宇宙の規格が
地球の法則になる
出来事として行われたならば
街の片隅に残る
擦り切れたビデオテープを
永遠に焼けばいい

ノスタルジックな伝統が
息づく吐息は
乾ききらな ....
                   090731

拾ったばかりの
疑似餌を探す
空の彼方にあるはずと
小さな兄貴が法螺を吹く
疑似餌はおまえの目の前に
木の枝に
ぶらぶらと
見え ....
誰もいない家の 
ベッドに一人横たわり 
イヤフォンを耳に入れ 
励ますような 
君の唄声を聴いていた 

窓から吹き込む夜風に 
カレンダーはざわめいて 
{ルビ捲=めく}れる暦の隙 ....
友人から、楠かつのりさんの7月29日の日記記事「いろいろな声が集まる場で星が生まれる」で、私の7月28日の投稿、「高知県で詩のボクシングを見た。自分がまったく活動していないことを知った。」を踏まえた記 .... 生温かい風が
宵闇のまちなかを吹き渡る
昼間の炎熱で地表はほてったまま
真夜中の太陽はいま
足元で褐色に光っている


サンパウロはいま南中を迎えた
足元の地層の遠い裏側を
真昼の太 ....
ふと見下ろした煉瓦の上に 
蝸牛の子供が一匹 
二本の細い触角で 
何かを探るように、這っている 

少しの間、僕は思いに耽り 
ふたたび見下ろした 
小さい渦巻はさっきより 
確かに ....
偶然に偶然が重なって、詩のボクシングを高知県で見てきました。
そして、地方都市でももっと都内に負けない朗読会を行なってほしいと思いました。

7月26日に書くワークショップを高知県高知市で行ない ....
 少女の胸をノックする
 自分の胸をノックする
 聞こえるのは日付と曜日
 それもよくわからない

 18月緑曜日
 25月五目曜日
 116月アイロン曜日

 (太陽ふ ....
わたしが生まれるよりうんと昔に
他界してしまった母方の祖父は
実直で陽気なひとだったと言う


わたしが高校の制服に袖を通して間もなく
他界してしまった母方の祖母は
大変に気の強いひとだ ....
             090722



皆既食が終わると
なにもすることが無くなった(笑
散髪してから
魚屋で
鰺を2匹買う
豆腐屋でお豆腐を買い
帰宅して
鰺のフライと
 ....
ふと
あなたは
それが罪であることを知るでしょう
深い罪の上に、深い深い罪の上に
自らの人生があることを知るでしょう
生きることの出来なかった
様々な生の死体の上に
自らの生 ....
日本ダービー。有力馬の一角を担っていた彼に跨っていたのは、デビュー3年目にして弱冠20歳、ダービー初騎乗の中舘騎手だった。
返し馬を終えてスタート地点に戻ってきた中舘は、慌てて担当厩務員に告げる。
 ....
「心で書かれた詩」という言葉を話すとき、藤井わらびさんの『むらさきの海』を外
すことはできません。

外すことのできない理由は、連動していることです。
連動しているのは、彼女の考えていることと ....
梅雨明け前の海
太陽は精を出しているが
海から吹いている風は
涼しさを運ぶ

少し汗を拭ってはいるが
心地よい空気の中に
忘れていた夏を感じる。
子供の時以来の夏に
僕は捕まった ....
ぼくは小学校にはいるまで
母の隣に寝ていた
母が小料理屋を始めて
夜遅くまで帰ってこなくなった
ぼくらの面倒をみるためにきた叔父が
押入れにあがって布団を被った
ぼくも隣にはいる
ぼくは ....
電車の中で引きこもりたい
終点のない電車の中で
世界の車窓から世界を永遠に見送りながら
眠くなったら好きに寝て 寝過ごして
車掌に起こされることもなく 親切な客に起こされることもなく
旅を続 ....
 俺は書きかけの遺書をクシャクシャに丸めて、ゴミ箱の方向へ適当に放った。もう、これで六度目である。今日一日で、六度も遺書を書き直している。今週に入って、七十四回、今月で百八十六回も書き直している。
 ....
砂漠の砂の来歴を誰も知らない
かつて花だったかもしれない砂
かつて森だったかもしれない砂
あなたは知らない
何も知らない
あなたの舞に
砂漠が潜んでいることを
そうしてあなたは激しく舞い ....
「あんちゃん」とは競馬用語で見習い騎手のことで、一種の差別語である。例えば「あんちゃんみたいな競馬してんじゃねえ」というのは、腕が未熟であるという意味の罵声である。
だが、スタッフ、騎手仲間、そし ....
天性のジリ脚だったのか、それとも他馬の先頭に立つのが嫌いな「お馬好し」だったのか。
2歳の札幌でデビューして以来、3歳の秋まで、平地ではついに勝つことはできなかった。
しかし掲示板を外したのも ....
暑さにうなだれている名も知らない花は
剥がれかけたマニキュアと同じ色をしていた

使われているひとつひとつの配色が
くっきりとしたものばかりなのは何故だろう
まぜこぜしないのがこの季節で
 ....
              090626






緊張感を抱いて眠る
ラジオの音が
頭の中のねじを
右に左に
好きなように回すのか
目が覚めると
頭が疲れていて
 ....
なぁ、オカア

子どもの頃から口癖みたいに
女の子はこれくらいできなあかん言うて
台所に立たせてたやろ
うちはあれがすごい嫌いで
何だかんだと理由をつけては逃げ出して
そういえばお弁当一 ....
1人で全部ってのはどうにもムリがあるようだ。オレにとっちゃ世の中できない事の方が多いんだぜ。
どう見えてるのかはわからないが、こう見えて気苦労が絶えないのである。
そして出来ればあんまり見ない ....
きみが去っていった寂しさに耐えかねて
やけくそで立候補してなんとか故郷の知事になったのに
きみは帰ってきてくれなかった
やっぱり宮崎の田舎はいやだったのかい?
金柑とマンゴーと地鶏と宮崎牛じ ....
5歳の僕は風の中にいた。
底の町から吹く風は暖かかったが、
上の町から吹く風は冷たかった。

底の町から吹く風を顔面に受け止めて
膨らんでゆくと
僕は虫になって舞い上がった。

谷の反 ....
 もうやけっぱちだった。仕事も棒に振り、ここで金を借りることができなければ娑婆を捨てるか首をくくるしかない。ほんの少し、ほんの少しの種銭さえあれば取り戻せる、きっと。

 仁王の睨む山門をくぐると ....
                      090622



銀ヤンマを食べる
鬼ヤンマを睨む
怖い顔をした男が
車に跳ねられて
怪我をして
病院に運ばれた
怖いから
跳ねられ ....
そしてこれは日記のようなものだ。
むしろ、「日記」と括ってしまった方が正しいかもしれない。
そんな散文です。文法やらなんやらは滅茶苦茶です。
内容も支離滅裂です。論がころころ変わります← ....
赤い血が時々生命を忘れて凝固して俺の血管はサビついたプラントみたい、尖った先端が劣化したチューブを内側から削いでいくんだ、砂浜をサンダルであてもなく歩いているみたいな… ....
北村 守通さんのおすすめリスト(953)
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台風0号_- 服部 剛自由詩7*09-7-29
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