{引用=


うばっていくんだろうとおもっていたんだ
記憶もにおいも痛みも。
酸素さえぼくらは不必要に摂取してしまうのだから
なにかを共有することなんて出来ない



ひとつのせか ....
生まれた日から 疑問符と一緒でした
母の心に マイナスな思い出をうえつけた日でした
私のことが いらなかったのではないと
望んでたと きいたことはないけど
それすらも 確かめないで生きてきまし ....
ふと

足を止めたのは
なにかあったからでなく
なにもなかったからだった


足の裏になにかをうったえようとする
灼けた砂のいろがわかる
まわりの景色とおんなじはずだ
きっとそうだ ....
チョコの形は?
と聞かれて
僕は
恋を想い
デザートな時を飾る

チョコの色は?
と言われても
名も知らない君は
黙ったまま
バナナ一本のその日の食事に
ホワイトな明日が見え ....
思い出そうとして、思い出せないまま
思い出せないことを、思っている
みんなキレイで、神様みたいで、
キレイだってだけで、みんな神様みたいにきれいだ

季節が変わる/ハンドクラッピング ....
 
夕方の公園で男が一人
ブランコをこいでいる
くたびれた感じのスーツを着て
サラリーマンのようにも見えるけれど
首から上に頭は無い
代わりに
水の入った水槽が乗っかっている

水槽 ....
{引用=
夜と昼と海が三分割された世界で
神経や筋肉や骨格のことばかり考えていた
何を考えてるのって聞かれて
沈黙するたびに擦り減っていった何かに
ぽつんと謝る、

 (ごめんね い ....
{引用=ぼくはね、いろんな 色をもってる。
だれにでも あって、他ひとつとして ないやつをね。
ゆずれないんだ。そう、だから
ぼくは すがたを けして みせるのさ。
あれは まぼろし  ....
夜になる
麓に雪が降りる
白い路に、蛍光灯の光が反射して
瞬きの回数は増えていく
 
溶けて水になる前に
やわらかい握手をしたい
あなたは水になって
どこかへ行ってしまうだろうから
 ....
 
 
なにも無い
遠いところから
君はやってくる

名前を持たずに
やってくる
君の名前を考えている

夜十時で閉店した
ジャスコの二階フロアを
エスカレーターの下から
少 ....
こんなふうに
手足が生えそろって
二つの目と耳があり
呼吸も嚥下もでき
発語さえできる口があるのは
不思議なことだ
それが人間の
かたちとして当たり前に
認められているのも
不思議な ....
{引用=

さようならを二回いった
一度目はさよならっていった
くちびるの端で酸素よりかるく、さよなら、って
昨日の二度目のさようならは
きみの眼に沈むぐらい深く、さようなら、っていった
 ....
 
 
交差点の真ん中に
ダチョウが一頭立っている
たくさんの車や騒音に驚きもせず
ただ悠然としている

身長二メートル数十センチ
人より背は高いけれど
人がつくった周りの建物は ....
おねえさん
おかあさん
おばあさん

姉がかいた作文
大きくなったらなにになりますか
って題材だった

負けた と思った
すごい と思った

ありがとう
なんでもないようにそう ....

手の内に隠した、種を、気づかないふりしていてあげる

それが花になって、誰かを笑顔にするなら。



膨らんでいる、と君が言ったから
目を凝らして、枝を見た

そうではない、と気づくまでは、もう ....
たったひとつの恋文
それは今
長期保存用に加工されて
クローゼットの中で眠っている

わたしは父と
ヴァージンロードを
歩くつもりは
さらさらなかったのに
どうしても歩かせたいと
 ....
テイブルの下に
ひきっぱなしの布団
みかん転がり落ちてるよ
段ボールから猫

なんもないのはわかってるんだ
ポンコツ話も聞き飽きただろ
こっちもうんざりしてるから
冷蔵庫にはたまご ....
放課後の校庭に
ぽ つん と
うずくまり
動けなくなってしまったような時
くる くるくる と
上の方から降りてくる
白い
ふわふわとした
真綿のようなさみしさ

それらは
ぽふり ....
闇とともに冷え込む山林の
葉はかじかんで赤く染まる
熱を絞りだすように色づいて
焼け焦げたように枯れていく
臍の緒のように乾いた赤ん坊の手の平が
茎の上を這う苔の上に散らばっている
 ....
風になって
笛の音階をたどる
わた雲を飛ばしたり
しゃぼん玉を吹いたり
ストローは麦わら
吸いこめば体の芯が暖色に染まる
祖母のジュース
渋柿も老いた手の魔術によって
とろとろに熟成さ ....
僕と君とが引かれあった
その引力は
桜散るほどのちからで

