浴室から
ヰズミ

あわあわして
浴室であわあわして
からだにあわあわして
指先で書くでしょう?
でもね
気づいたのです。
相合傘が
あいあいがさが
あーいあいあい
あいあいがさが

もう

だめなんですよね。

書けなくなっていることに。
冷やしたワイン飲んで
いきおいは、あったんですが
ねえ。


あなたの名前
だけなら
いけるんですよ。

書いて
そっと撫でても。

わたしの名前
だけでも
だいじょうぶですよ。

書いて
ぐるぐるって
にごして。

でも、
相合傘は、
書けませんでした。


あなたも、
ひとりの人間で
わたしとおなじ
つよさやよわさ、もっていて、
見た目より
おくゆきも、ふかみもあって、
見た目より、
ほころびやすくて、うすっぺらで、

そんなこんなをみんな
からだの中にもった
人間だって
知ってしまったから。

私の書く
あなたの名前
だけに
すべてを含ませるなんて
できない。


あなたから見た
あなた
って、
なんですか?

あなたから見た
わたし
それも
わからない。

そんなこんなをみんな
ひとつのかさにしまおうなんて、
むしがよすぎる
きがして。




げ、
こんな
鼻糞ポエム
なんで出てきたんでしょう。

お風呂場のタイルに
なすりつけて
からだをきれいにながして
よーくあったまったら、

空のワインのビンで
そんなこんなをみんな
ノックアウトして
あしたにそなえて
寝ましょーね。

バイバイ☆


自由詩 浴室から Copyright ヰズミ 2006-11-04 11:56:32
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