僕は継ぎはぎのコラージュ
君は端切れで出来たパッチワーク
お似合いのカップルだと思うのだがどうだろう

僕は季節外れの風車
君は糸を忘れた糸車
似た者同士のような気もするのだが

もう ....
おかあさん、あなたのいない夏がまた来たよ
そうしていま選挙の時期です
口癖のように歌のように
あなたはいつも
社会貢献できてわたしの人生は幸せよ。
そう、甘ったるく高い声で
誰にも有無を言 ....
君のそろえた手のひらのくぼみに湖が
あるなら
ちょうど夜が明けて霧も晴れてきて
青い山々がすっかり見えるだろう

僕は湖畔に寝そべって
君に捧げる歌を作る
君がふっと息を吹きかけるだけで ....
わたしたちは小さな生き物です
(小さな生き物)
どの程度かというと
気にさわるほどの

空き缶の下 おっと
踏まないように ちょっと
たたらを踏む 
あなたのつま先にさしさわるほどの
 ....
奥深く海底の熱水床
わたしが今呼吸をしている処
群がる白い蟹は
わたしであるための遺伝子を
鋏で千切りまた繋げる

染色体を失った肉体だが透明ではない
保護色を身に着けたわけでも ....
卒業式の日に
飼っていたホオジロにリボンをつけて
冷たい空に放してやった
冬の鳥だから
冬の山へ帰してやったよ
せんせいの声も
ピアニカのドミソも
みんな憶えていたいけど
ばいばい
 ....
すべてにはぐれたまま
失われた魂は
どこへ帰るでしょうか
あなたが
安らかに眠るあいだ
ぼくは
夢を見たでしょうか
雨のせいで三月にしては肌寒い夜 ....
ミサイルが飛んで落ちてまた昇るまでのあいだ、
くだらない冗談をひとつずつ言いあって
河原の小石をうめるようにしていた
川釣りのおじさんが面倒くさそうに餌を投げてくれる
もしかしたら彼もみか ....
空っぽの硝子の鳥籠に
早春の光が淡く虹色に差す

そうすると
わたしはうすい水色の服を着たくなる

――籠の外では生きられない
  華奢ないきものだったはずなのに

  でも囀りは  ....
がんばったのだけれど・・・
あなたは いう

チセツなココロでは
リカイがデキナクテ
コレカラ どうしよう

ねえ
キラキラの ティアラは
何を 連想させるの?

プクプクの ド ....
私はとても図太い人間なので
あなたが歩いてきた途を
平気で踏み歩いて 生きてきてしまいました


私はとても胡乱な人間なので
あなたがくれたやさしさで
平気で鼻をかんだりして 生きてきて ....
冬の最後の陽光が自らを惜しんでいないと
知っていながら私は部屋で
あしたなどないと固く
信じ切って ただ

惚けていた
いまこの瞬間のかなしみを可愛がり
てのひらに載せたり
ベッドに寝 ....
隣りの家の小母さんは
ちいさくて可愛くて
とても珍しい
南の国の生まれだという小鳥を
とても大切にしていた
小母さんの宝物
知っていたけどあたしは
鳥なら空を飛びたいだろう
そう思って ....
二月のかげで
数が つめたい息を吐いている
冷凍されたトラックに
デコレーションケーキが詰められる

生きていなくてはいけないとぼんやり思う
その反対がわで
死んでいるべきだ が
 ....
またくよくよと絵の具を捏ねては黒くしているあなた
飛べないばかりか落ちていくこともできなくなったあなた
海だとか空だとか持ちだして悲しんでいる
いいよ いくらでも
このあいだふたりで行った ....
  花弁 さるすべりの
  あおい昏さにあかるみ、
  わたしたちは愛した 確かに
  弱さのかげにしおれた また一つの
  どうしようもない弱さ・ひとらしさを
  愛した 確かに  ....
  戯れに
  たまを投げ
  くれないの崖
  に、蜥蜴たちが{ルビ円=まる}
  い、女らから、嵩張る
  ち、をさそわれ、しらないまちの
  下水管にしたたっている師走の月の ....
息を止めるのも
生き方のひとつと気づいて
息を止めたまま
水に飛び込んだ

晴れていても
目に見えない透明な雨が降っている
名前も知らない人とのあいだにも
透明な出会いと透明な別れが
 ....
ここ意外に場所は無いように思えてくる
私はどこに向かうのか

