夏の夜風にあたろうと 
歩いたいつもの道影に 
黒い{ルビ塊=かたまり}が、ひとつ。 

四つん這いの蛙はぢっと 
夜闇を、睨みつけていた 

翌朝歩いた{ルビ同=おんな}じ場所に 
 ....
遠くから見ると
家々の灯りが山裾に
へばりつくように
つらなっているのが見える

あれらの灯りは私ひとりの
いのちよりも長く生きるだろう
ひとりが斃れふたりが斃れ
世代の交代があったと ....
水のいのち−Soulを語って(宗教と関係ありませんから……と念のため)

この曲はもちろん作曲高田三郎、作詩高野喜久雄によるものです。1964年TBSの委嘱により作曲、初演は同年11月10日、山田 ....
 
 
ひさしぶりに
裏庭を見ていた

貝殻や
魚の死骸が
たくさん漂着していた

いつのまに
海が来ていたのだろう
命はまだ
こんなにも
満ちているのに

干潮の砂浜を ....
矩形の渓谷の一角に
わたしのオフィスはあり
黄昏時にはきまって
調子の悪いコピー機が
崖を降り始める
報告書や小さくて地味な高山の花が
つまれないよう
処理されて
岸壁は
お客様の飲 ....
ぺっとがすきだから
いきものがすきだから
ぼくらはすきなもののため
どうぶつえんにあつまった

いつでもかれらにふれられるなら
かれらをしあわせにできるなら
ぼくらはすきなもののため
 ....
赤 白 青い 黄 緑

橙、紫、茶、桃色


ただいま もうひと眠り中です
しばらく お待ちください ペコリ



少女欠伸
少女寝起き
少女イヤリング
少女 ....
私は私の砲丸を 
(その重みを片手に乗せて) 
投げる事が、できるだろうか? 

今日という日を、生きるのか 
屍のように{ルビ彷徨=さまよ}うのか 
きっと二つに一つの事で 

いつ ....
否定すればするほどすくすく育つあたしの中の黒い世界樹。


信じられるひとからひとりひとり刺して殺してぱっぴーばーすでいとぅみー。

舌先でとがったことばを削 ....
天気はさまざまなものを
当たりまえのものであるかのように
人に見せる
そうして見せながらも黙っている
黙っているから人は勝手に騒いで
動き回ってくれるのだ
道の真中過ぎに
坐っているもの ....
彼女の母親の大ファンだった。
ひと昔前の古めかしいヨーロッパ血統、シンプルな馬名、華奢な馬体。
それでいて直線では鋭い末脚で突っ込んできては、強いライバルたちに引けを取らなかった。
善戦まではい ....
相変わらず将来の見通しは立たず
ピッツバーグの夜は何もない
リクナビもマイナビもエンジャパンも放置して
セブンスター吸ってブラウザを疲れさせてる

ピッツに何もないって言っても東京だって大し ....
暑い夜には
海鳴りがきこえるので
眠れない

枕の歪みを直し
蒲団の端を折りたたんで
細心の注意をはらって
寝床をととのえても
それはきこえてくる

そうして眠れないまま
目醒め ....
               090820






再導入された
資本主義と
評価を得たが
貧乏暮らしが
良くなるわけではなくて
お金持ちが再評価されて
資本の形成が促 ....
旅人は路地裏に入り 
とあるギャラリーの戸を開いた 

暗がりの壁に映し出された 
ノートの縦線という「牢獄」の 
内側に立つ 
ひとりの囚人の絵が 
何かを語りかけていた 

椅子 ....
夕暮れの歩道橋から 
今日も街ゆく人々を、眺める。 

一人として同じ顔はないけれど 
無数につらなる足音に耳を澄ませば 
ぼんやりと 
誰もがのっぺらぼうの 
丸い顔に見え ....
夜になったばかりの砂浜に
喪服で佇む一人の女
黒いドレスに黒いハイヒール
光沢があるのは纏められた黒髪のみで
女の黒い部分のほとんどは
艶もなく影と夜に吸収されている

波打ち際にしゃが ....
作文書きます。

 自分の原風景は間違いなく 富ヶ谷の家の隣の空地だ。そこには子供の時のことが全部詰まっている。その空地に面して土手がある。土手と呼んでいるが、松壽町のお屋敷の敷地の一部で、入って ....
                   090807



工程表をチェックする
好きなように出来るのは今のうちだけだ
楽しんで書きましょう
趣味の雑誌の解説に目を走らせる
好きなように ....
電話口で新郎は言いました

