砂の羅列
土埃舞う
少女のスカート
紺色の切れ端
幾星霜
水気を徐々に含みながら
営みというにはあまりにスローで
一回の瞬き
菩薩の腕
老いた人のようにひび割れているのに
優しく温 ....
蔵の中に閉じこもりたい
ひんやりした冷たい空気の
喧騒から逃れられる場所で
骨董品やら
古文書やらに囲まれて
しばしの間でいい
現実から逃避したい
花をあげよう
海に生に死に始まりに終わりに
全てを包む海に
一つだけ花を
           160728

猫カフェの無料ドリンク券を押し頂き
帽子屋へ急ぐ
この暑さでは帽子が無くては耐えられない
お目当ての帽子屋には女物の装身具、
アクセサリーなどが所狭し ....
古い家財道具を片付けながら
スピーカーから音を鳴らす
若いあの人の声が、聞こえてきた
突然の、夏だ
憧れの、あの季節
可愛かったあの子、すらりとした脚
どこかへ、何かへ、気持ちだけが走り出 ....
涙がこぼれた。午前7時まえだった。レフォルマ通りを過ぎたところにある、緑の木々に囲まれた小さな公園を出て、教会前の、溝に空のペットボトルや食べ物 のかすが投棄された下水管の匂いのする路地を、歩いていた .... いつの間にか私はすっかり健康になり
霧雨が降る夏の日に
じっとりとした汗をかくようになりました
決して集めることのできない水滴を
体に吸い付けて
はじき出して

感官としての人差し指を
 ....
  温雨


雨に洗われた
針葉樹の隙間から顔を出し
ヒヨドリは不思議そうに首を傾げる
蟻の休日
うつろな目をした夏






        一緒くた


    ....
帰らなきゃ
と君が言う


また
何もないところから始める


まだ
何もなく
すべてにつながっていた
明日に帰ってゆく


私も
帰らなきゃ


また
君に会う ....
青空を突き抜くように投げていく破裂しそうな夏の林檎を 恣意的にはなす術も無いがときに僕のマックが代弁してくれるだろう
僕のOSは古すぎてもうあたらしい言葉を紡げないから

内緒話しを夜通ししてみたいんだ       ケ ....
         160726

大至急送れの信号弾が飛んできた
地平線の彼方からの味方からだね
次は7色の花火 センコウは消えて
敵兵ばかりがうろうろしているから
気をつけろの暗号さ
 ....
雨が降っている
傘にも人にもビルにも

テレビを全く見ないので
梅雨が明けたかどうかはわからない

そんな私にも雨が降る
皆同じように濡れていく
うたうときいつも
だれかの上にいる 君は
いろんなものの由来にくわしい

グレープフルーツやざくろ
牡牛座やチョコチップクッキー
元素記号とか七夕とかサッカーチームとか

でもそれらが ....
                           160724


カタンカタンカタンカタンカタン、快いリズムの風に乗り
お母さんは西瓜を半月形に切ってから4等分する
電車もご機嫌 ....
ベランダを覆いつくすケヤキの枝に
キジバトの巣がある
朝六時
キジバトの鳴き声で眼が醒める

ジュウイチジニキテクダサイ
ジュウイチジニキテクダサイ

十一時に?
どこへ?

夢 ....
クラッシクが流れるカフェ 香るホットコーヒー
タバコの煙見つめながら もの思いにふける

本を読んだり 瞳を閉じたり 緩やかに過ぎる時間

カフェの空気に溶ける無口なマスター 波うたないカフ ....
スーパーマリオカートというレースゲームの最後にはレインボーロードってステージがあって、まっ黒な宇宙空間みたいなところに浮かぶ七色の床の上、マリオたちが走ったりぴょんて跳ねたりするんだけど、ぼくはマリオ .... 夏になると
私の中の情熱が少年のかたちになって
駆け出す
迸る光と熱のただ中へと

