いつかお姫様が
しゃしゃり

いくじなしのぼくは
竜なんかと戦いたくないので
なまけもののロバとサボテンのよこで
だってさ〜
でもさあ〜
なんて言い訳ばかりしてると

白い馬にのったお姫様が
さっそうとやってきて
さあもうだいじょうぶよ
わたしが来たからには
あなたのすべてを愛してあげるわ
だめでもいいのよ
よわくていいのよ
なーんて

ぼくの今までの間違いも
ぼくの今までの罪も
ま、たいした罪は犯してませんが
情けない、ちょっと人には話せないような
恥ずかしいエピソードも
みんなまるまる許してくれて
朝日のような微笑で
竜だってぼくの代わりに退治してくれて

そんで手柄はぜんぶぼくのものにして
恥ずかしそうに
ぼくの後ろによりそい
わたし、この人と結婚します
なんて頬を赤らめて
全国民に宣言する
鳩がとぶ
紙ふぶき

いくじなしのぼくは
いつかそんなお姫様がやってきて
ぼくを救ってくれないかな〜なんて
思ってたけれど
けっきょく下町の女の子にさえふられてしまい
なぜふられたかとロバと相談した結果
やっぱ自分を救うのは自分でしかないとゆう
あたりまえのことに
やっと気づいたのでした

きょうはお城では結婚式
お姫様はちゃんと
勇敢な王子様が迎えにきたらしいよ
ぼくだっていつか、ね。










自由詩 いつかお姫様が Copyright しゃしゃり 2006-11-13 19:56:08
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