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はじめて自転車で転んだとき
きれいな模様の種をひろった
部屋のすみに小さな鉢を置いてまいた
はじめて喧嘩をしたとき
種から芽がでてきた
塾通いを始めてから
すくすくと成長して葉が繁 ....
知らないことが多すぎるけど
それは知りたい事じゃない
空が青いときは
夜の暗さを忘れるように
星空を見上げるときは
雲の形を忘れるように
二人はずれていく、す ....
ピンクのクレヨンで太陽を描いた
みさちゃんが先生に怒られてるのをみて泣いた
だってみさちゃんはピンクで太陽を描きたくて
それを怒るのは可愛そうだと思ったし
ぼくが赤のクレヨンで描いた太陽よ ....
腐った落葉の下から
湿った地面の
つぶやきがもれている
庭石の下では
キリギリスがあたりをうかがい
とかげやかえる達は
アジサイの葉陰で
会議を開く
庭に埋まった
ねこの死骸を
ど ....
一。
傘を閉じるとひたひたと雨がついてきた。玄関を上がり廊下を渡りそのままひたひたと、家に居ついてしまった、雨は客間ではなく居間に居座りとくとくと、淹れた紅茶を ....
やっぱりね、私たち
違う生き物だったのよ
全てを分かち合うなんて
そんなの綺麗事だと
今更判ったわ
同じ言葉で括られてしまった
その内側の悲しみは
誰にも理解させたくない
口を閉ざ ....
幸せを
かたちづくろうと
試行錯誤する
あるものは
小さなもみじの葉をイメージし
あるものは
太陽を創造しようとした
そしてあるものは
たおやかな流線型をつくりだし
巨大 ....
ここに今、一つの時間という概念が存在する
過去に行くためにまずは言葉に変換する
するとどうだろう
言葉は半自由を得る
次に
未来へ行くために空想のエキスを啜る
すると ....
ドラマで
そんなセリフがあったのだろう
次男が
階段ごしに質問してきた
気のきいた答えでも言えれば
良かったのだが
ぼくは
じぶんの頭のうえに手をかざして
....
080531
不足した太陽を
100匁200円で売っている
皮肉な顔の
乾物屋さんの店先で
メートル法が施行されても
小学生は驚かない
学校で習った度量 ....
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思い出してよ
初めての感動を。
君は何からだろう?
僕はアリの行進から。
次々と穴から出て来るアリが
一列になって進んで行く。
通りの道の葉っ ....
確かに君の口は動いた
「さ・よ・な・ら」
信じていいんだね
あの日、二人で落ち合ったホテルは
もう潰れてないけれど
あの日、二人で分け合ったホタテは
もう消化されてしまったけれど
あの日 ....
みらいを信じる
またひとつ
永遠に近づいた
0は現象ではない
見えないものを
掴み取ろうとする
0は意思である
みらいを信じる
またひとつ
....
あの頃は
純粋で
汚れもしらず
楽しみも少なかった
でも
だからこそ
透き通っていた
いまさら出会って
あの頃は
すごく君が好きだったんだ
なんて
....
シロツメグサで
首飾りと花束をつくり
ぼくたちは結婚した
わたしの秘密を
あなたにだけ教えてあげる
と花嫁は言った
唇よりも軟らかい
小さく閉じられた秘密があった
シロツメグサ ....
カラリと渇いた道の上に立ち
待ち侘びた時間の束を
そっと放つ
その影の尾が
通りの向こうへと細く消えて往くのを
私は呼吸だけを携えて
一筋に見つめている
明らかに失ったことを
....
面白い冗談で笑わせてくれ
出来れば流行の三秒で笑えるレンジなお笑いがいい
シャツに小汚い染みをこれ以上
増やしたくは無いグレイト・ジーニアスを
知っていたらここに電話してくれ
彼は待合室 ....
頭の中鳴り響いた
急げ
低い囁き声
微かに鳴り続ける警告は
日陰に捨てられた危険信号
絡み合って
ほつれた毎日
手の届く距離の光を見落として
ひたす ....
正でも負でもない0
0は虚数のようなものだ
実存から自由な
観念とは
0や虚数のようなものだ
ぼくはきょう
あるひとが美しいことを
発見したんだ
....
{画像=080522023223.jpg}
口に出した言葉が
石英のように凝って、
カチリと落ちたら
いいだろう!?
ぼくはお喋りに夢中になって、
なにがなんだかわからなくなって、 ....
爪よりも薄いガラスの箱に
僕は閉じこもっている
時々ガラスの表面に傷をつけては
そこから流れ出るどす黒い粘液を舐め
その苦さに顔をしかめる
これまで膨張と収縮を
繰り返してきたガラスの ....
文明の傾斜地を走るのだ
逆さまの政治学から唾液が垂れる
花々は全滅した
茎はただ茎のために根を垂れるぞ
雲との契約など
どうすれば思い出せるんだ
神々が粉になればとても呑みやすいが
依然 ....
泣きはらした様な空が
広がり
あたしのうちまたを
細い暖かい体液がまたながれて
玄関の先の土を濡らしてる
うすぎたない腕を
切れそうな糸のように伸ばし
母が若い稲のようにふさふさとゆれ
....
そこにあるものは
全面を青く塗り潰した
あたかも絵のように飾られたもの
ある男は言った
ただの青かと
ある女は言った
涙の絵なのねと
子供は言 ....
「別れる日は決めてあるんです」
あどけない顔をして
サラッと彼女は言う
離別の餞まで手に入れた
お人形のような瞳には
背景の妻子の温度は伝わらない
サーモスタットはいつ壊れるかわからないの ....
胸のいたみに身をまかせ
予感のまえで肘をさすった
空がこどくを叫んでいる
あたらしい緑が燃えている
だっくだっくと坂を下る
つないでいるのは骨だった
春にむか ....
ピーヒャーラ、ピ
ピーヒャーラ、ピ
日曜の昼下がり
買い物客で賑わうアーケードに
音のないマーチが響く
ピーヒャーラ、ピーヒャーラ
通りの真ん中に
立ち現れる
....
凍えてる
なんて
いいわけを隠して
プールサイドに
埋めた
水草の気持ち
僕の
好きだったもの
すべて
きみに見せられない
夜が
こないことに
なんの疑問もないなら
朝に ....
その幹線道路を折れて
閑静な住宅街へ入る
丘へ向かって
ダラダラと伸びる坂道を登る
要塞のようなマンション群
東京を見晴らせる 丘
複雑な構造のマンションは
ト・ウ・キ・ョ・ ....
かつて国鉄全路線に乗った
作家の宮脇俊三さんはこう書いた
「何かと不満の多い人間は
一度夕張線に乗るとよいと思う
いくらかおとなしくなるに違いない」
文句のある奴は夕張へ来い
文句のある奴 ....
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