残像
ガト

夏雲を見上げると
君がいたグランドを思い出す

フェンスの向こうの
湿った土の匂い

古いグローブ
蝉の声

いつしか自分も年をとり

陽炎の中
長い一生をとぼとぼ歩いてる

だけど今も

あの頃の君の
命を削るような
ひたむきさが忘れられない


自由詩 残像 Copyright ガト 2016-07-21 03:12:13
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