ねじが切れると
メロディは
ゆっくり
終わりを
始める

それは
寂しいけれど
唐突ではないあたりが
優しくて
たぶん
わたしの一生も
こんなふうに
終わりを始めるの ....
泡粒の数だけ思い出があり
からからからと音がする


競走はいつでもいちばん最後
ひとあし遅れて着いた小さな菓子屋で
真っ先に選ぶのは瓶入りのラムネ


にじみだす汗を乱暴にぬぐい
 ....
目覚めも
歯磨きも
身支度も

いってきます、も
いただきます、も
今日は雨だな、も

幸せにできる方法があるんだ
だから、ここに、来てごらん
明るさを見失ったら夜。何も言うことがなくなったら朝。
西と南に窓のあるへや。背丈の伸びた笹の葉が揺れる。
道ゆく人に涙をみせてはいけないよ。お前の宝石を生け捕りにされてしまうよ。
朝。夢 ....
夏の 目の高さに芝があって
そこに 白爪草が 咲いていたって
むすめが おぼつかなく 歩きはじめたって
あたしが それを わらって見ていたって

あたしは やっぱり
なくしてる

 ....
心にあふれる かなしみには
おもさが あるらしい

だって 涙はきまって 
したに したへと 
おちていくもの

それに、 
どこかでだれかの涙を 
受ける器は 小さくって
た ....
さざなみは
優しい顔して
ぼくらをつかまえる

数え足りるくらいしか
ぼくらは夏を
めぐっていない
それなのに、
ぼくらは
もう
夏のなかでしか
生きられないような
生 ....
わたしたちは
ノートを破る

  戦争は、ありました
  原爆は、おちました
  南京大虐殺は、

「無かった」
と言う
きみはいつでも
修正液を用意している

「お前だけだ」 ....
友人は学生のころのことを最近よく思い出すという

セミが腹をみせて死んでいた
けったら生き返るかも知れないな、
そんなことをふっと思いながら考えていた

自分じしんにとってのあのころは
 ....
ふたをひとつ
君と共有している

煮物をする時はもちろん
寝る時も旅をする時も
ふたはかかせない

あのことで
僕が蝉と抱き合って泣いたことも
君が公園で白い花を食べつくしたことも
 ....
夕方の
涼しい時間に
畑に行って
枝豆を採る


ぷちぷちと
ひとりぼっちで
やっていると
夏の空気は
本当は
どの湧き水よりも
澄んでいるんじゃないかって
それを独り占めし ....
街は色彩と四角形が多い
色と形を捨てた僕は
自動車の中から窓越しに
後ろへと緊張していく風景に
様々な情緒の斑点を投げていった

山道に入ると木々が道路をにらみつける
おびえた道路は身を ....
秘密が
秘密が欲しいの
太陽の光に照らされて
私あの娘の秘密知ってる

ごめんね山田さん
私止まらない
ごめんね先生
私止まらない
ごめんねヒロくん
私止まらない

私止まらな ....

染みるだろう
痛いだろう
秋風は特に

包まれて
ほろほろと
愁思に触れ
湧き立つ淋しさが
吹き毀れる度に

両の手で目を塞ぎ
アスファルトの丘の上
下るように影が放 ....
時が満ち
やっと芽が出た

芽は好きなことができる喜びで
いっぱいだった

その夜 芽は
ささやかな人生を抱きしめて
ねむった

ねむった

それきりだった


ここに
 ....
 
 
ひさしぶりに
裏庭を見ていた

貝殻や
魚の死骸が
たくさん漂着していた

いつのまに
海が来ていたのだろう
命はまだ
こんなにも
満ちているのに

干潮の砂浜を ....
あんなに耳障りだった蝉の声も
虫眼鏡で集めたみたいな痛い陽射しも
まるで色あせ始めた遠い物語


なだらかな坂道を自転車でおりると
向かい風がほんのわずかの後れ毛を揺らす
時折小石が顔を ....
その合間に

Stranger から
Honesty にかわる


その合間に

今日の失敗を
またつぶやいて


その合間に

明日の仕事の
算段が溶けていって

 ....
まだぼくが明日と昨日の区別もつかないときの、とってもおさないころのはなし



風邪をひいた。微熱だったけれど息が詰まるようで、頭が靄のかかったようにぐらぐらとしている。何度も眠りに付こうとす ....
 ふと思い出す両手の田園
 
 空は青く 低く
 風にふかれた若い稲は
 順々にそよとなびく

 少女は
 わずかに震え
 指を組んで 目を閉じ
 神様に感謝、
 と 言っ ....

幼いころ
妹はお風呂が嫌いで
兄は爪を切られるのが嫌いで
わたしは歯を磨くのが嫌いだった
だからそのころのわたしたち三兄弟ときたら
妹は髪から極彩色のきのこを生やし
わたしはのどの奥 ....
 
 
こうちゃんがいる
淹れたての
紅茶の湯気の向こうにいると
寝言を言って
祖母は祖父を追うように
逝ってしまった

けれども祖父は
こうちゃんという
名前ではなかった

 ....
なにか物足りない
一生懸命な女が好きだ

そとに出さなければ
かくし通せるせつない気持ち

でもこれは仕事だから
公共性のないことは言えない
通せない


悲しいとき
貫くべき ....
問いかける様に見つめられると
結局辿り付けない気になって
どんな言葉も相応しくないと
いつも口をつぐんでしまう

伝えたいことがあるのに
薄暗い照明と騒がしい音楽と
楽しげな笑い声に包ま ....
かんなみにおった頃はそんな喋り方せぇへんかったくせに
町医者ひっかけた途端セレブみたいに気取りやがって
あんたもええ人見つけなあかんよて
出屋敷で会うた途端おれに言う
余計なお世話じゃボケ
 ....
もしも女の子が生まれたら舞子と名づけよう
男の子だったらマイケルにしよう
発音をネイティブっぽくマイコゥにしたらさ
男女どっちでも大丈夫だから

お腹にまいこぅと語りかけながら
彼がそんな ....
3分間で出来上がるカップ麺はあるけれど

3分間で出来上がる世界など存在はしないだろつ

もしそんなものが存在していたら

もうインスタントワールドは

たちまち売れてみんなが神になる ....
見通しのいい場所で
感じないのは何故だろう


グッバイガール
細い月はハイヒール
運命はやはり
あると思うんだ

遠く遥かなものに
励まされてきた
君は近くのものに
励まされ ....
「始」


新たな枝の方へ折目正しく曲ろう

幼い葉っぱにいちいち名前をつけよう

選んできたのはいつも自分だから

勇気を転がしながら歩き始めよう




「発」
 ....
おヘソの下ンとこが痒い痒い
鼻の穴もかゆいネ まぶたも
メガネを置く目の間のところ汗かいて痒いね
頭が痒い
さっきのおヘソの下ンとこ また痒いゾ
掻いている手も痒くなって
 ....
かんなさんのおすすめリスト(1332)
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