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少し、日常を離れた
千葉の港のポートタワー
展望階に近い小さなレストランで
遠いビル群のシルエットに沈む
夕陽をみつめ、ワインを一口

やがて
鼓動の小波は・・・聴こえ始め
いつもより ....
9さいの無垢な涙の一滴は
遠い空から
地上の友の頬に、おちる

9さいの君を想う友の涙の一滴は
遠い空へ
やがて 吸いこまれてゆく



 * 今夜行われた
   詩人のともちゃ ....
このがらーんとした
人っこ一人ない
田畑の
さびしさは何だろう

家の無い人のように
風呂敷包みを手に、ぶら下げ
虚ろな目は
まっさらな青空を視る

遥か遠い黒点の
翼を広げ、浮 ....
能面被って
声を、殺して
あえて明るい色彩の着物を身に纏い

たとえそれが千年昔の恋物語であり
源氏に捕らわれた{ルビ重衡=しげひら}が、死刑へ歩む
前夜の密やかな宴だとしても

透け ....
あの塔の頂に立って 
私は何を、視るだろう。 

遠方の高見から眺めれば 
近過ぎると醜い人の世も 
小さい蟻の人々も 
昨日喧嘩した家族の憎い顔さえ 
愛しく思え 

見渡す街の霞 ....
夜道に伸びているのは 
棒っきれの姿で立ち尽くす 
私自身の、影でした。 

深夜の川のせせらぎだけが 
無心のうたを囁きながら 
何処か見知らぬ明日の方へ 
流れてゆくのでした 

 ....
大晦日に体調が急変して 
救急車の中で息絶えた友の 
告別式が行われた一月九日 

遺影の中から 
微笑む顔も 
棺の中に 
花を置いても 
まるでフィクションのようで 

制服姿 ....
僕が司会する「ぽえとりー劇場」という 
詩の夜で毎回ふるすいんぐする4番打者の存在感で 
波乱万丈の人生と難聴障害もろともせずにはね飛ばし 
今日という日の舞台に上がる、詩人・TASKEは ....
 皆さんこんにちは。昨日は少々仕事にくたびれて?僕は相も変わらず街をふらふらしつつ、先ほど自宅に帰って来ました。窓の外では蝉がじいじい鳴いており、僕の背後で首を振る扇風機が、風を送ってくれています。先 ....  この数日間、僕は東京に所用があり、一人の時間はぶらぶらと気の向くままに、都内を歩いていました。数日間の休みの間に僕が心温まった「ちょっといい話」を、旅の便りのように皆様に贈るのもいいかなと思い、この .... (その悲劇は約ひと月前・・・
 マイクの電地を交換しようと思い 
 なぜかマイクの頭をこじ開けた時、
 配線をぶっちぎった事から始まったのであ〜る) 


お年寄りのゲームの司会で 
お ....
夏の夜風にあたろうと 
歩いたいつもの道影に 
黒い{ルビ塊=かたまり}が、ひとつ。 

四つん這いの蛙はぢっと 
夜闇を、睨みつけていた 

翌朝歩いた{ルビ同=おんな}じ場所に 
 ....
私は私の砲丸を 
(その重みを片手に乗せて) 
投げる事が、できるだろうか? 

今日という日を、生きるのか 
屍のように{ルビ彷徨=さまよ}うのか 
きっと二つに一つの事で 

いつ ....
旅人は路地裏に入り 
とあるギャラリーの戸を開いた 

暗がりの壁に映し出された 
ノートの縦線という「牢獄」の 
内側に立つ 
ひとりの囚人の絵が 
何かを語りかけていた 

椅子 ....
夕暮れの歩道橋から 
今日も街ゆく人々を、眺める。 

一人として同じ顔はないけれど 
無数につらなる足音に耳を澄ませば 
ぼんやりと 
誰もがのっぺらぼうの 
丸い顔に見え ....
ある者は 
長年夢見ていた舞台に上がれず 
どしゃぶりの雨の中 
膝を落とし 

ある者は 
束の間な恋の物語に幕を下ろし 
曇り日の街の迷路を 
今日も彷徨い 

ある者は  ....
誰もいない家の 
ベッドに一人横たわり 
イヤフォンを耳に入れ 
励ますような 
君の唄声を聴いていた 

窓から吹き込む夜風に 
カレンダーはざわめいて 
{ルビ捲=めく}れる暦の隙 ....
ふと見下ろした煉瓦の上に 
蝸牛の子供が一匹 
二本の細い触角で 
何かを探るように、這っている 

少しの間、僕は思いに耽り 
ふたたび見下ろした 
小さい渦巻はさっきより 
確かに ....
「コチラハ廃品回収車デス 
 御家庭デ不用ニナリマシタ 
 テレビ・エアコン・冷蔵庫等 
 壊レテイテモ、構イマセン 」 

