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ピーヒャーラ、ピ
ピーヒャーラ、ピ
日曜の昼下がり
買い物客で賑わうアーケードに
音のないマーチが響く
ピーヒャーラ、ピーヒャーラ
通りの真ん中に
立ち現れる
....
ああ嫌だ嫌だ
因業だ因業だ
こんなに晴れて空気の乾いた日には
きっとまた降って来なさる
かさかさかさかさ嫌な音立てて
お役所を
お済みになった
お役人様が
夥しい数の
お役人様が ....
孤独はある種の病である
別にうつりはしない
うつりはしないが
放置すれば進む
悪くすると死に至る
どんな病でも同じであるが
早めの処置が
肝要 ....
年老いた彼はいつも
解剖学者の手つきで
本を読む
夏草が道を覆い隠す勢いで家中に繁茂した本達は
彼の手が触れた瞬間にほんとうは
喜びでかすかに震えてしまうのだが
自分たちは死体 ....
狼
それにしても狼
曠野を駆ける全能の捕食者
我々の祖先たる狼
その誇り高き彼らが
牙も毛皮も持たない猿のなり損ない共と
なに故友好関係を築いたのか
俺にとっての永遠の謎の一つ
信じた ....
海から浜に上がり、上の岩場を仰ぎ見る。げふ。
小魚で膨らんだおれの胃。
こみ上げる魚くさいげっぷ。
さてと、帰んないとな。
仲間達が続々と海から上がり、列をなして崖を目指す。
ぽ ....