緑かがやく丘の上で
積乱雲の巨塔を見あげ
四方から降りそそぐ蝉の声を
またそれらがふと止んだときの静 ....
本当に美しいものは

言葉には表せない



それらを再現できるのは

読み手の魔法なのだ
夏雲を見上げると
君がいたグランドを思い出す

フェンスの向こうの
湿った土の匂い

古いグローブ
蝉の声

いつしか自分も年をとり

陽炎の中
長い一生をとぼとぼ歩いてる
 ....
静かが覆い被さってくる
喚き立てても
逃げてみても
追いかけてくる
どこまでも
必死になって
走り続ける
朝陽に迎えられても
静かがそこにいる
偏頭痛を伴って
この身を雁字搦めにす ....
つかみそこねた声の粒が
まるで赤い宝石のように
風に舞って堕ちていく
はらはらと

ぬるっとした感情を持て余して
動けなくなった

なんで手に入らないんだろう
時空の歪みに心を寄 ....
   太陽の匂いが漂うんです
   懐かしいあの土手沿いの道の一画に


   両手から
   はみだしてしまう大きさの
   おおきな亀裂のあるトマト
   とうさんが  ....
言の葉を意味も無く
黙々と繋いでゆく作業は辛い
肩を落とし
改札口を出るとほどなく家は近い

商店街を彷徨いながら
肉屋の前に佇み
揚げられるかたまりを眺めた
一個100円のコロッケを ....
埃っぽい一日が暮れかける
ゆくあてもない想いが影といっしょに夕闇に溶けて行く

ちっぽけな哀しみを手のひらで転がして
ため息にも似たつぶやきを繰り返す

幼い頃母に背を押されるようにして嫌 ....
絶対零度を維持して推移してゆく君の機嫌は地球の天候を狂わしてしまう
朝食のトーストでさえテーブルの向こう端の原野に追いやられて僕は
親友の結婚式の引き出物のスプーンのようにこの家に居場所のない余計 ....
たわんだ膚のなかで わたしは
蟹の夢をみている
甲羅を脱ぐ蟹が いま来た波に溺れかけて
まだ柔らかい腕がふるえるように動いている
水ぶくれみたいに 頼りない体

日焼けの背中に水ぶくれ ....
白いシャツを着せられていた
脱ぐことも赦されなかった、そのシャツを

声を発するごとに
胸の真ん中についた、赤いしみ
どんどん大きくなっていく、赤いしみ

   (人とすれ違う ....
大海原に浮かぶ月
足元の砂に
ちりちり打ち寄せる
光の欠片

溶液になった
クラゲの悲しみ

強いひとにも
朗らかなひとにも
悲しみはある

それは弱さでも
やま ....
かんなさんのおすすめリスト(1332)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
くう慕情- 秋也自由詩2*16-7-29
隠れ場所- 坂本瞳子自由詩1*16-7-29
生きてください- リィ自由詩3*16-7-28
しちぶんめの夏- あおば自由詩5*16-7-28
流行歌- うめバア自由詩416-7-28
メキシコ- 天才詩人自由詩316-7-28
風のつよい日- マチネ自由詩516-7-28
夏と雨の短詩・五編- ただのみ ...自由詩11*16-7-27
始発と交わる地平線- AB(な ...自由詩3*16-7-26
青空を突き抜くように投げていく破裂しそうな夏の林檎を- 北大路京 ...短歌916-7-26
Hey__Joe- 梅昆布茶自由詩916-7-26
始発と交わる地平線_- あおば自由詩3*16-7-26
夏始め- 藤山 誠自由詩116-7-26
歌っている- はるな自由詩416-7-26
西瓜- あおば自由詩4*16-7-24
七月の忘れ物- たま自由詩16*16-7-24
カフェリズム- 星丘涙自由詩2*16-7-23
重い身- さわ田マ ...自由詩4*16-7-22
夏の日々- 塔野夏子自由詩7*16-7-21
文字- ガト自由詩6*16-7-21
残像- ガト自由詩3*16-7-21
静か- 坂本瞳子自由詩1*16-7-21
声の粒- もずず自由詩416-7-20
真赤な太陽- るるりら自由詩20*16-7-18
帰路- レタス自由詩716-7-17
夕暮れ2- 梅昆布茶自由詩816-7-16
モノトーンな朝に- 梅昆布茶自由詩716-7-15
- はるな自由詩316-7-14
シャツ- 為平 澪自由詩416-7-14
水母- Lucy自由詩13*16-7-14

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