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詩のとき 心は旅をする
命からとおくはなれて
あるものの全てにこまかくなってよりそう

愛などは 手に負えなくて
途方にくれた
炎はもう あかるすぎて
いられなかった
はじめて ....
長いあいだ 恋もせずに
眠っていた

営みがいとなまれ
物語は癒着しきって

開かれず 湿った頁を
ほそい指が捲るとき

できるなら まだ
起きたくはなかった
長いあいだ 恋 ....
骨のない詩が畳まれて
送られてゆく
あかるい音とともに
チャージされるなにかたち

何度も水をくぐった
おもたい皿をもちよって
その晩、ぼくたちは
詩の骨でスープを取った

 ....
あわ粒に記号をふったり、
オルゴールのはじく金属の突起をおいかける
午後、まだ日のたかい街をうろうろして
存在という妄想を
あじわっている

からだの外がわで
世界と 物事が
 ....
季節はつぎつぎ仕舞われて
ま新しいシャツの朝、とびはねた分だけ沈む靴

いつ吹雪がきてもいいように準備しておくんだよ。
たんぽぽを乾かして瓶詰めにして
転んでも泣かないように、いつもすこ ....
十匹めの
熊を抱いて眠る
波寄せて ひいていく
ながい一瞬に

あらゆるものを天秤にかけ
そして
壊しました

抱いたまま ゆきます
壊れながら
熊たちの なき声を
眠りに ....
石楠花を右に折れ
道なりに進むと
大きな手で盛ったように花の咲く庭がある

かつて愛した日々が
遠くなるごとに輝きを増して
いまではもうかたちを捉えることもできない

それから ....
わたしはすきだった
ひずんだ道路に影が伸びるの

事実の寄せあつめっていうだけの現実で
出来の良すぎる絵みたいな空気のなかで
混乱したパレットみたいに素敵な部屋で
きみはひとりだっ ....
雨あがりに
かわいた体をたたせると
景色がぐんぐんかわいてしまう

夏向けの恋や音楽や食べものが似合うのっていいな
おもったりしてきたことがぜんぶ
からだのおもてにはりついて
い ....
うたうときいつも
だれかの上にいる 君は
いろんなものの由来にくわしい

グレープフルーツやざくろ
牡牛座やチョコチップクッキー
元素記号とか七夕とかサッカーチームとか

でもそれらが ....
たわんだ膚のなかで わたしは
蟹の夢をみている
甲羅を脱ぐ蟹が いま来た波に溺れかけて
まだ柔らかい腕がふるえるように動いている
水ぶくれみたいに 頼りない体

日焼けの背中に水ぶくれ ....
ミサイルが飛んで落ちてまた昇るまでのあいだ、
くだらない冗談をひとつずつ言いあって
河原の小石をうめるようにしていた
川釣りのおじさんが面倒くさそうに餌を投げてくれる
もしかしたら彼もみか ....
二月のかげで
数が つめたい息を吐いている
冷凍されたトラックに
デコレーションケーキが詰められる

生きていなくてはいけないとぼんやり思う
その反対がわで
死んでいるべきだ が
 ....
またくよくよと絵の具を捏ねては黒くしているあなた
飛べないばかりか落ちていくこともできなくなったあなた
海だとか空だとか持ちだして悲しんでいる
いいよ いくらでも
このあいだふたりで行った ....
本棚には
山にのぼるまえの登山家と
ネクタイをしめるまえの政治家
それからドラック中毒の神父さまと
やわらかい夢が眠っている

もうすこしわたしは
旅をしなければならない
鍵をかけ ....
そんなにだいじなことが
あるだろうか
陽に透けている髪の毛や
ひびくように聞こえてくる帰りみちの子どもたち
なにかの秘密くらいちいさな爪のいちまいずつ
写真集にかぶったほこりのおどるとこ ....
まだ、
ここがどこかわからずに
過去のあなたをまっている
朝顔のうすい花弁をさわって、
甘いような気持になっていたあなた
履きつぶした靴ほどにすべてを好きだった
あつい夜
きみはかんたんに
きみを脱いだ