ここに線を引くんだ が イラストにも人生にもある
シンプルだけど強い線 を引ける 意思がある人

電話口で新婦が言いました

変化しそう だから観察している  ....
私の字はどんどん汚くなっていく
言葉が泣いている
きれいに書かれたかっただろうに
誰も読めないような字にされて
私は言葉に土下座したい
それでも急がなければ
大事なこともすぐメモしないと忘 ....
ラグビーボール状の大地から すっくと佇む
月並みの強い風でも来れば吹き飛んでしまうとひとはいう
深夜の人気のない通り タクシーのライトが意識に撥ねる
歩き出してすぐさま 無心への欲求が増していく ....
毎日
夕暮れ時になると
必ずスーパーマーケットへ行ってしまう
何か買うべきものがあるように思うのだ
冷蔵庫の中には
肉も野菜もそろっているのに
心の片隅がすうすうして
それを埋めるものを ....
 
 
朝から晩まで働く
とはいうけれど
この頃は
朝から朝まで
働くことも多くなり
今日などは
昨日の朝から翌深夜まで働いて
今こうして
わずかばかりの自分の時間を
ひとり過ご ....
長雨は
母の辛抱
わたしの鏡に降り続く

快晴は
彼の信頼
わたしの鏡を照りつける

そしてうつくしい反射が生まれ
記号化していた言動が
{ルビ漲=みなぎ}るダンス・ステップになる ....
僕らは虚ろな階段を
カモメのように
カメムシのように
ひらひらと
ごそごそと
やりながら
途方もない一段を
へろへろと
へろへろと
のぼる


 ....
わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
淫らな夜に唾を吐きながら飛び惑う鳥だった、嘔吐のように溢れ出る鳴声のせいでいつでも水が欲しくてたまらなかった、カットされた景色のような電信柱の影をかすめながらうち捨てられた巨大なマンションの最 .... ある者は 
長年夢見ていた舞台に上がれず 
どしゃぶりの雨の中 
膝を落とし 

ある者は 
束の間な恋の物語に幕を下ろし 
曇り日の街の迷路を 
今日も彷徨い 

ある者は  ....
いつの間にかサラリーマンになっていた
立ったまま寝る通勤電車も少年ジャンプを読むおっさんにも慣れっこになっていた
まさかと思うじゃん
もう慣れた 慣れたよ

もしも誰かが「世界を征服しに ....
北村 守通さんのおすすめリスト(953)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蛙の亡骸_- 服部 剛自由詩6*09-8-28
灯りのつらなり- 岡部淳太 ...自由詩409-8-28
「水のいのち」について- ……とあ ...散文(批評 ...6*09-8-27
秋の裏庭- 小川 葉自由詩1009-8-27
渓谷- 曠野自由詩3*09-8-27
代理動物園- 邦秋自由詩4*09-8-26
少女日記- ヨルノテ ...自由詩2*09-8-26
ひとつの砲丸_- 服部 剛自由詩309-8-25
「_否定信仰。_」- PULL.短歌4*09-8-25
坐っているもの- 岡部淳太 ...自由詩409-8-25
「名」馬列伝(8)_ローズバド- 角田寿星散文(批評 ...309-8-22
HONDA_RATで- 虹村 凌自由詩409-8-22
海鳴り- 岡部淳太 ...自由詩609-8-22
イデアの影- あおば自由詩10*09-8-20
囚人ノ絵_- 服部 剛自由詩409-8-17
丸、に尽いて。_- 服部 剛自由詩6*09-8-17
海の遺影- 木屋 亞 ...自由詩7*09-8-12
空き地- ……とあ ...散文(批評 ...10*09-8-10
工程表- あおば自由詩9*09-8-7
今度の結婚パーティーで詠む詩- 猫道自由詩309-8-6
走り書き- 新守山ダ ...自由詩309-8-6
インソムニア- 熊野とろ ...自由詩3*09-8-6
スーパーへ行く人- 吉田ぐん ...自由詩2409-8-5
小雨綺談- 小川 葉自由詩2*09-8-5
全天の踊り子- 伊月りさ自由詩5*09-8-5
それでも僕らはきっと祈りのために- ホロウ・ ...自由詩2+*09-8-5
わたしが無職だったころ- 吉田ぐん ...自由詩49*09-8-4
風に吹かれて- ホロウ・ ...自由詩1*09-8-4
詩人達の夜明け_- 服部 剛自由詩309-8-2
世界征服やめた(保存用)- 不可思議 ...自由詩1009-8-2

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