打っては返す波のように毎日を過ごす
ただ ゆっくりと一生をかけて死んでいく


言葉はその場に留まらない
留まるのは重く無 ....
大根一本 一〇〇円
ステーキ肉一パック 二、〇〇〇円

畑から引っこ抜いたばかりだという
昨日まで大地に守られていた命
まだ十分に死んだとはいえない一つの命 一〇〇円
高いのか 安いの ....
あの日瞳に映った空は
きっと君のどこかに仕舞い込まれ
ときおり顔をのぞかせ驟雨となって
だれかに降り注ぐのでしょう

こころと身体は不可分です
ホイットマンが僕のどこかに
宿っていて欲し ....
じゃりじゃり、
雑踏をかみしめる。
私の口のなかは、
色々な音で異臭を放っている。

あなたの声は、
とっておきたくて、
まだ白いお皿の上においてあります。
あなたの声は影のように、
 ....
海に行きたい
夏の海に

あなたとの強い想い出の大抵は冬で
冴え渡る多摩の空の下から富士を望んだり
電車に揺られ詩的なものを探しに出たり
さよならを言えずに雑踏で握手を交わしたり
冷めな ....
  しろいつららが
  落ちてきそうで 落ちてこない午後


  まぬけな顔で 口をあけて
  なんの涙か 涙さえうかべて
  あなたがその 錆びた屋根をみている


  ぼ ....
けだるい朝
仕事に行くのもおっくうで
とりあえずコーヒーでも飲んでみる
そういえば
全てのものには重さがあった
部屋のサッシのガラスにも重さがあるし
この蛍光灯にも重さがある
 ....
自分の外側にぴったり貼りついている世界を
引き剥がしてゆく
すると
自分の内側にぴったり貼りついていた世界も
剥がれ落ちてゆく
すっかり引き剥がし終え
剥がれ落ち終えて自由になった
と思 ....
由比ヶ浜は沈んでいくときいつも産声をあげて泣いていた。はじまり、の詩句が似合う、弾けた鞠なんだ、追いかけるように後ずさる。泡。僕らはどこまでも形骸と化した空気を追いかけて、空に跳躍、する。

イカ ....
秋は漂うもの
木陰の道を蛇行し地の上を這いときには上空を舞う
風とは全く無関係に辺り一面を漂っていて
思いがけない屈折や飛躍をする
動物や植物や人間に時折吸い込まれては
全く無関 ....
よごれた皿を洗うことはたやすくできる
こころを洗うことは容易ではない

精神のよごれが頂点に達して
いつもこわれっっぱなしの回路をさらに脅かす
どこの惑星で治療をうけたらよいのか

基本 ....
こんなこと
すぐに言い出すべきじゃなかったし
ぼくはあれこれ言う前に
彼女に確かめるべきだったんだ
見抜くべきだったんだ

今日
ぼくは一人の女の子を
「不幸」にした
何度目 ....
かんなさんのおすすめリスト(1332)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
僕たちのために- 梅昆布茶自由詩1216-7-10
がいこつつづり- 田中修子自由詩16+*16-7-2
くぼみ- ふるる自由詩19*16-7-1
わたしたちは小さな- オイタル自由詩13*16-3-21
蒼と青と藍の底で- 乱太郎自由詩19+*16-3-17
みんな空へ帰っていく- yo-yo自由詩10*16-3-17
また眠りの終わるときが来るように- ホロウ・ ...自由詩4*16-3-10
ゆうやけ- はるな自由詩616-3-10
硝子の鳥籠- 塔野夏子自由詩7*16-3-9
あなたに両手- 藤鈴呼自由詩3*16-2-27
蒔いた種- 涙(ルイ ...自由詩116-2-27
誰か- もっぷ自由詩2*16-2-27
小母さんの小鳥- もっぷ自由詩7*16-2-27
デコレーションケーキ- はるな自由詩316-2-27
かもめ- はるな自由詩616-2-26
sarusuberi- 草野春心自由詩416-2-26
tama- 草野春心自由詩316-2-26
出会いと別れの雨が降っている- 伊藤 大 ...自由詩416-2-26
Someone's_life- 八雲みつ ...自由詩116-2-26
命の値段- イナエ自由詩10+*16-2-26
ミッション- 梅昆布茶自由詩2116-2-21
こえ- あおい満 ...自由詩1216-2-21
2016SS- たちばな ...自由詩14*16-2-5
tsurara- 草野春心自由詩4*16-1-23
重さ- 葉leaf自由詩416-1-22
悪_夢- 塔野夏子自由詩2*16-1-21
十一月、波打際- kaz.自由詩4*15-9-20
秋に思う- 葉leaf自由詩415-9-17
ちっちゃな宇宙船にのって- 梅昆布茶自由詩1815-9-17
そうやって僕は何回目かの- オダカズ ...自由詩2*15-9-16

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