なにも覚えていられないくらい
美しい夢が終わって
抜けがらとぼくは朝を迎える
そうしたらもう
どっちが思い出なのかわからなくなっているん ....
わたしたちは
結ばれた みじかい紐のように
そこに置かれていた

女たちが 色々な名前をよびながら
入ってきて
そして 出ていった

わたしたちはほんとうに望んでいた
だれかが、 ....
結んだらもう
ひらけない
清廉でも潔白でもない身を
はずかしく引きずっている

少い言葉をならべかえてあそんでいる
でも角がとれて
すこし
それは
きれいだった
あんまりつよく抱かれたもので
そこだけ空間が色づいています
さわってみると、
わずかにわずかに
抉れています

夕暮れは欠落を得ていっそう華やぎ
わたしは
わたしは、
いったいど ....
いつのまに窓があいたのだろう
生きものみたいに絡まった衣服を
わたしのものと、
あなたのものに
分けるときにはじめて
からだが千切れるように感じました
ながい柵があり
(たとえばそれは
夜だったり朝だったり
場所だったり人だったり
あるいは思想だったりするけれども)
ともかくながい柵があり

内側というのは
どちらですか

檻 ....
むかし
愛されたら世界が変わるとおもっていた

愛し合うのは
ひとつになることだとおもっていた

でもぜんぜんちがった
愛されるのは
自分は世界にひとりしかいないと思い知ることだっ ....
セックスのあと
べたべたしたキスをくれる男よりも
冷えたビールを寄越す男のほうが好き
もしそれが
火傷しそうに香るコーヒーだったら
きっと愛してしまう

セックスの前に
愛を口にする男 ....
真昼間に
なんの不満もなく
とつ然死にたくなるんだ

晴れた日に
ささやかな痛みをいつも
道端に捨てているんだ

ごみ箱には
いつもそんな取るに足らない悪意が紛れているんだ

 ....
どんなに嘆いてもかなしんでも
そのかなしみはどうやったっておいつかないさ
だって地面は割れたし津波は来て奪っていった
そのときわたしはドーナツ食べてコーヒーのんでた
わたしはそこにいなかった
 ....
整えられた部屋のなかで
足をそろえて座っている
でもつま先が冷えるのは
仕方のないこと

海や山や空をゆめみて
窓の近くに立っている
ほそい雨が降り出して
つま先が冷える

た ....
かんなさんのはるなさんおすすめリスト(28)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩のとき- はるな自由詩921-10-28
物語- はるな自由詩819-7-24
詩の骨- はるな自由詩419-7-2
緊張- はるな自由詩1219-6-18
たんぽぽ- はるな自由詩1219-4-18
熊を抱いて眠る- はるな自由詩13+18-11-14
- はるな自由詩717-5-22
- はるな自由詩716-8-14
雨あがり- はるな自由詩616-8-4
歌っている- はるな自由詩416-7-26
- はるな自由詩316-7-14
ゆうやけ- はるな自由詩616-3-10
デコレーションケーキ- はるな自由詩316-2-27
かもめ- はるな自由詩616-2-26
本棚- はるな自由詩515-9-15
- はるな自由詩715-9-15
過去のあなた- はるな自由詩215-8-21
あつい夜- はるな自由詩715-7-23
屑篭- はるな自由詩615-5-23
- はるな自由詩415-5-13
夕暮- はるな自由詩414-10-4
生きもの- はるな自由詩914-9-11
インタラクティブ- はるな自由詩1111-7-21
バージン- はるな自由詩611-7-13
愛とか- はるな自由詩511-6-28
真昼- はるな自由詩211-6-24
460円- はるな自由詩811-3-18
つま先が冷える- はるな自由詩611-3-10

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