電車の踏み切りで
隔てられた思いは
初恋の思い出

春の訪れを教えてくれた
ひとひらの桜の花びらを
失くしてしまわないよ ....
いつまでも たたえることなく ともだちでいよう

手動で電気をおこして蓄電できるタイプのラジオって
頼りにしすぎると心臓に悪い
今日の日はさようなら またあう日までを歌っていた
ラジ ....
 
父さんが
なれなかった父さんに
なろうと思う

父さんは
自動車が好きで
僕は
自転車が好き

自転車に乗る
父さんを
僕は見たことがないし
自動車を運転する
僕を父さ ....
据え膳の味を思い出さない男
なんて
今この時私より欲しいものがない
って言えない
なんて
あなたは
一体
どこまで
可愛いの


はしたない
口を引き裂いて
私は
今日も
 ....
旅の列車に乗り 
ふと車窓の空を見上げたら 
日輪の周りにあらわれた 
大きい虹の輪 

アルプスの頭上に広がる
いちめんの空が  
車窓の僕に 
何かを云っている気がした 
秋がささくれて冬になる

きっと もう
と、つぶやいているときでさえ
確実に近づいてくるものと そして
確かに遠ざかってゆくものとの あいだで
音もなく消えてゆく そのときのわたしをどうか ....
点滅を
毛嫌いするあなたに
会いたくない日曜日には
煙が遠くなびいて消える


うそです、
と笑っても
ほころばないこの摂理を
なぞるのが下手だったね
記号じゃなくて疎通がほし ....
あいという
あめだまをなめました
なんだかくすぐったくて
とけていくのは
じぶんのほうじゃないかって
ふあんになったので
はきだしました

すこし
こわかった



いぬは
 ....
{引用=

秋、なのですね

久しぶりにみる陽の
海峡の水の色は、
遊び心を誘った紺碧から
秘密をとりもどし/もどらされた ―◆■□
群青色ににぶく一変していました。

夏を泳いだ ....
二十歳すぎの男が
号泣という言葉にふさわしい
滂沱の涙を流して
人目を憚らず泣いていた


その涙は僕には絶対に経験できない

断言出来てしまう自分のこれまでの生きざま
が悲しいの ....
かんなさんのおすすめリスト(1330)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そうか、これもきみとのものか。- あぐり自由詩6*10-4-1
両親へ- 朧月自由詩210-3-21
ふと- 因子自由詩3*10-3-20
チョコレート- 乱太郎自由詩8*10-3-20
季節が変わる/ハンドクラッピング- rabbitfighte ...自由詩8*10-3-18
- たもつ自由詩710-3-17
白夜時代- 高梁サト ...自由詩13*10-3-17
みえない星- ゆうと自由詩2*10-3-16
雪溶けの前に- 結城 森 ...自由詩210-3-16
- 小川 葉自由詩5*10-3-12
人間のかたち- 岡部淳太 ...自由詩710-3-9
だから、さようなら- あぐり自由詩5*10-3-8
帰宅- たもつ自由詩610-3-7
おねえさん- 朧月自由詩210-3-5
魔法- クローバ ...自由詩3*10-2-1
恋文- 小原あき自由詩5*09-11-24
段ボールから猫- ゆうと自由詩11*09-11-23
ひとりの話- 明楽自由詩109-11-22
こうして少しずつ滅びるのだろう(秋)- 木屋 亞 ...自由詩3*09-11-21
麦のストロー- yo-yo自由詩5*09-11-20
幻の春- within自由詩12*09-11-18
ひとめ_あなたに- るるりら自由詩10*09-11-17
父さんがなれなかった父さんに- 小川 葉自由詩1409-11-17
肉食女子- さき自由詩709-11-16
虹の輪_- 服部 剛自由詩309-11-16
ささくれる- タマムシ自由詩4*09-11-15
意識の底- アオゾラ ...自由詩609-11-14
あめだま- 小原あき自由詩13*09-11-12
秋▼- 月乃助自由詩13*09-10-8
号泣したことを後から君が恥ずかしいと思ったとしても- kauz ...自由詩9*09-10-7

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