夕暮れ時に
2階の窓から眺めると 
我家の前の川沿いの道を  ....
 昨夜は新しい詩集「Familia」の出
版記念の詩の夜であった。何人もの詩の仲間
がこの本を手に取り、休憩時間にメッセージ
と名前を書いて、一人ひとりに手渡せた時、 
僕は詩を書く者の幸せを ....
工場には 
一つの巨きい機械が常に作動し 
ベルトの上に運ばれる 
「商品」は次々に仕上がり 

( 巨きい機械を組織する 
( 無数の小さい歯車達は 
( 涙を流す、暇も無い・・・ 
 ....
休日はらんぷの灯の下に 
古書店街で買った 
古びた本の、頁を開く 

少し引っ張れば 
すぐに千切れてしまいそうな 
薄茶けた頁に並ぶ無数の黒字は 
遠い過去から語りかける 
音の無 ....
ある日、意表をつくように 
(体の透けた人)は 
微かな足音も立てずに 
この胸の扉の鍵を開けて 
足を踏み入れて来るだろう  

私は三十三年の間 
世に産声を上げた 
あの日から  ....
一人の人間の内の 
最も奥深い処に 
遥かな昔 
全ての大事な人が流された 
あの大洪水の悲劇がある 

全てが流れ去った 
広い空の下の荒地に 
たった一人取り遺された 
遠いあの ....
天井から吊るされた 
木彫りの人が 
諸手を上げたまま 
宙に浮いている 

それは 
あまりの苦しみに悶え 
背を反らすように 

それは 
大きな歓びに 
飛び込んでゆくよう ....
湯舟から上がり 
シャワーを浴びていた 

足元に汚れたものが
落ちていたので 
シャワーをかける 

しゃがんで見ると 
細い足で 
タイルの{ルビ縁=ふち}にしがみつく 
一匹 ....
車窓から眺める市役所の 
時計の針は17時47分 

僕は夜の映画館に向かって 
ゆっくり走るバスに揺られながら 
先生と再会したひと時を思う 

日中、母校の校長室で会った先生は 
 ....
 先ほど僕は、二十二年前に卒業した母校で
ある腰越小学校に電話した。今日で三十八年
間の教員生活を終えるO先生と、午後二時半
にお会いする為に電話すると、若い女の教員
が出て「あの・・・二十二 ....
今から2年半位前に、戸塚駅の路上ライブで出逢い 
「ぽえとりー劇場」でもゲストライブをしてくれた 
杉本拓朗君が「歌スタ」に出ると聞いていたので、 
今日は仕事から帰って早めに寝て 
番組の始 ....
チェーン店のカレー屋で 
「グランドマザーカレー」
を食べていた 

自動ドアが開き 
ヘルパーさんに手を引かれた 
お婆さんが店に入り 
隣の席にゆっくり  
腰を下ろした 

 ....
北村 守通さんの服部 剛さんおすすめリスト(81)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
望遠の日々- 服部 剛自由詩223-4-21
世界の果てへ- 服部 剛自由詩519-11-2
対話- 服部 剛自由詩218-8-16
能面の女- 服部 剛自由詩416-3-17
夕暮れの塔_- 服部 剛自由詩810-9-25
月夜の道_- 服部 剛自由詩6*10-2-16
遺骨の前で_ー詩友の告別式にてー_- 服部 剛自由詩410-1-10
TASKEさんに捧ぐ_ー七転び八起き列伝ノ夜ー_- 服部 剛自由詩209-9-24
今日の読書記・其ノ一_ー_リルケ・小林秀雄・ヘルダーリン・西 ...- 服部 剛散文(批評 ...4*09-9-6
喫茶さぼうるにて_ー神保町探訪記ー_- 服部 剛散文(批評 ...5+*09-9-3
マイク事件_ーはっとりんの反省文ー_- 服部 剛自由詩4*09-9-3
蛙の亡骸_- 服部 剛自由詩6*09-8-28
ひとつの砲丸_- 服部 剛自由詩309-8-25
囚人ノ絵_- 服部 剛自由詩409-8-17
丸、に尽いて。_- 服部 剛自由詩6*09-8-17
詩人達の夜明け_- 服部 剛自由詩309-8-2
夜の拳_- 服部 剛自由詩509-7-31
台風0号_- 服部 剛自由詩7*09-7-29
デクノボウの詩_- 服部 剛自由詩609-5-31
詩集「Familia」に込めた想い_〜(もう一つの世界)に尽 ...- 服部 剛散文(批評 ...509-5-19
イデアの国_- 服部 剛自由詩809-5-15
「_古書ノ声_」_- 服部 剛自由詩809-5-11
両手ノ像_- 服部 剛自由詩309-5-5
「_遥かな国_」_- 服部 剛自由詩409-5-5
木彫ノ人_- 服部 剛自由詩309-5-4
団子虫の最期_- 服部 剛自由詩509-4-16
「_卒業証書_」_〜母校の教室にて〜_- 服部 剛自由詩509-4-6
母校の先生に贈る手紙_- 服部 剛散文(批評 ...109-4-6
唄歌い・杉本拓朗への手紙。_- 服部 剛散文(批評 ...209-3-31
稲穂のこころ_- 服部 剛自由詩1109-3-22

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