生温い血を流しながら踊ろう
取れそうな手首を取りあって踊ろう
すでにくすみかけた
白目を見つめあいながら
次々と
奇妙なうめきをこぼす
唇をふる ....
 今年の幕開けとなる1月18日(日)の笑いと涙の
Ben'sCafe・ぽえとりー劇場で朗読したとものさんの
「crescent」という詩は、テキストとしても朗読とし
てもとものさんの詩の世界の魅 ....
 
 仙台は変わった、と人は言うけれど、私はそうは思わない。たしかに、形而下の変化はあるにしても、変わったとすれば、それは人が変わったのだ。街を歩けば、古い地元の店は、休日だというのにシャッターが下 ....
細かい砂つぶてを一身に受け続けるような目覚め
ちぎれる呼吸を統制しようともがきながら
窓の外に君臨する朝日の純潔さに
どうしようもない恥ずかしさを覚えてしまう始まり
俺の朝は裁きだ ....
一九九五年
一月十七日五時四六分五二秒
兵庫県南部地震
後の阪神・淡路大震災発生
死者六千四三七名
負傷者四万三千七九二名
行方不明者三名
避難人数三〇万人以上
未曾有 ....
            090117


かきくけこと言えば
鐘が鳴るなり法隆寺
柿を食えない痩せ猿も
金が成る木に水をやり
大きく育てと空を見る
入学願書に思いを込めて
孫の笑顔を ....
バスルームの隅に腰を下ろして、お前は世界が滅びる夢を見てる、古びた壁のタイルの亀裂からはみ出た小さな甲虫が眼を潰された預言者のように出口を探している…開ききらない錆びた窓か ....  
南国の木が立っている
わたしのように
雪国に生まれてから
ずっと

南国の木は知らない
自分が
南国の木であることを
雪国の木であると
信じている

雪国で生まれたなら
 ....
真夏の夜の果て無い大地を 
月光に照らされた細長い{ルビ蚯蚓=みみず}が 
独りであることも忘れ 
只 無心に這っている 

それを見ていると 
たとえ独りでも 
この夜の向こうへ 
 ....
 立原道造記念館に行った日 
 「立原道造と堀辰雄」という図録を 
 細い両腕で包むように 
 君はぎゅっと抱き締めた 

 後日僕は独りで 
 同じ場所に佇み 

 在りし日の詩人の ....
「目線を一歩ずらした所に、詩はあると思います」 

何年も前の合評会で 
今は亡き講師のMさんは 
僕に云った 

仕事帰りの夜道を 
車のライトで照らしながら辿り着いた 
深夜の飲食 ....
水晶が騒ぐような
本当の冬の光
クィーンメリーが跳ね返す朝
トーストの上のシロップ

音楽が消えた劇場のような、ただ空間する日常
ドニ・ラヴァンが手のひらを撃ち抜くシーンを
目の ....
 美しい言葉をゴミ箱に捨ててやりました。
綺麗事は重いので、粗大ゴミだと判断して、粗大ゴミの日に出しました、
粗大ゴミを出すには、千五百円必要なので、お小遣いから出しました、
綺麗事の行く末は、 ....
全世界のけだるい午後に
垂れ込めた黒雲から
雨は降り続いている
という僕の主張を
すくなくとも日本は晴れだわと笑って
君は信じてくれない

見せかけの天気だと
どうしてわかってくれない ....
河童


つい50年前にあの子と出会った川縁は
無骨なコンクリートで蓋をされたけれど
僕はまだ生臭い闇が忘れられなくて
水掻きをポケットに突っ込んでそぞろ歩く
都会の夜は頭の皿よ ....
今年も夏は灼熱の雲を憶えている
いまだ解けない前世紀からの呪いだ
ずる賢い鴉たちのくだらない儀礼や
強欲な雨乞いのせいで暑く寝苦しい夜が続く
世界規模で流行る冷却フレーズでもってしても
暑気 ....
がんぎまりの母親の太ももにフォークをおもいきり突き立てて
大麻の栽培されている蒸し暑い部屋をでていく
父親がローカでなにかをカクテルしすぎてオーバードーズ
ケーレンしてて笑える
重要なのはきず ....
大きなおっさんが
バナナ、貝、バナナ、貝
ゆーとりますけど
もっと繊細なおっさんが
ジャズジャズ、双子双子、セクシーセクシー
ゆうとりますけど
おっさんおっさんが
飯カネ 飯 ....
 たらふくおいしいものを食べない正月なんて
 知らないワ と着飾った女たちは
 着飾った分だけ華やいで背を伸ばしそびえる
 手管の行き届いた冒険の跡形を
 光のように行き過ぎて 光 ....
なんだか灰色の空だな

シャブ中で捕まっている夫とくらしていた家はおじからかりていたもので
おじは今母の働いている透析の病院の院長先生をしていて
このお正月にすべてからっぽになったその家をみに ....
旅先の六甲山頂で酔いどれて 
飲み干したビールの空缶を 
目一杯に、握り潰す。 

それは寂しがり屋な自らに 
凍てついた手を振る、 
決別の儀式。 

あるみにうむの如き 
軟弱だ ....
             090108



ミズーリー州を
ミシシッピー河が
とうとうと流れてゆく
流れていくのは水で
河ではないと
理屈をこねる
ぼくたちの前を
気をつけをし ....
ケータイ電話をぎゅっと握って

世界中のお金の流れのことについて考えてうつむいてばかりいる

自分が毛穴から出した空気について考えたりしないのはアホだからなのか

鳥がどうろをよこぎってフ ....
正月の2日から差し歯の小臼歯が取れる
それもお菓子を食べようとしてポロッと
余りにもあっけなく

松の内のハプニングゆえ開いている歯医者もなく
週明けの月曜日
診療しているのか少し不安にな ....
              090107

90円あげると言われ
口を開けて笑っていたら
50円しかないから
明日にと延ばされた
口を開けたまま
笑ったまま
明日まで待っている
嘘つ ....
                090105


九官鳥を起こしてから
夜具をたたむ

昨夜、飲み過ぎてしまい
エスカレーターで蹌踉けて
危なく転落するところだった
すぐうしろの ....
苦しみながら
大きな機械装置を操りながら
空輸、車輪の軋みを、摩擦、すべり転び、回り
駆け足、首締め おっちょこちょいちょい、しながら
白い息が雪の匂いを切望、もういちど
最初から景色を ....
地殻の下で芽を出した植物の憤りなんてものがお前たちに想像できるかい、ただひたすらな気持ちこそが薄暗い心を地上へいざなう、なんて、本気で信じているわけじゃないんだろ?キラキラが降 .... かもめよ、教えてください
埠頭をかすめて海に消えたひとりひら
海雪の行方を

海峡の雪雲に隠れたプロキオンだって
待てば姿をあらわすでしょう
その、抱く思いに揺れていたとしても

 ....
  遠藤周作様 


 年末年始の神戸への旅を終えた今、あなたの故郷である地で過ごしたかけがえのない時間を無駄にすることの無いよう、僕は自らの弱い心にもう一度、これからの日々の決意をする ....
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