熱い帯にタイダイの笑い声が響く
電気工事のおじさん
駐輪場のおじさん
建設現場のおじさん
交通整備のおじさん
ペンキ塗りのおじさん
たくさんのおじさん
設備工事の父さんも
あんな風にタ ....
携帯電話のカメラモードを
セピアにセットして
梅雨の晴れ間の街を歩く

写り込む世界は

春まだ浅い砂浜で風に吹かれ
総てをなくしてしまったことを悟った
あの時のまま止まったように
 ....
先生
ボク帰って来ました
この教室に
円周角やら
関係代名詞やら
習った
この教室に


先生
あなた方が座っていた
デスクに

ボクが座っています
こんなにも
広かっ ....
仲の良い姉妹がいた
双子みたいだったけど
双子じゃなかった
同じ髪型をし同じ目をし
同じ口もとで笑った


寝る時も食べる時も一緒だった
片時もはなれた事がなかった
花が咲く時も
 ....
同級生はドラッグストアで働いていた
名前はみらいちゃん と云った

休みの日には呼び出されて
公園を匍匐前進させられたり
炎天下の坂道を延々往復させられたり
首を革紐で縛られたり
草を食 ....
だみ声の低音響き
朝は明ける
味噌汁の匂い
お新香の匂い

波の音
電車の音
木々の息遣い
自転車の列

世の中が動き出す。
頭を下げ始まる
へとへとに疲れて
頭を下げて終る ....
みんな大好き!
と叫んだアイドルがいた

その場の誰もが
「みんな」には自分も含まれている
と信じようとして
アイドルの名前を大声で叫んでみたりする

「みんな」
そして「わたしたち ....
ぼくはほとんど水だ
と彼は言いました
手の水をひろげ足の水をのばす
水は水として生きて
水として果てる
そのとき大気の端とつながり
水からいちばん遠い水と出会う
そこで彼は
はじめて彼 ....
{画像=080710024320.jpg}

私は自分が泣くとは思わなかった


同僚と酒を飲み
語り合い
別れた時
涙が出た


酒を飲んで居ても友に言えなかった
卑しい自分 ....
妻目覚め今朝は咲かずと朝顔が

ゆう暮れのふたりで麦酒の快楽

夜は更けて蟠りなきすずしき日
あの螢祭の夜
ミルクの河 渡った
ボクの手が少しギュッとして
キミは 痛い 顔を{ルビ顰=しか}めた

力の加減を知らない
ボクを許して
少し折れてしまった指

キラキラしながら
 ....
 2008年7月5日、小説家の古井由吉さん主催の朗読会に行ってきた。実を言う
とゲストの平出隆さんを一目見るために。3串の現代詩コミュで情報を偶然見
かけて、それで出掛ける一大決心をしたのだった。 ....
向日葵畑で飛び交う笑顔には
スイカの玉が よく似合う
夏を詠む右手に 夢から抜け出た指輪

七夕に見つめ合う男女に 嫉妬して 花枯らしても意味ないし
数多のホタルを 天の川に放つ

真っ ....
{画像=080523225735.jpg}

大丈夫?
そう言って母はいつも
額に手をやった
そう言えば額の熱は
手で繋がっている


39度の熱を出した
娘の額は汗ばんで
手を ....
朝が月を殺す頃

その細い首をきゅっと絞めあげて

太陽がごうんごうんと鳴りはじめ

白い光は
精液みたいにとろりと落ちて


ぼくは生まれてこなければよかった、
と思うのです
 ....
エアコンも無い部屋の中
脱力するだけの二つのからだ
魂が生まれた場所へ行こう
それは過去に属するものなのか
それとも未来への道しるべ

人間らしさという言葉
権力のうねりの中で人 ....
実験的に無駄を省いたら
風も 木も 波も 空も 木霊も
みんな みんな 同じリズムで
繰り返している

少しずつズレていくのは
それが少しだけ違う音になって
だんだん 少しずつ変っていく ....
誰も気付いていない
扁平な空と屋根の間に
ブランコがある
そこには
飛行機で行けないが
羽根をばたつかせても
到底届く高さではなく
梅雨にぬかるんだ地表と
レーダーに映る雨雲の間に ....
伝えたかったよ


雨の降ったあとのしとしとした空気が好きなこと

くるくる回る空がどこまでも続いてゆくこと



終わらなければ伝えられた?

今でもいつまでも青い ....
通いなれた
カラオケ喫茶
誰も歌わず
扇風機は回る

ランチは1050円
夜はスナック
カーテンが下り
ミネラルウォーター

かぐわしき
コーヒーの匂い
気分転換
昨日の新聞 ....
 
白地図に雪が降り積もる
数える僕の手は
色のない犬になる
古い電解質の父が
真新しい元素記号を生成している間に
妹は今日はじめて
言葉を書いた
それを言葉だと信じて疑わないので
 ....
わがままな飛行機雲が
あおぞらに
まっすぐ線をひく

ちくしょう
飛行機雲め

あなたと
私との距離に
まっすぐな線
ひきたいけれど

公園の木々
信号
コーヒーハウス
 ....
身体の中で潮騒を飼っている
辞書はそれを焦燥や憂鬱や歓喜などというが
潮騒はそんなにもシュハリ、と
姿を変えるものだろうか。

生まれて初めての始発に乗った。
どうしてだろうかとは考え ....
掴む

あなたをしることは
太陽をつかむよう

刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている

あなたはいつもそこで
わたしはいつもここ ....
静寂なる時
時間はゆっくり過ぎ
涙がホロリ
生きる苦しみ

時間が逆戻り
少年だった頃
毎日遊んでいた
楽しかった。

この頃は
働いてばかりいる
人に
喜んで貰っている。
 ....
風がとてもつよいので
窓をしめて
新聞紙のうえで爪を切る

あれから、
手のひらを丸めるくせがついて
そのくせ伸びるのは
はやくて

パチン、パチンパチ、ン、
的をはずれ
飛び散 ....
{画像=080701003655.jpg}
今日はまた曇天の気持ちが
重たくぼくを暗くする
通りを走り過ぎる自転車の少女も
手を繋いで歩いている老夫婦も
みんな静かな見えない時を歩いている
 ....
            080630




真っ暗な中で
三時間毎に目が醒めて
ぼんやりとする
生き返ったのか
それともまだ眠ったままなのか
活動すべき時は今なのか
それともも ....
そういえば僕は
綺麗な半円を描く虹を見たことが

ない

娘の絵本に描かれた
空に架かる橋なんて
どこにあるのだろう

あるいは
幼かった頃に
(例えば両親の故郷で)
見たこと ....
こころの闇

なんてものには興味がない

なぜ殺されるのか、

その理由がはっきりしている世界の

僕らはもはや住人ではない

あしたはきょうよりも

ちょっとはマシな世界なの ....
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