さな 小さな
種に
なりた
 ....
僕が時々
夕食を買いに行くマックに
いつも立っているクルーの女の子

いつもオーダーを取りながらも
唇が乾くのか単なる癖なのか
唇を湿らすように舌を
チラチラのぞかせる

唇から漏れ ....
{引用=気がつくと私は朝食を食べていて
ちょうど大根の葉の炒め物を乗せたごはんをお箸で持ち上げようとしたところだった}


突然ですが
はだしの生活を始めて
そろそろ3年になります
コン ....
かみさま、
ぼくの手はどうしてこんなにも
醜いのですか
骨を辿る指先も
愛するための掌も
確認する手首すらも
きもちわるい
のに

桜が散ってしまって
ごめんね、ビーグル

 ....
{画像=080407223859.jpg}
遠い日に想い出すことはなに?
近い日に想い出すことはなに?
振り返りながら君は笑って言う。
なんだろ、何かあったっけ。

真に孤独である意味はな ....
そっとくちづけるかのように
首筋に立てた牙が血液を辿ってゆく
やさしいじかん
一度だけ閉じられたガゼルの眼は
空を仰いでいたけれど
若草は映らなかったに違いない
荒野の果てにいる動物は
 ....
新しいものが
古いものを
見おろしてる

とても高いビルだ
天井のすぐ裏に
空がある

人の高さでうがいする
海の底で死に絶える
名前を持たない
魚のように

今朝はまた
 ....
uminekoさんのおすすめリスト(1059)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
静けさを測る- rabbitfighte ...自由詩37*08-6-29
抑制雨- 唐草フウ自由詩18*08-6-28
アリス- こゆり自由詩16*08-6-1
記号- ki自由詩108-5-23
針金のように- ここ自由詩608-5-23
できごと- 小原あき自由詩34*08-5-17
水の空席- 望月 ゆ ...自由詩49*08-5-13
鏡のしくみ- 小川 葉自由詩308-5-8
髪を切る- kauz ...自由詩11*08-5-7
青の深呼吸- こゆり自由詩15*08-5-6
クレヨン- 石畑由紀 ...自由詩9*08-5-5
そうして大人になる- 春日自由詩2*08-5-5
【1秒】- sayuri自由詩108-5-5
未完成のアンサンブル- こゆり自由詩9*08-5-4
車内で- 三奈自由詩7*08-5-4
絵日記- jin自由詩908-5-3
ああ- 唐草フウ自由詩7*08-5-2
むずかしい散歩道- 小川 葉自由詩1108-5-1
君を思い出している- 吉田ぐん ...自由詩2508-5-1
内面鏡- 渡 ひろ ...自由詩26*08-5-1
A.- Wasabi 短歌508-4-30
壊さない人- RT自由詩28*08-4-30
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むすんで_ひらいて_春の陽よ- ひより自由詩18*08-4-21
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ビーグル- 士狼(銀)自由詩11*08-4-9
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チーター- 士狼(銀)自由詩4*08-4-6
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